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2022年生まれの子どもは長生きする!?

  • 2023.4.22
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新しい統計によると、新生児の出生時平均寿命は女の子の場合93歳、男の子は90歳だそうだ。この数字は数年で更に伸びる可能性がある。

統計分析研究所の観察によると「寿命は世代ごとに伸びている」とのことだ。photography: Getty Images

100歳以上の世代が誕生することになるのか。昨年11月10日にINSEE(フランス国立統計経済研究所)が出版した新しい統計によると、2022年に生まれた赤ちゃんは女の子は93歳まで、男の子は90歳まで生きる可能性がある。この数値はここ数年で上昇し続けている。これは“中心的シナリオ”、つまり死亡リスクが2010年から2019年までの10年間と同じペースで減少するという仮説に基づいて計算された数値だ。

しかし今後、死亡リスクの減少を表す曲線が現在の曲線よりなだらかになった場合、2022年に生まれた世代の平均寿命は女性は88歳、男性は86歳にとどまる可能性もある。逆に死亡リスクの減少が加速すれば女性の寿命は99歳、男性は96歳まで伸びる可能性もある。これは今後の医学などの発展次第だ。

1900年世代

INSEの観察によると「寿命は世代ごとに伸びている」とのことだ。1900年に生まれた世代(現在は完全に絶えている)の平均寿命は女性が56歳で男性が48歳だったことを考えると、驚くべきペースで寿命が伸びている。言い方を変えれば「2022年に生まれた人は1900年に生まれた世代より、平均的に女性で37年、男性だと42年も多く生きる可能性があるということです」と著者は言う。

乳児死亡率の低下が寿命の延伸に大きく貢献している。1900年に生まれた赤ちゃんの15%が1歳の誕生前に死亡しているのに対し、2020年に生まれた赤ちゃんの場合は0.4%に減少している。平均余命が最も大きく延びたのは第一次と第二次世界大戦の間に生まれた世代であり、次は1945年以降に生まれた世代だ。これは抗生物質がもたらした成果だ。

混合法

この結果を割り出すため、人口統計学者は過去のデータ(例えば1950年に生まれた人のうち、何人が何歳で亡くなっているかなどは分かっている)と未来の予測(1950年に生まれ現在72歳の人が平均的にあと何年生きる可能性があるのかの推測)を合わせて計算した。

この統計学の混合研究法を用いると1900年に生まれた女性の0.9%が100歳を越えたことに対し、1940年に生まれた女性の場合この数字は6.2%になることが予測できる(“中心的シナリオ”を用いて計算)。2022年に生まれた女の子の場合、不確定の幅は広くなり、彼女たちが2122年に生きている可能性は、低い仮説で10%、高い仮説の場合は50%となる。

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