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「抜山蓋世」とはどんな意味の四字熟語?その由来は英雄『項羽』の最後の逸話から!!

  • 2023.4.17

威勢が極めて盛んな様子のことを「抜山蓋世(ばつざんがいせい)」と表現します。 これらは山を引き抜くほどの力と世を覆い尽くすほどの気があることを言った四字熟語となっています。 しかし、これらの言葉はどこから来たのでしょうか?

今回はそれら「抜山蓋世」について解説します。 特にここでは由来や語源はもちろん、類義語などについても説明します。

「抜山蓋世」とは

まずは「抜山蓋世」の意味について見ていきましょう。

「抜山蓋世」の意味

「抜山蓋世」とは威勢が極めて盛んな様子のことの例えです。 これらは何かに対して力強く意気込んでいることを意味します。

ただ、もともと「抜山蓋世」は山を引き抜くほどの強大な力と世を覆い尽くすほどの気があることを言う言葉でした。 それが次第に溢れんばかりの活力や元気があるような状態を意味するようになったとされています。

「抜山蓋世」の用い方・例文

「抜山蓋世」は威勢が良いことの例えとして使用されます。 特に力と気の両方に満ちているような状況を表現する四字熟語です。

実際に活力や元気があることを総じて「抜山蓋世」と言います。 特に何かに対して力強く意気込んでいることを指す表現です。

ちなみに「抜山蓋世」は他にも「抜山倒河」「抜山倒海」「抜山翻海」などと表現できます。 どれも同じような意味なので、どれを使用しても問題はありません。

「抜山蓋世」の成り立ち

では「抜山蓋世」はどこから来た言葉なのでしょうか。 ここでは「抜山」「蓋世」に分けて由来や語源をまとめます。

「抜山」と「蓋世」とは

まずは「抜山蓋世」を分けて見ていきましょう。 この四字熟語をそれぞれ分割すると以下の意味となります。

「抜山」は山を引き抜く力のことを意味します。 「蓋世」は世を覆い尽くす気のことを意味するわけです。

つまりは力と気の両方を持ち合わせていることを言います。 多くの場合、これら「抜山蓋世」は活力や元気が溢れていて威勢が良いことを指して使用されます。

「抜山蓋世」の由来

「抜山蓋世」は「史記-項羽」にある詩から来ています。 その詩というのが「力は山を抜き、気は世を蓋う」というものです。

古代中国の戦国時代、楚という国に項羽という武将がいました。 彼は天下取りを争う漢の劉邦に包囲され絶体絶命の状況にあったそうです。

そんな中、自身が寵愛する虞美人と最後の酒宴を開いたとか。 その際、自分を奮い立たせようとある詩を詠ったとされています。

それが「力は山を抜き、気は世を蓋う」というものでした。 これは「自分には山を抜き取る力と世を覆い尽くす気がある」ということを言ったものだとされています。

まさに自分の力と気が溢れんばかりであることを虞美人に伝えたわけです。

ここから「抜山蓋世」という言葉が広まったとされています。 転じて、威勢が極めて盛んである様子を言うようになったのだとか。

「抜山蓋世」と同じく勢いや意気込みをあらわす言葉

「抜山蓋世」と同じような意味を持つ言葉はいくつかあります。 ここからはそれら力や気に溢れていることを指す言葉をまとめます。

意気軒昂

「意気軒昂」とは意気込みが盛んな様子のことを言います。 総じて活力や元気があることを意味する言葉となります。 それらの点が「抜山蓋世」と重なるのではないでしょうか。

ただし、あくまでも「意気軒昂」は気に焦点を当てた四字熟語となっているので注意しましょう。 一方「抜山蓋世」は力も焦点となる四字熟語と言えます。 そのため、両者に微妙な違いはがあるわけです。

そこは使い分けた方が無難かもしれません。

血気盛ん

「血気盛ん」とは活力や元気がみなぎっている様子のことです。 総じて気が溢れんばかりの様子を言った言葉となります。 それらの点が「抜山蓋世」と似ていると言えます。

ただし、これら「血気盛ん」も気が対象となるわけです。 そこは力も対象となる「抜山蓋世」とは若干異なります。 そこも含めて使い分けておきたいところです。

まとめ

「抜山蓋世」は威勢が極めて盛んであることの例えです。 これら「抜山蓋世」は山を抜くほどの力と世を覆うほどの気があることを言った言葉となっています。

事実、もともと「抜山蓋世」は絶体絶命の状況にあった中国の武将が言い放った言葉から来ています。 そこから元気が溢れんばかりであることを言うようになったとされているのです。

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