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『BEEF』炎上騒動に初声明、発言を「容認しません」としたうえでリハビリ経た俳優を擁護

  • 2023.4.25
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Netflixで4月6日から配信が始まった人気ドラマシリーズ『BEEF/ビーフ』。このドラマに出演した俳優のデヴィット・チョーに性的暴行疑惑が再浮上している。ネット上に渦巻く批判に対し、他のキャストやクリエイターが共同声明を発表した。(フロントロウ編集部)

デヴィッド・チョーの性的暴行疑惑とは

映画『ミッドサマー』などを手掛けた映画製作会社「A24」が制作し、Netflixで配信中のダークコメディドラマ『BEEF/ビーフ』。4月6日に配信され、世界中で人気を博している。ところが、配信後まもなくして、アイザック役のデヴィッド・チョーの性的暴行疑惑がネット上を騒がせ始めた。

画像: デヴィッド・チョー
デヴィッド・チョー

問題となった性的暴行疑惑の発端は2014年に遡る。デヴィッドは自身のポッドキャスト「DVDASA」上で、マッサージセラピストの女性に対して行った行為について言及。デヴィッドは、マッサージを受けながら自慰行為を行い、拒否するマッサージセラピストの女性に性的行為を強要したと、番組内で自慢げに話したのだ。さらに、同じポッドキャストに出演していた女性の「あなたはレイプしたと言っている」との言葉に対し、デヴィットは「はい」と同意した。

この事件は当時、人権団体がデヴィッドに対して抗議の声明を発するなど、社会的な論争に発展。そして、問題の発言から一ヶ月後、現在は閉鎖されているポッドキャストの番組HPにてデヴィッドが「全て冗談だった」と釈明した。ポッドキャスト番組の目的はショーの友人や共演者に挑戦し、挑発することであり、ショーで語った内容は「アートの延長だった」としている。デヴィッドは「自分がレイピストと呼ばれる日がくるとは思いませんでした。最悪です。だって、私はそうではないので。私は強姦魔ではありません。私はレイプ犯が大嫌い」と不満を表し、「この物語が事実であると信じていた人がいたとしたら、申し訳ない」と語った。

スティーヴン・ユァン、アリ・ウォン、『BEEF/ビーフ』クリエイターが声明発表

デヴィッド・チョーの件については、エグゼクティブ・プロデューサーも務めた主演のスティーヴン・ユァンやアリ・ウォンにも、デヴィッドの過去を知っていてなぜ起用したのか、起用を問題視する声をなぜ静観しているのか、と批判が集まってきた。

アリに関しては、デヴィッドの件が炎上中にツイッターを閉鎖。これは、批判が集まりすぎたことが原因ではないかと見られている。

画像: 主演のスティーヴン・ユァン(右)とアリ・ウォン(中央)とクリエイターのイ・ソンジン
主演のスティーヴン・ユァン(右)とアリ・ウォン(中央)とクリエイターのイ・ソンジン

そんななか、ついに、主演と製作総指揮を務めるスティーヴン・ユァンとアリ・ウォン、そしてクリエイターのイ・ソンジンが沈黙を破った。3人は4月21日、米VANITY FAIRにコメントする形で、「デヴィッド・チョーが9年前にでっち上げた話は、紛れもなく人を傷つけ、非常に心を乱すもの」だと認めた上で、「私たちはこのことを決して容認しませんし、なぜこれがこれほど動揺を生む引き金を引いたのかを理解しています」と、世間で問題視されている状況への理解を示した。

そのうえで、デヴィッドが「過去にこの恐ろしい話をでっち上げたことを謝罪した」ことに触れて、「彼が過去10年間、自分自身を改善し、過ちから学ぶために必要なメンタルヘルスのサポートを得るための努力をしているのを見てきました」とコメント。デヴィッドが騒動を経て、人として変わったことを強調した。

デヴィッドは事件から3年後の2017年6月、自身のインスタグラムで改めて性的暴行疑惑を否定した上で、「同意のないセックスはレイプであり、冗談で済ますのは絶対におかしいし、適切ではありません」と過去の発言を悔いた。重ねて、そのような発言をした背景には、「自分自身に対する不自然なまでのヘイト」や「怖くて傷ついた羞恥心」があったことを認め、それに気づいてからは、3年間のリハビリなどを通して自分自身と向き合ったと告白。自分の発言には「全責任を負う」つもりであり、「私に対して否定的な発言をする人たちを非難したり、悪意を持ったりするつもりはない。私が当時自分を嫌っていた以上に、私を嫌う人はいない」としたうえで、「世の中にネガティブな言葉や暗いメッセージを発信してしまったことを本当に申し訳なく思っています」と謝罪した。

(フロントロウ編集部)

※記事内の誤植を修正しました。

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