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いますぐ取り入れたい! 週に5時間労働時間を減らすための5つのヒント

  • 2023.4.25

退社は20時、週末も仕事。いつも時間に追われている感じがする。でも、それは仕方ないことではないはず!貴重な自由時間を生み出すには、革命を起こす必要はない。労働時間を減らすためにいますぐ実践したい5つのヒントを、フランス「マダム・フィガロ」がリポート。

2022年秋にSlackがOpinionWayに依頼した1000人のサンプル人口を対象に行われた調査によると、フランスの労働従事者は平均して週に5時間もの時間をロスしているという。

5時間は一日の労働に近い時間だ。その貴重な時間が、不必要あるいは長すぎる数々のミーティングに費やされているのだ。半数の人は、なぜ自分がその場にいなければならないのか理解できないし、多くはその時間を別の目的に使いたいと思っている。調査に答えた人の26%はその時間を休息のため、20%がストレスを軽減するため、21%が家族や友人など身近な人と過ごすために使いたいと答えた。ほかには個人的な雑用や手続き、またはスポーツをする時間に充てたいとの答えがあった。つまり会社の外での生活時間が欲しいということだ。

この“無駄な時間”が発生することを諦める以外に方法はないのだろうか?ヨーロッパ各地で週4日勤務が試行、実施されていて、しかも良好な結果を出している企業が増えていることからして、これは解決可能な問題に見える。これらの企業が週に1日の労働日数を減らすことに成功しているなら、個人レベルでも有効活用できていない数時間を取り戻すことは可能ではないだろうか。いままでの習慣を一変したり、優先順位を付け直したりする必要は多少あるかもしれないが。

感覚を磨き、スケジュールを見直すための5つのヒントを探ってみた。

1. ミーティングは最小限に、そして精査する。

「弊社では時間との関わり方を変えました」と、求職プラットフォームであり、職に特化したメディアであるWelcome to the Jungleの総支配人キャミーユ・フォランは説明する。ここでは半年間のテスト期間後、2020年初頭から週4日勤務体制を実施している。「ミーティングのやり方にメスを入れました。プレゼンティーイズム(*注:心身の不調により、仕事に集中できない状態)やいらだちを避けるため、各自が会議に参加する意義を理解するよう努めています。議題を定め、ステップごとの課題を明確化し、会議の長さを決めています。最長でも45分です。同時に手書きの情報を共有することが再評価されるようになりました」

すべての職種にこのようなルールを設けるのは難しいかもしれないが、チームに合ったルールを設けることは可能だ。ミーティングの数を制限したり、特定のマネージャーとの会合は、決断を下す時のみと決めたりするなどだ。チームのメンバー全員がミーティングの必要性やその進め方について質問することができ、代案を提案するという重要な役目を果たすことができる。そして運と信念さえあれば、1時間早く退社できるかもしれない。

2. ディープワークの時間を設ける。

別のオプションとして、重要な案件を進める際に、特別な時間を設ける方法もある。たとえば米ジョージタウン大学のコンピュータ・サイエンスのカル・ニューポート教授が打ち出した集中力のテクニックであるディープワークだ。溢れる情報、同僚からの「5分いいですか?」などの問いかけ、スマホの通知などから一旦自分を切り離し、長時間深く集中する方法だ。

「複雑な作業に取り組む時に最も効果を生み出す方法」だとTemps et Équilibreの創設者でありコーチのディアンヌ・バロナ=ロランは説明する。「この種の集中を要する作業は、日常のざわめきから離れて比較的長い時間を確保しなければ、なかなか難しいですよね。また、週の間にディープ・ワークの時間を計画的に取り入れると、仕事自体がそれほどつらく感じられず、エネルギーと時間を消耗する作業でなくなってくるのです」

マネージャーによっては、週のスケジュールの中にディープ・ワークの時間を設けるようチームメンバーに働きかけている人もいれば、自ら率先してディープ・ワークを実践する人もいる。

しかし、誰にも知らせず一人で始めてしまうことは避けよう。急ぎで私たちを必要としている同僚やマネージャーをいらだたせる可能性がある。この案件を仕上げるために、この日のこの時間からこの時間までは連絡がつかなくなると事前にチームメイトに伝えておくことはできる。そしてコーヒーブレイクの時にでも、このような集中できる時間を設けることの利点を説明してみよう。賛同者が現れるかもしれない!

3. 優先順位とは、諦めることでもあることを受け入れよう。

非常にシンプルだが、考慮せざるを得ないことがある。それは仕事の時間を減らすには、仕事の量を減らすことが必要だということだ。選択し、優先順位をつけ、いくつかの案件やプロジェクトを諦めるということでもある。

「執行委員やマネージャーと何回も話し合いを重ね、今後2年間の優先事項、戦略やワークストリームを明確化しました」とWelcome to the Jungleの総支配人キャミーユ・フォランは説明する。「ポテンシャルがあったプロジェクトを中止することもありました。正しい時に正しい判断を下すことを学んでいます」

では上司にそのような姿勢が見られない場合はどうするべきか。まずは、「ノー」と言うことからスタートしよう。まだ取り組み中の案件があれば、新しい案件には「ノー」、締め切りが迫った案件をもう一つ背負うことに「ノー」……。それは拳で机をドン!と叩くという意味ではない。たくさんのことを同時に行うことはできない、緊急案件は一件ずつしか取り組めない、案件が一つ減ればほかの案件を期限内に終わらせることができる。そのように説明することだ。

もちろんそれはある種の取捨や諦めを意味する。しかしそれは、自分に与えられた自由を行使するということなのだ。

4. マイクロタスクを明確にする。

目に見えないけれど、時間を食うマイクロタスクも同様だ。習慣という理由だけで残ってしまった作業や、人手が足りないために発生するタスクが多い。「これも大きな学びでした」とキャミーユ・フォランは続ける。「機能していないプロセスを補うために、多くの社員が小さなタスクを背負わされていました。それらが時間を食っていたのです。この問題を解決するため、パフォーマンスの分析と時間効率を見直すことに特化した部署を新たに設けました。社員の日常を改善し、作業に集中できる体制を築くことが目的です」

上司と話し合いながら、イニシアティブを発揮してみる場面を想像してみよう。何が時間の無駄になっているのか上司はきっと気付いていないだろう。マネージャーをマネージ(管理)できるようになることが重要だと、どのコーチも口々に言う。自分のための時間を稼ぐという大きな目的のためにぜひ試してみよう。

5. 戦う理由をはっきりすること。

上に述べた事柄を定着させ、急ぎの事態が発生した時でも自分のための時間を犠牲にしない体制を築いておくこと、それが次の試練となる。そのためには、やっと生み出した時間を退社後に何に使いたいのか決めておくことが重要だ。気分転換なのか、時間が作れなかったタスクのためなのか。運動をする、本をもっと読む、手工芸を始める、子どものお迎えに行く、パートナーと一緒に過ごす……自由時間を自分で設定できるということは、現代の仕事環境やその発展のための最も魅力的な要素の一つかもしれない。

個人事業の人気がそれを物語っている。いずれ自分のリズムさえも設定できるようになるだろう。

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