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仕事も育児もやるのは「欲深い人」...日韓女性が語った少子化の背景

  • 2023.4.25
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少子化が、日韓ともに「国家存亡の危機」と言われるほど喫緊の課題になっている。1人の女性が一生の間に産む子どもの数を示した「合計特殊出生率」は2022年、日本で1.27程度、韓国で0.78を記録した。その低迷の背景には、教育費の高騰、男女の賃金格差、女性の生きづらさなど、共通する課題も多い。

4月24日発売の「AERA(アエラ)2023年5月1-8日合併号」(朝日新聞出版)は、日韓の20〜40代の女性たちによる座談会を企画。少子化の原因や、生活の中で感じる生きづらさについて、オンラインで語り合った。

「産んではいけない」という意識

座談会は、4月上旬、オンラインで行われ、20~40代の女性7人(日本4人、韓国3人)が参加した。

司会を務めたライターの成川彩さんは、韓国で少子化の背景を探ろうと取材を始めたところ、70代男性から「子どもを産んでいないあなたに少子化問題について書く資格はない」と言われたことを吐露。「少子化は女性の責任」と思っている年配の男性の存在に気づかされたという。

ソウル在住の43歳の女性は、27歳の時に結婚したが、子どもを作る予定はない。働いているとき、子どもが病気の時も夜遅くまで職場から帰れず困っている女性を見て、「産んではいけない」という意識を持ったからだ。

また、日韓ともに、子どものために早退したり、休暇を取ったりすることが「周りに迷惑をかける」と忌避されているのでは、とも指摘する。韓国では「子どものために男性が早退する姿」を見たことがなく、女性に大きな負担がかかっているという。

さらに、「韓国では仕事もうまくやって、育児もうまくやりたいと言うと、欲深い人のように見られるかもしれない」という意見も。

記事ではこのほか、韓国で使われる、出産育児でキャリアが途絶えた女性を指す単語「経歴断絶女性」「経歴保有女性」について、また、韓国と比べた日本の育児・出産事情についても語っている。

村上春樹、最新作で「深化」

巻頭特集「いま浸りたい本と映画121」の中では、発売されたばかりの村上春樹さん6年ぶりの長編小説『街とその不確かな壁』について、ハルキストたちの感想や村上春樹の「深化」を語り合う企画が掲載されている。文芸評論家・川村湊さんは「父親との葛藤」が消えたこと、精神科医・斎藤環さんは「発達障害モチーフ」が導入されていることにそれぞれ注目している。

表紙には、2021年のデビュー以来、快進撃を続け、初の全国ツアーを成功させた「BE:FIRST」の7人が登場。ロングインタビューでは「改めて運命めいたものを感じた」(SOTA)、「毎ステージ100%以上を出すという気持ちでいきました」(RYOKI)、「歌やダンスだけでなく、人間として成長できた部分が大きかった」(LEO)と、それぞれにツアーを振り返っている。

アイドルグループ・Snow Manの「滝沢歌舞伎ZERO FINAL」の誌上レポートも掲載。150万枚もの桜の花びらが舞台に舞い落ちるなかでの全員そろったカット、一人ひとりの気迫が伝わってくるソロカットなど、舞台の熱がそのまま誌面に収められている。ゲネプロ後の記者会見でのメンバーの発言も織り交ぜながら紹介されている。

また、連載「松下洸平 じゅうにんといろ」は、この連載のスタイリングを担当するスタイリストの丸本達彦さんをゲストに迎えた対談の2回目。「年とともに、だんだん引き算の美学に気づいた」という丸本さんと、「僕の芝居は、マルさんのそのマインドから影響を受けている部分があります」という松下さんが、お互いの価値観について語り合っている。

今号では、以下の記事も掲載。

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