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上司と不倫2年、彼しか見えません…31歳女性が気づかない「既婚男の冷酷すぎる本性」

  • 2023.4.22

婚活サポート・結婚相談所を経営している、作家の安本由佳さん。ご自身のインスタグラムに届くお悩みを毎週掲載します。リアルな婚活市場を取材してきた知見を生かし、恋愛、仕事、夫婦、家族、友だちなどいろいろな悩みにお答えします!

お悩み:職場の上司と不倫2年…別れるべきとわかっていても

『安本由佳のお悩み相談室』では、個人のインスタグラムで募集し、回答してきた3,000を超えるお悩みアーカイブの中から、ananweb読者の皆さまにもぜひ共有したい内容をピックアップしてお届けしています。
みなさまにとって、自分らしく幸せに生きるヒントになれば嬉しいです!

さて、今回ご紹介したいお悩みはこちら。

お悩み:30代前半の会社員です。実は、職場の上司と約2年間不倫しています。
「子どもがいるし、家族と別れるつもりはない」と最初から言われていて、未来のない関係だってことはもちろんわかっています。
奥さまにバレてトラブルになる前に別れなければと思うものの、忙しい中でも毎日電話をくれたり、月に数回は必ずデートして、旅行にも何度も連れて行ってもらって…彼の優しさに甘えてずるずるとここまできてしまいました。

私はもともとあまり人を好きにならないタイプで、でも彼とは初対面から話が弾んで居心地がよく、いろんな意味で相性が最高に合っているのだと思います。そんな彼と別れてしまったら、きっともう誰も好きになれない…一人ぼっちになってしまうのが不安で怖くて、どうしても別れる勇気が持てません。(31歳・会社員)

「優しさ」を勘違いしないで

「彼の優しさに甘えて、ずるずる不倫を続けてしまった」ーー相談者さんはそんなふうにおっしゃいますが、少し冷静になって考えてみてください。それは本当に『優しさ』なのでしょうか?

彼は既婚者かつ上司という立場でありながら、未婚の相談者さんに近づいて男女の関係になりました。この事実を客観的に判断すると、彼はとても倫理観があるとは言えない、非常に自制心の弱い男性です。百歩譲って、彼にとって相談者さんが、どうしても抗えないほど惹かれる運命の相手だったというなら弁明を聞く余地もあるかもしれません。しかし彼はアラサーの相談者さんに対して、最初から「家族と別れるつもりはない」と宣言しています。

この彼の言動に、優しさがありますか…? むしろどこまでも自分勝手で冷酷ではないですか。

忙しい中でも毎日電話をくれるとか、月に数回デートは必ずデートするとか、旅行にも何度も連れて行ってくれるとかーーそんなことを優しさにカウントするのは相談者さんの勘違いです。

相談者さんのことを心から大切に思っているなら、アラサーの相談者さんを未来のない不倫沼に引きずりこんだりしません。人間だから過ちを起こすことはあるかもしれないけれど、大事な人に対して2年もずるずると人に言えない関係を強要したりしません。妻子と別れるつもりがないのであれば相談者さんの未来を案じて自ら身を引きます。それが優しさではないですか。

彼はただ、都合のいい関係を続けたいんです。口では甘い言葉を囁いていても、本心では相談者さんの幸せなどどうでも良くて、職場の若い部下との恋愛ごっこをできるだけ長く楽しんでいたいだけ。そのために、相談者さんが目を覚ましてしまわないよう毎日電話して、定期的にデートして、たまには旅行にも連れていって、ひたすら自分のために、上っ面の優しさで必死に現実をカモフラージュしているんです。

ずっと二番手の女でいるつもり…?

あまり人を好きにならないタイプということは、相談者さんはおそらく恋愛経験が少ないですよね。

だとすると「相性が最高に合っている」というのも思い込みではないでしょうか。彼が口にする「俺たち、相性最高だよね」という戯言に洗脳されていないか心配です。

前述のとおり、彼は自分のことしか考えていません。家庭を維持したまま都合のいい不倫関係を続けるために、彼は相談者さんに自分以外の選択肢を持ってほしくないのです。おそらく「俺たちは運命だ」とか「お前には俺がいなきゃダメだ」とかなんとか言っているのだろうと推測しますが、そう思わせておけば楽だから、身勝手な願望を口にしているにすぎません。

ーー「彼はそんな人じゃない」「何も知らないくせに」と反論されるでしょうか。

しかし相談者さんこそ、彼のすべてを知っていると言い切れますか? 彼が本妻や子どもに見せている姿を知らないのに?

「彼と別れたらひとりぼっちになってしまう」なんていう考えは、自分本位な彼の洗脳によって植え付けられた思い込みです。たった一度の人生なのに、このままずっと二番手で終わるつもりですか。相談者さんはまだ30代前半です。自ら外に目を向けさえすれば、いくらだって出会えるし恋も結婚もできます。唯一無二に愛され、大切に扱われる女性になることを自ら諦めないでください。

筆者紹介

安本由佳 作家 / 婚活サポート・結婚相談所経営
慶應義塾大学法学部卒。2016年〜2020年まで東京カレンダーWEBで執筆し「二子玉川の妻たちは」「私、港区女子になれない」などのヒット小説を生み出す。著書に、婚活に悩む女子200名に取材して執筆した「不機嫌な婚活(講談社文庫)」、モテ商社マンと港区女子の恋愛模様を描いた「恋と友情のあいだで(集英社)」がある。リアルな婚活市場を取材してきた知見と、特技の四柱推命鑑定を取り入れた親身なアドバイスで婚活サポート・結婚相談所も経営している。

©visualspace/Getty Images

文・安本由佳

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