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「何の役をやるの?」幼稚園の発表会で次女が選んだ役は、私の予想だにしなかったわき役だった!?

  • 2023.4.19

私には、9歳6歳3歳の三姉妹がいます。子どもの幼稚園の発表会を見に行くのが大好きな私。うまく演技してくれるかなという心配もありながら、とても楽しみにしています。けれど、次女の役のセレクトは少し変わっていて……。私が予想もしないキャラクターだったのです……。

次女の役のセレクトがおもしろい件について

長女が幼稚園のときに選択していた役は「お母さん」とか「お姉さん」などが多かったのですが、次女の役のセレクトはちょっと変わっています。当時、幼稚園の年中だった次女が、「発表会で孫悟空(そんごくう)をやるの」と言って帰ってきました。幼稚園の発表会でドラゴンボールはやらないだろうから、西遊記かな? と私は予想しました。「何の役をするの?」と聞く私。「ぶたさん」と次女。 「ぶたさん? あ、もしかして、猪八戒(ちょはっかい)?! 」予想だにしなかった役に、私は答えに戸惑いました。

「みんな、馬に乗ったおぼうさんがいいんだって」と次女が言うのを聞いて、「そりゃ、そうでしょうよ。人間だもの。三蔵法師(さんぞうほうし)だもの」とツッコミたくなった私。でも、次女は猪八戒を勝ち取ったと思っているようなのでそっとしておきました。きっと、先生たちが工夫してどの役も興味がもてるように子どもたちに紹介してくれたのでしょう。おそらく猪八戒を知らなかったであろう次女は、猪八戒の何かに魅力を感じたのであろうと思いました。

話を聞くにつれ、楽しみが増していく

発表会の練習が始まってから、次女は家で練習の様子を話してくれるようになりました。「最後にね、ぎゅーまおーとらせつーじょが、かわいそうなの」西遊記のお話がよくわからなかったので調べてみると、牛魔王(ぎゅうまおう)と羅刹女(らせつじょ)は、孫悟空の敵。孫悟空や沙悟浄(さごじょう)、猪八戒たちと戦って負ける様子が、次女にはかわいそうに思えてしまうみたいです。

話を聞くたびに、小さな孫悟空、沙悟浄(さごじょう)、猪八戒たちが牛魔王と羅刹女と戦う姿が私の頭のなかに広がり、楽しみがふくれていきます。「パンチをしてね、次はキックなの」と振付をしながら楽しそうに話す次女。もう、すごく楽しみではないですか! 私は、見どころが増えて心躍りました。このように次女の練習の話を聞くたびに楽しみが増え、練習期間の約1カ月間、私はわくわくしながら発表会当日がやってくるのを待ちました。

さあ、発表会当日!

長女のときと同じで、次女の年中クラスは音楽劇でした。録音してあるセリフや歌が流れるなかで子どもたちは動作や踊りなどの演技をしました。「わしは、猪八戒!」という、体格のよさそうなおじさんの声で登場した次女。衣装は黄色のスカートに白タイツ。頭にかぶった豚のお面は次女の自作のようで、何ともシュールな笑みを浮かべています。もう、かわいいやらおかしいやらで、登場から言うことなしでした。

途中、孫悟空2人、沙悟浄2人、猪八戒2人で並んでパンチやキックを繰り出している姿を見て、「ああこのことか」と、次女が練習のときに話してくれたことを思い出しました。うれしそうに負ける牛魔王も、笑顔の素敵な羅刹女も、やる気のない孫悟空も、恥ずかしがりやの三蔵法師も、どの子もみんなとてもかわいかったです。でもやっぱり、私にとっては次女の猪八戒が一番でした。

今回はたまたま猪八戒と言う脇役でしたが、もし次女が主役を選んでいてもやっぱり私は喜んでいたと思います。私が感じた発表会の楽しみ方。それは、主役でも脇役でも、「わが子が一番かわいいな」と思いながら発表会を思い切り楽しむことでした。次女にそう教わった出来事でした。次女は次の発表会ではどんな役を選んでくれるのかな? そして、三女はどんな役を選ぶのかな? 私の楽しみはまだまだ続きそうです。

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著者:桃野ゆか

9歳、6歳、3歳の三姉妹の母。小学校教員を19年勤め、その間、育休や仕事復帰を経験。子育てや仕事の経験を元に、執筆活動中。

ベビーカレンダー編集部/キッズライフ取材班

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