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「なぜ弊社を志望しているのですか」面接官の質問に"瞬時に言葉を返せる人"になる1回2分のメモトレ

  • 2023.4.21
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周囲からの声かけや質問に瞬時に言葉を返せる人は何が違うのか。電通コピーライターの荒木俊哉氏は「自分の考えをうまく言葉にできない人は、モヤモヤを言葉にする力、すなわち『言語化力』を鍛えることが重要です。それは1回たった2分のトレーニングで可能です」という――。

※本稿は、荒木俊哉『瞬時に「言語化できる人」が、うまくいく。』(SBクリエイティブ)の一部を再編集したものです。

まずは2週間。数日で効果を感じる人も

「言葉が瞬時に出てくる状態」、それはすなわち、そのように「脳が訓練された状態」です。だからこそ、「言語化力」を本当に鍛えようと思ったら、脳のトレーニングをして、ご自身の「能力」そのものを高める必要があるのです。

では、「言語化力」を身に付けるには「何カ月も、何年も」かかってしまうのか。いえ、ここで紹介する「言語化力トレーニング」を、まずは「2週間」やってみてください。そうすれば、間違いなく「言葉が瞬時に出てくる自分」に気がつくようになるでしょう。早い人であれば、「数日で」効果を感じられる人もいます。

紙とペンを用意して、このまま実践

ただし、このトレーニングは、ぜひ「毎日の習慣」にしてほしいと思います。「1日メモ数枚、計5~6分程度」で大丈夫です。最終的な「量」は大事ですが、数日で一気に「量」をこなそうとするのではなく、「毎日少しずつ」を習慣として続けることによって、最終的な「量」に十分到達することができます。

ペンを持つ手
※写真はイメージです

この「言語化力トレーニング」は、スポーツのトレーニングと同じで最初のフォームが肝心。できればインストラクターのようにあなたの隣にいて、つどつどアドバイスができるといいのですが、それはなかなか叶いません。

そこで、普段のビジネスにおいて言語化が求められるさまざまなシーンにまつわる「問い」をご用意。それらの「問い」を使って一緒にメモに書き出しながら、トレーニングのコツや言語化のコツをつかんでいただけたらと思います。A4コピー用紙とペンの準備ができたら、早速1つ目の問いから始めてみましょう。

【自己分析】自分が「やりたいこと」は何か?

さて、実際に「自己分析」をテーマに言語化力トレーニングをしてみましょう。ここでは「今の仕事に対して自分はどう感じているか」という大きな問いを立ててメモ書きを実践してみたいと思います。

もしもあなたが、自分の今の仕事に対して何かしらの不満やモチベーション低下を感じていたら、ぜひ自分ごととして読み進めてみてもらえたら嬉しいです。


場所は居酒屋。数年ぶりに仲のよい同期数名で集まって飲んでいます。部署も仕事内容もまるで違う同期たちのいろんな活躍話を聞いていると、なぜか少しずつ気持ちが沈んでいくあなた。隣に座っていたひとりの同期がその様子に気づき、あなたに声をかけてきます。

同期「大丈夫? 急に口数が減ったけど」
あなた「なんかみんなの話を聞いてると、ひとり取り残された気分になっちゃって」
同期「どうしたどうした」
あなた「なんか今の仕事が合ってない気がしてさ」
同期「そうかなぁ……じゃあ本当はどんな仕事がやりたいの?」

そう聞かれたあなたは、何と答えますか? さぁ、メモに書き出してみましょう。

【図表1】自己分析のメモ
出典=『瞬時に「言語化できる人」が、うまくいく。』

制限時間は2分です。

答えはあなたの中にある

さぁ、2分たちました。自分が本当にやりたい仕事をパッと言葉にできる人、意外と少ないのではないでしょうか。しかし就職活動の時期は、自己分析を通じて、自分のやりたい仕事を面接官に向かってきちんと答えられていたはず。

でも、いざ社会人になってみると、日々の忙しさもあり、自分が本当にやりたい仕事が何なのかを考える時間すら持てない人が多い。それが現実ではないかと思います。

自分が本当にやりたい仕事が言語化できていない状態は、実にもったいないと感じます。自分にとって仕事をすることの大きな目標がわからないまま働いていると、なかなかモチベーションも上がらない。周囲にも本当にやりたい仕事が伝えられないから、そういう仕事が回ってこない。他にも、あなたの仕事に対するさまざまなよくない影響が考えられます。

しかし、その逆もしかりです。本当にやりたい仕事がきちんと言語化されている。それだけで、仕事に対する日々の姿勢は必ず変わってきます。そして、結果にも表れてきます。

野球の大谷翔平選手が高校時代に81個ものマス目にひとつずつ目標を書いた「目標達成シート」を作成していたというのは有名な話ですが、言語化することで自分の意識や行動は確実に変化していきます。

この「言語化力トレーニング」を活用して、ぜひ本当にやりたい仕事を自分自身に問うてみてください。その答えは、すでに、あなたの中に存在しているはずですから。

【図表2】自己分析のメモの記入例
出典=『瞬時に「言語化できる人」が、うまくいく。』
【転職面接】なぜその会社に行きたいのか?

さて、次の「問い」は「転職」をテーマに言語化力トレーニングを行ってみたいと思います。

ここ数年で転職がずいぶん当たり前の時代になりました。むしろ、転職を一度もしていないのはキャリアとしてあまりよくないという意見を持つ人も増えていると聞きます。私が就職活動をしたのは約20年前ですが、もはや隔世の感すらあります。

ただし、転職は「目的」ではなく、あなたが仕事を通じて得たい何かを手にするための「手段」である。その本質は今も昔も変わらないと思います。

あなたは転職を通じて何を成し遂げたいのか。そこがしっかりと言語化できていることで、転職活動での面接がうまくいくのはもちろん、転職することへの心のゆらぎや、転職したあとの後悔もきっと減らせるはずです。

転職を考えているあなたも、今はまだ転職を考えていないあなたも、こんな時代ですから、仮でもよいので転職希望先の会社を想像しながら、メモに書き出してみてください。

【図表3】転職のメモ
出典=『瞬時に「言語化できる人」が、うまくいく。』

では制限時間2分で、早速始めてみましょう。

「今の会社で働きたい理由は何か?」

さて、2分たちました。いかがでしたか?

今回は転職先の会社を想定した「問い」でした。なぜその会社に行きたいのかを考えることは、自分が仕事に求めるものをあらためて考えることと同じだったのではないかと思います。

荒木俊哉『瞬時に「言語化できる人」が、うまくいく。』(SBクリエイティブ)
荒木俊哉『瞬時に「言語化できる人」が、うまくいく。』(SBクリエイティブ)

今の自分が仕事に求めているものは何なのか。仕事の内容? 会社の規模? 金銭面? プライベートとの時間的なバランス? 他にも仕事を選ぶ上でのさまざまな要素がある中で、あなたが一番大切にしたいポイントは何なのか。そして、その理由は何なのか。

自分の中でモヤモヤとしていた仕事に対する価値観を、「言語化力トレーニング」を通して言葉にしてみる。そうすることで、自分が本当に仕事に求めるものを再発見する機会になるはずです。

「いやいや、転職する気はないし、今回の問いは自分には関係ないな」とあなたが思われたとしたら、「問い」の内容を「今の会社で働きたい理由は何か?」と少しアレンジしてメモに書き出してみてはいかがでしょうか。

【図表4】転職のメモの記入例
出典=『瞬時に「言語化できる人」が、うまくいく。』

あなたが今の会社や仕事のどこに魅力を感じているかを言語化することで、明日からの仕事に対する意識や行動がよりよい方向へ変わるのではないかと思います。

荒木 俊哉(あらき・しゅんや)
電通 コピーライター
一橋大学卒業後、2005年に電通に入社。営業局を経てクリエーティブ局へ。コピーライターとしてさまざまな商品・企業・団体のブランディングに従事。これまで手掛けたプロジェクトの数は100以上、活動は5大陸20か国以上にのぼる。世界三大広告賞のうちCannes LionsとThe One Showのダブル入賞をはじめ、ACC賞、TCC新人賞、NIKKEI ADVERTISING アワード、YOMIURI ADVERTISING アワード、MAINICHI ADVERTISEMENT DESIGN アワードなど、国内外で20以上のアワードを獲得。

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