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【目黒 蓮さんインタビュー】辞めようと決意した過去、そこから変われたきっかけとは?

  • 2023.4.23

真っ直ぐに相手を捉える真摯な眼差しと、寄り添い励ますように響く穏やかな声。さりげない振る舞いにも誠実さが滲む清廉な26歳が心の中で燃やし続ける、挑戦への飽くなき思いや捨て身のマインドに迫ります。

目黒蓮 インタビュー
出典元:MAQUIA ONLINE

心に青い炎を燃やして 美しき挑戦者 目黒 蓮

愛を知る人と知らない人では、お芝居の響き方も変わるはず

お芝居の作品に入る時は、まず最初から最後まで何回も繰り返して物語を読みます。そうやって全体の流れをつかむのと同時に、共感できるポイントを探すんです。やっぱり共感ができないと難しい部分はあるのですが、僕はありがたいことに毎回自分が好きになれる役柄を頂けているなって感じますね。表現力に関してはまだまだ勉強中の身だけれど、人生で経験してきたものが多ければ多いほど、お芝居に活かせる部分も増えてくるんじゃないかなって最近すごく感じるんです。例えば、本当の愛を知っている人と愛をそこまで知らない人が同じ役を演じたら、人の心への響き方が全然違うんだろうなって。そもそも愛がなんなのかまだわかっていない自分が言うなっていう話ですが(笑)。愛に限らず、その人がどういう時間を過ごしてきたのかということがすごく大切になってくる気がします。

なので最近は、仕事のためにもプライベートの時間を充実させたいなと思っているんですよね。疲れたからといって帰宅後すぐに寝るんじゃなくて、ちょっとベランダに出て空を見てみるとか。だって、寝たらすぐに次の日が来ちゃうじゃないですか。切り替えがないまま続いていく感じが嫌なので、睡眠を5分10分削ってでも自分の時間を設けることを心がけています。今だと、映画を観ることが多いかな。ここ数日は『ワイルド・スピード』シリーズを最初から観直してますね。

未来を思い描くことができず辞めようと決意した時期も

自分は出会いに恵まれているなって感じます。決して努力で引き寄せたものではなく、ただ運が良かった。だからこそ、周りにいる皆さんには感謝しかないですね。とはいえ、最初から順調だったわけではなく、先が見えずにこの仕事を辞めようと思った時期も。でもそんな時に、大事な友達が「もったいないから辞めない方がいい。(遠慮しがちな)自分を変えて頑張っていけば、映画やドラマにたくさん出られるようになるよ」と引き止めてくれたんです。その言葉を聞いて、“どうせ辞めるつもりだったんだから、もう怖いものなんてない。捨て身でやってみよう”と思うように。そこから自分が今までしてこなかったような少し勇気がいる行動をとってみたら、徐々に自分が変わり、環境も少しずつ変わっていった。先日その友達に会った時に、「あの時は本当にありがとうね」と伝えたんですよ。そうしたら「俺が思い描いた未来のお前はもっと大活躍しているから、今はまだまだ途中だよ」と言われて。その言葉が嬉しかったし、改めて気が引き締まりましたね。

目標を口にできた時点で 自分が少し変われた気がした

思い返すと、もがいていた時期の僕は自分を抑えてしまう部分があったし、抑えていることすら気づいていなかった気がします。デビューなんて無理だとわかりながらも、どうしていいのかわからなくて、ただ時が過ぎていくだけ。そんな自分が、友達の言葉で一歩踏み出せたんです。最初に始めたのは、自分の目標を口にするようにしたこと。同期とか先輩に目標を言うのって、やっぱり恥ずかしいじゃないですか。自分の現状をみんなが知っていればなおのこと、“いやいや、無理でしょう”と思われているなって感じるし。当時の僕は「デビューしたい」なんてとても言える状況ではなかったけれど、捨て身になって伝えることから始めてみようって。

目標はノートにも書き出していたのですが、そのひとつに“ジャニーズJr.が出演する音楽番組『ザ少年倶楽部』でマイクを持ちたい”っていう項目があったんです。常にステージのはじっこにいてマイクなんて持ったことがなかった自分は、その目標を書くことですら精一杯。そんな状態でデビューを口にするのが、どれだけ無謀に感じられたか……。でもね、思い切って言えた時点で少しだけ自分が変わっているんですよ。それに、一度発した言葉はずっとどこかに存在していて、少しずつ環境に変化を与えてくれる。そうやっていろんなことが良い方向に動き出していって、マイクを持つことから始まり、デビューすることやモデルのお仕事など、ノートに書き出した目標は2年間ですべて叶いました。自分が変われば世界が変わると実感したことは人生においてすごく大きな経験だったので、目標を書き出す習慣は今も続けています。

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出典元:MAQUIA ONLINE

映画『わたしの幸せな結婚』が公開中累計発行部数550万部を超える人気作品が待望の映画化。架空の近代日本を舞台に、冷徹な軍隊長・久堂清霞(目黒 蓮)と家族に虐げられた少女・斎森美世(今田美桜)の政略結婚から始まる物語をドラマティックに描く。清霞らが持つ特殊能力“異能”の描写や迫力溢れるアクションシーンにも注目。

MAQUIA5月号
取材・文/真島絵麻里 企画・構成/萩原有紀(MAQUIA)

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