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砂漠リゾートで絶景ディナー!モロッコ・マラケシュで過ごす、ディープな旅プラン

  • 2023.4.17

ヨーロッパとアフリカの文化が交錯する、モロッコのなかでもエネルギッシュな街、マラケシュ。アフリカ内でもナンバーワン級に治安が良く、可愛すぎる雑貨の宝庫でもあり、カラフルな街並みは映えまくり。そんなことから、バックパッカーだけでなく、女子旅にもおすすめの街です。

今回はあえて定番の観光スポットではなく、2週間のんびり滞在したことで見えた、ディープなマラケシュを紹介していきます。マラケシュから40分で行ける、穴場の砂漠でのラグジュアリーなディナー体験も紹介しますので、ご覧くださいね。

カオス……!でも映える街マラケシュ

マラケシュは世界遺産でもある旧市街(メディナ)と新市街からなる、モロッコ第四の都市。旧市街は北アフリカ最大規模で、街のシンボルである高さ69メートルのミナレット、王宮やバイア宮殿、サアド朝の墳墓群などといった観光スポットがあり、すべて徒歩でまわれるのも旅行者に嬉しいところ。

旧市街は、まさにカオスの一言。マラケシュ以上にカオスな場所もなかなかないのではないでしょうか。狭い道をロバもバイクも悠々と通り、カエルや蛇を使い客寄せしてくる商売人、「ニーハオ、元気?アニョハセヨ」と、いつのまにか私の国籍当てもいたるところで始まります。

はじめてマラケシュに行くと驚くのが、一日に何回も街中のスピーカーからアラビア語の祈り声が、大音声で流れること。

イスラム教の国では、礼拝の時間になると、街中にあるモスク前で、その音声に合わせてお祈りの時間がはじまるのです。

喧騒の中、突如訪れるこの神聖な光景を見て、「あぁ、遠くの外国に来たんだなぁ私」となんだか夢の中にいるかのように感じたのを覚えています。

カオスだけでなく映えまくりな一面もあるマラケシュ。カラフルな色使い、繊細で可愛いデザインの雑貨の宝庫で、財布のひもはひたすらゆるみっぱなし。モロッコ人のセンス、脱帽です。

さて、ここからは2週間マラケシュに滞在した経験から、おすすめの楽しみ方を紹介していきますね。

リヤド選びは妥協せず

マラケシュに行ったらぜひ滞在したいのが「リヤド」。リヤドとは伝統的な邸宅をリノベーションしたモロッコ風ホテルで、美しい中庭があるのが特徴。滞在自体を楽しむために、リヤド選びはぜひ妥協せず!

また、ホテルと違いスタッフの方との距離も近く、ツアーの手配やおすすめスポットなど親身に相談に乗ってくれます。観光からリヤドに戻ると、毎日同じ顔触れのスタッフの方々が温かく迎えいれてくれて、まるで自宅に帰ってきたかのような安心感。

多くのリヤドは、「メディナ」と呼ばれるマラケシュの旧市街にあるので、リヤドを出たらすぐに観光スタートできるのも魅力的。それなのに、一歩リヤドに足を踏み入れると、外の喧騒が嘘のような静寂が待っています。観光に疲れたら、リヤドでホッと一息する時間もいい思い出となるはず。

そして、たいていのリヤドは便利な空港送迎付き!宿泊予約時に空港送迎希望を伝えると、ドライバーが空港でプラカードを掲げて出迎えてくれるのでとても安心です。

立地もサービスも設備も満点!「リアド・マサム」

メディナの中心地にある「リヤド・マサム」は、人気のスポットであるスパイスマーケットのすぐ近くにあります。

昔ながらの邸宅のデザインも存分に残しつつ、モダンにリノベーションされていて、まるで星付きホテルのようなラグジュアリー感。それでも一泊朝食付き80ユーロ~とお手頃価格。ここを拠点に、旧市街の観光名所はすべて徒歩で回れました。

こちらのリヤドの目玉は、なんといっても美しい中庭でいただく朝食。席に着いたら、焼き立てパンケーキやオムレツ、搾りたてオレンジジュースなどなどが次から次へと運ばれてきます。しかも毎日日替わり!最高の一言でした。

もちろんモロッコ定番のミントティーやコーヒーも。朝から贅沢な時間を過ごすことができちゃいますよ。

スタッフの皆さんも素晴らしかったです。こちらはオーナーのジュリエン。現地情報はもちろん、ツアーの申し込みも代行してくれます。

後述しますが、彼が手配してくれた砂漠ディナーツアーはこの旅のハイライトにもなりました。ランドリーサービスや、リヤドでのディナーもあり、屋上テラスからの夕焼けはため息もの。総合的におすすめのリヤドです。

豪華なテラスと絶品料理が魅力「Riad Dar El Souk」

旧市街の中心「ジャマ・エル・フナ広場」から近い、「Riad Dar El Souk」。伝統的な邸宅の良さをそのままに、カラフルでモロッコらしいインテリアが素敵なリヤドです。到着するとまずは、中庭でモロッコのお菓子とミントティーでお出迎え。こちらのスタッフの方々は本当にフレンドリーで、家族のような温かいおもてなしを受けることができます。

目玉のひとつは、素敵すぎるテラス。モロッカンテイストでまとめられたインテリアの中、リラックスできるスペースです。私たちも滞在中何度ここに来たことか……!娘たちのお昼寝スポットでもありました。チェックアウト後も自由に使わせてくれ、フライト時間までミントティーを飲みながらゴロゴロできました。

アットホームすぎる料理教室でモロッコ料理をマスター!

「Riad Dar El Souk」の目玉は、ファティマの作るモロッコ料理。ディナー(要予約)で食べたクスクスと、ラム肉のタジンは、マラケシュで断トツおいしいごはんでした。

そんな料理の天才・ファティマ直伝の料理教室は、なんとリヤドで申し込み可能。フレンドリーで明るすぎるファティマと一緒にリヤドのキッチンでごはんを作り、できたてごはんをディナーとして食べられるんです。

この日のメニューは、モロッカンサラダと鶏肉のタジン。スパイスや野菜も手軽に手に入るものばかり。タジン鍋を使っての料理も楽しいです。

明るくてチャーミングなファティマと、おしゃべりに花を咲かせながらのゆるーい空気も素敵。ミントティーの本格的な淹れ方も、お菓子をかじりつつ、家族や故郷の写真を見せあいつつ、教えてくれました。

出来上がった料理は、もちろん絶品!現地の方から料理を教えてもらう機会なんてなかなかありませんよね。料理好きな方、旅先で現地の人との交流が好きな方に、ぜひおすすめのアクティビティです。

とりあえずスークでは迷子になるべし

世界最大級ともいわれる「スーク」(市場)では、入り組んだ狭い道にところせましと可愛いものが溢れかえっています。

目的地は決めず、気になる小道を自分の思うままに進み、迷子になりながらの散策がスークの正しい楽しみ方。迷子になっても、メイン広場である「ジャマ・エル・フナ広場」を目指して軌道修正すればなんとかなります。

ヒトとモノで溢れかえった混沌としたエリアもあれば、突然静寂も訪れる、不思議な魅力に包まれたスーク。歩いても歩いても新しい小道が現れ、飽きることがありません。

「猫の街」という一面ももつマラケシュ。人懐っこい猫たちと、カラフルな街並みもかわいくて、猫好きさんにはたまらないでしょう。

定番土産の「バブーシュ」もかわいいデザインがたくさん。定価がなく、かなり高い値段を提示されることもあるので、リヤドの方に適正価格を聞いてからショッピングに行くことをおすすめします。

ちなみに、私たちが行った2022年では、女性用バブーシュは80MAD(モロッコディルハム)=約1000円が平均価格でした。まとめ買いをするとさらに値引きしてくれますよ。

スークには隠れ家的なレストランやカフェが多くあり、休憩場所にも困りません。入り口はとても小さいのですが、どこも広くておしゃれなテラスがあり、スークでの喧騒が嘘のよう。どこを見渡しても、空間と色彩の使い方が本当にお見事です。

こちらはスパイスマーケットにある「Café Des Épices 」。インテリアとサービスが最高に素敵で、料理もとてもおいしい、おすすめのレストランです。わかりやすい場所にあるので、ぜひ訪れてみてくださいね。

イスラム神学校で、建築美に圧倒される

前述した「リヤド・マサム」の近くにある「マドラサ ベン ユーセフ学院」は、マラケシュで唯一ムスリム以外でも入れる神学校。スークを散策がてら、気軽にイスラム建築美を楽しめるのでおすすめですよ。

ここは16世紀に建てられ、1956年まで実際に学校として使われていました。北アフリカ最大の神学校でもあり、最盛期にはなんと900人もの学生がここで暮らしながら学んでいたんだとか。

タイルや天井の装飾など繊細な建築美には、圧倒されること間違いなし。30分もあれば全体をまわることができるほどコンパクトではあるものの、見応えは抜群。通常のイスラムの宗教施設同様、短パン、タンクトップなど露出の多い服は避けてくださいね。

中には、入口からは想像できない光景が広がっています。アラブ・アンダルシア建築の最高傑作をぜひご自身の目で確かめてみてはいかがでしょうか。

カオスのなか楽しむモロッコB級グルメ

マラケシュではずせないのが、おいしいB級グルメの数々。日が暮れ始めたら、旧市街の中心にある巨大な広場「ジャマ・エル・フナ広場」へ向かいましょう。

フード屋台が出始めるのは夕暮れ時から。壮絶(?)な客引きが待っていますが、それもマラケシュ。カオスの街はカオスで締めくくるのが一番。

屋台で試すべきは、ずばり羊の頭。どこもかしこも羊の頭がズラリと陳列されていて、「これが名物だよ!」と客引きのお兄さんたちもアピールしてきます。

実際食べてみると、羊ほほ肉煮込みという感じでとても美味しかったです。羊の頭の前でいただくのも、まさにカオスな体験でした。

マラケシュの郷土料理「タンジーヤ」も屋台でぜひ試してみましょう。大きな壺に羊肉とスパイスを入れ、ハマム(公衆浴場)の炉の近くでじっくり煮込んだ料理で、屋台ならではの料理。モロッコ版もつ煮といったところですが、臭みもなくとても食べやすかったです。

じつはカタツムリも定番屋台フード。たっぷりの香辛料で煮込まれていて、少しピリ辛味です。カタツムリを食べながら眺めるフナ広場の夜景、最高に異国情緒を感じられておすすめです。

スークにも屋台は出現します。こちらは、スパイスマーケット近くにあったサンドイッチ屋さん。好きなお肉を選んだら、その場で豪快に調理がスタート。スパイスの香りがたまりません。狭い道にある即席の椅子に座り、バイクとロバが行き交う横で食べる時間も最高にいい思い出です。

マラケシュから40分!砂漠リゾートでラクダツアー&ラグジュアリーディナー

モロッコといえば、砂漠とラクダ。広大な砂漠が延々と続く中、ラクダに乗って移動するサハラ砂漠ツアーも人気です。しかし、サハラ砂漠はマラケシュから数時間と遠いので、滞在日数が短い方はあきらめる方も多いんだとか。

一方で、今回紹介する「Agafay砂漠」は、なんとマラケシュから車で40分。「砂漠体験はしたいが、日数にあまり余裕がない……」そんな方におすすめの穴場なんです。

市内には各種ツアー会社がたくさんあり、当日申込も可能。また、たいていのリヤドではツアーの申込代行もしてくれます。ラクダ乗車体験とラグジュアリーなディナー体験のセットが一般的なツアー内容。私たちもリヤドの方におすすめのツアーを聞き、代行申込をしてもらいました。

Agafay砂漠には多数のラグジュアリーテントがあり、宿泊もツアーで訪れることも可能。砂漠の中を走ってしばらくすると、施設が見えてきます。着いたらしばらくは施設内を散策したり、ミントティーやお菓子をいただいたりしてのリラックスタイム。

その後はラクダの乗車体験です。ラクダに揺られながら、1時間ほどゆっくりと砂漠内をお散歩。モロッコは猫もラクダも穏やかで、夕暮れの景色とセットで癒やしの時間となりました。

「サハラ砂漠のようなサラサラの砂ではなく、小石の混じった砂漠なのでイメージと違った」といったレビューもあるものの、雄大な景色に変わりはなく、とても感動しました。しかもマラケシュからわずか40分で気軽に行けるのがありがたい。

夜は砂漠の景色と夕暮れを眺めながらのディナータイム。スープや自家製パン、メインのタジン料理もおいしく、子ども向けのメニューも用意してくれるので至れり尽くせり。モロッコ産の白ワインも絶品でした。

施設内には、砂漠に繋がるかのように設計されたインフィニティプールもあります。Agafay砂漠に宿泊もして、ラグジュアリーなテントでのんびり滞在し、星空を眺めたり、砂漠でのキャンプファイヤーを楽しんだりするのも良いですね。

日本からのアクセス方法

日本からマラケシュへの直行便はないので、中東やヨーロッパ各都市で乗り継ぎます。

例えば、羽田→フランクフルト空港へは約12時間。フランクフルト→マラケシュへ約3時間半。乗り継ぎ時間も含めて、所要時間は約20時間です。

中東経由だともう少し時間がかかりますが、ヨーロッパ経由より比較的料金を抑えることができます。

魅力あふれるマラケシュで唯一無二の体験を

カラフルで、エネルギッシュで、映えまくるカオスな街、マラケシュ。他では体験できないことの目白押しで、パワーに圧倒されながらも、旅行後は「また行きたい」と強く感じさせてくれる不思議な魅力あふれる街です。

今度の長期休暇には、マラケシュで唯一無二の体験をしてみてはいかがでしょうか。

All photos by Yu furuya

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