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女性からの「プロポーズ」あり?なし?男性たちの“本音”に見る、現代のプロポーズ事情

  • 2023.4.22
女性からのプロポーズ、あなたはどう思う?
女性からのプロポーズ、あなたはどう思う?

男性がひざまずき、リングケースを開けると、そこにはダイヤがきらめく婚約指輪が――。そんなドラマチックなプロポーズを望んでいる人はどのくらいいるでしょうか。そして、それを現実にした人、してもらった人はどのくらいいるのでしょう。「そんなの、昭和の古いやり方」と考える人もいるかもしれません。

「恋人・夫婦仲相談所」所長である私は最近、ラブコメ映画「マリー・ミー」(2022年公開)を見て、女性から男性にプロポーズする最強の映画だと拍手しました。キャリアも人気も稼ぐ力も最高レベルな女性が、おとなしい男性にプロポーズ。映画みたいなプロポーズといえばまさにそれなのですが、根幹は「愛し合っていれば結果オーライ」です。

「プロポーズは男性から」というイメージについて、みんなで考えてみましょう。

男性回答「とてもうれしい」「うれしい」が同率38.8%!

リクルートブライダル総研が既婚者を対象に行った「ゼクシィ 結婚トレンド調査2021」によると、プロポーズの有無について「夫から妻にプロポーズした」が81.9%、「妻から夫にプロポーズした」が1.4%、「プロポーズはなかった」が8.7%と、多くの夫婦が夫から妻にプロポーズを行っています。

さらに、20~30代の男性に「女性からのプロポーズはアリだと思いますか?」と質問したところ、86.47%が「アリだと思う」と回答。その理由は次のようなものでした。

「男だから男らしく女性にアプローチするという考えは、現代の多様性を尊重する時代にふさわしくないと思う(20歳)」

「男性だから、女性だからといった理由は通用しない時代だから(27歳)」

「男女平等と言われる中で価値観が急激に変化しているので、女性から積極的になってもいいと思う(28歳)」

一方、「ナシだと思う」と答えた男性は2.94%という結果に。「自分の方からしたいと思うから(28歳)」「男性からプロポーズしないと失礼だと思うから(37歳)」というコメントが寄せられました。

さらに、「付き合っている彼女からプロポーズをされたらうれしいですか?」という問いには、「とてもうれしい」「うれしい」がともに38.8%で同率という結果でした。男性からは、「自分のことを大切に思ってくれているということだし、一緒に年を重ねていけるのでうれしい(37歳)」「自分とずっと一緒にいたいと思ってくれる思いがうれしいから(37歳)」「自分と人生を一緒に歩きたいと思っていてくれることが単純にうれしいから(39歳)」といった声が。女性も男性も同じですね。

多様性という言葉を使うのであれば、まさに「男性の結婚観も多様になっている」ということです。彼女からプロポーズされてうれしい人もいれば、嫌な人もいる。しかし大多数が「アリ」と回答しているということは、プロポーズは決して男性からだけのものではないということの証明であり、相当数の男性は、女性からのプロポーズを望んでいるのではないかとも取れます。「自分からしたいけど恥ずかしいから、あっちからしてくんないかな」というシャイな理由も含めて、です。

彼からのプロポーズに激怒した彼女が取った行動

ここで一つ、エピソードを紹介したいと思います。

亜沙美さん(28歳、仮名)と悠太さん(29歳、同)は高校時代の同級生。高校を卒業後、お付き合いがスタートしました。

10年がたった頃、亜沙美さんが「そろそろ結婚とか考えてもよくない?」と悠太さんに持ちかけます。何となくそんな雰囲気を感じていたサプライズ好きの悠太さんは、その場では「そう?」とつれない返事をしつつ、サプライズプロポーズを計画。友人たちを巻き込み、亜沙美さんの誕生日にみんなの前で結婚を申し込みます。

ところが、亜沙美さんはサプライズをよしとしないタイプ。イベントごとにサプライズをしてくる悠太さんに、「普通がいいのよ! マジでサプライズはやめて!」と塩対応していました。

「サプライズは好きじゃないって言ったでしょ」。周りが取りなしても聞く耳を持たず、彼女はその場を立ち去ってしまいました。

ところが…。

これは逆サプライズでした。亜沙美さんがサプライズ嫌いなのにもかかわらず、プロポーズをイベント化したい悠太さんを見かねた共通の友人たちが亜沙美さんに話をし、逆ドッキリを仕掛けようということになったのです。

亜沙美さんを怒らせた悠太さんは落ち込み、その場はお通夜のような雰囲気に。さらに、友人たちも「亜沙美はイベント嫌いなのに、この計画を立てた悠太が悪い!」と責めて、全員立ち去ってしまいます。ますます落ち込む悠太さん。

そこに亜沙美さんが帰ってきて、「プロポーズは2人きりでしたかった。結婚してくれますか」と逆プロポーズ。悠太さんは号泣しながらOKし、その場に友人たちも入ってきて改めてお祝いパーティーが開催された、というユニークなプロポーズデーでした。お2人にはいい友達がたくさんいて、功を奏したわけです。

性別問わず「結婚したい」という意思があり、相手のことを愛していて、一緒にいたいと思うなら、プロポーズはどちらからしてもうれしいものでしょう。

大切なのは、自分一人で暴走しないこと。結婚生活は一生続くものです。プロポーズが独り善がりであるということは、その後の結婚生活もそうなのかもしれないと想像される可能性があります。実際、夫婦不仲の人たちから「思い返せば、あのプロポーズが今の結婚生活を予見していた…」という声も上がってきています。

プロポーズは、これから続く人生を共に歩むパートナーへ、その申し出を行う大切な行事。「プロポーズの言葉」を覚えている女性は大変多いです。皆さん、即座に答えてくれます。認知症のおばあさんに尋ねたこともありますが、はっきり答えてくれました。人生の中で印象に残る言葉といってもいいのでしょう。

男女問わず「恥ずかしい」「面倒くさい」とご託を並べず、映画「マリー・ミー」で歌われる劇中歌「Marry Me」を、相手を見つめて歌ってあげれば結果オーライになるのではと思います。

「恋人・夫婦仲相談所」所長 三松真由美

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