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抽象と具象の狭間から呼び起こされる記憶

  • 2023.4.22

Ittetsu Matsuoka

抽象と具象の狭間から呼び起こされる記憶

Ittetsu Matsuoka
Top Left Photo:松岡一哲「rest」、2022年、Cプリント © Ittetsu Matsuoka / Courtesy of amanaTIGPTop Right Photo:松岡一哲「yellow」、2021年、Cプリント © Ittetsu Matsuoka / Courtesy of amanaTIGPTop Photo:松岡一哲「yellow」、2021年、Cプリント © Ittetsu Matsuoka / Courtesy of amanaTIGP

写真家 松岡一哲の個展「what i know」がamanaTIGPにて4月22日(土)から5月20日(土)まで開催される。

松岡一哲「yellow」、2021年、Cプリント© Ittetsu Matsuoka / Courtesy of amanaTIGP

1978年に岐阜県で生まれた松岡一哲は、日本大学芸術学部写真学科を卒業後、スタジオフォボスへの勤務を経て独立。

以降、ポートレートやファッションを中心とした広告写真の分野で活躍する傍ら、日々の中で出会う風景や人物、植物など日常の身近な部分にも焦点を当て、独自の視点で世界を捉えた作品を制作し続けてきた。

誰もが生活の中で触れ得る景色にアナログならではの色彩と、ブレ、ボケによる独特な柔らかさが取り入れられたその作品群は、どこか現実性を欠落させた淡いトーンをまといながらも、映し出されたすべてのものが等価な存在として顕在化されている。

松岡一哲「rest」、2022年、Cプリント© Ittetsu Matsuoka / Courtesy of amanaTIGP

同ギャラリーでは3年ぶり、2度目となる今展では、2020年から2023年にかけて日本各地やベトナムで撮影された作品から、約23点を展示。

色彩の粒子が霧のように広がりを見せる新作「bloom」や、青やかな色と有機的な揺らぎが特徴的な「frue」は、彼の写真における抽象表現への関心の強まりが感じられる作品となっている。

また、松岡が幼少期から抱き続けている絵画作品への興味から育まれた作家特有のコンポジションは、画面上を区切る線やフィルム、また時に色彩として、無意識にも前作の「やさしいだけ」とも連なりを見せるように多くのイメージに現れている。


色や形という漠然としたイメージが喚起する、鑑賞者の内に眠る記憶。
それぞれが松岡が記録してきた「日常」と共鳴し、力強い光を放つ。



AMANATIGP
03-5575-5004



【Ittetsu Matsuoka “what i know”】
DATE:4月22日(土)~5月20日(土)
TIME:12:00pm~7:00pm
※日曜、月曜、祝日休廊
PLACE:amanaTIGP
ADDRESS:東京都港区六本木5-17-1AXISビル2階
ADMISSION FREE
WEBSITE:www.takaishiigallery.com/jp/archives/29039/

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