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俳優・板垣李光人さん「変身願望があって一個のところにとどまっていられない」【いま彼】

  • 2023.4.16

レディたちが気になる「彼」の本音に迫る『#いま彼を知りたい』。今回は俳優・板垣李光人さんのインタビューをお届け。都内某所のロケ場所が一瞬でヨーロッパの街並みに見えるような、麗しさにうっとりしつつ、この日驚いたのは意外に男っぽい語り口。「素の自分を見せたくない」と言い、若手俳優の中でも一線を画す個性の持ち主の、心の中に迫ります!

仕事は人生のほぼすべて。スタートした時点で役者をやるのが当たり前だった

出典: 美人百花.com

――板垣さんといえば俳優業だけでなく、メイクやファッション、イラストなど、アーティスティックなカルチャー発信も話題。この日の私服も全身黒のアバンギャルドなスタイルで、それがまたハマる異次元のオシャレ男子なのだが「メイクもファッションも自分にとっては武装」だと言う。

「ずっと同じ状態の自分でいると飽きてしまうので、別の鎧をつけるって感覚です。あと、素の自分を見せない、見られたくないって気持ちもあって。私服で早朝の現場に入ると共演者の方に『朝からすごいちゃんとしてるよね』ってたまに言われるんですけど、どんなときも武装していないと、全部見透かされそうで落ち着かないんです。なので完全オフの自分を見せるのは家族とごく親しい友達2〜3人ぐらいかも。疲れない?って聞かれることもあるけど、その方が僕自身が楽なんです」

――幼少期からモデルとしてこの世界で生きてきた板垣さんにとって、パーソナルとパブリックの境目は極めて曖昧。プロテクトする自分は自然に芽生えた、もうひとつの素顔なのかも。そして、21歳にして「役者は天職」と言い切る覚悟もまた必然で生まれたもの。

「小さい頃は記憶もないけど、それぐらいからやっていると仕事は人生のほぼすべて。もはや日常だから、スタートした時点で役者をやるのが当たり前だったという感じです。でも、それで良かった。中学や高校から始めたとなると、ちょうど進路とか悩む時期じゃないですか。そうなると気持ち的に大変だったと思うけど、幼少からやっているから腹をくくっているというか。学校より現場の方が好きだったっていうのもあって、純粋に仕事を楽しいものとして受け取ってこられた。だから、一度も別の道を考えたことはありません」

僕はずっと板垣李光人でいると飽きる

出典: 美人百花.com

――では、板垣さんにとって役者の「楽しさ」とは何だろう。

「役者はドラマや映画で、いろんな人生の一片を自分以外の違う人間として生きる仕事。さっき言ったように僕はずっと板垣李光人でいると飽きるというか。もともと変身願望があって一個のところにとどまっていられないタイプなので、いろんな人生を歩めるっていうのが楽しいんだと思います。あとエンタメって人によっては流し見する程度のほんの少しの娯楽だけど、別の人にとっては生活を変えるほどの大きなものでもある。そうやって誰かの気持ちや人生までを動かすこと、それは役者に限らないけど、エンターテインメントの世界に関わる表現者としての醍醐味ですよね」

――そんな板垣さんが美しいと感じるのは「クリエイティブな人」。

「自分自身という、すごく抽象的なものを音楽なり美術なり形にできる人は素敵だなと。ぼんやりしたしたものの中から確かな輪郭をつくっていくことを僕自身やっているので、その大変さがわかるし、だからこそ素晴らしいものを生み出す方々に憧れる。憧憬って意味も含めて美しいなと思います」

ベスト¥242,000/シュガーヒル(シック)シャツ¥27,500、ブーツ¥55,000/ともにカイコーパンツ¥55,000/シーバ(イーライト)その他/スタイリスト私物

Profile

板垣李光人(いたがきりひと)

2002年1月28日生まれ。11歳の頃から俳優活動をスタート。「カラフラブル〜ジェンダーレス男子に愛されています。〜」や「silent」などのドラマで注目される。NHK大河ドラマ「どうする家康」に出演予定。

Information

「なのに、千輝くんが甘すぎる。」

出典: 美人百花.com

人生初の告白で玉砕した高2の失恋女子・真綾。そんな彼女に学校一モテ男子・千輝くんが「オレに片想いすれば?」と〝片想いごっこ〟を提案。好きになってはいけない約束で始まった、危うい〝ごっこ〟の行方は!?

出演:高橋恭平(なにわ男子)、畑芽育、板垣李光人ほか

配給:松竹

公開中

掲載:美人百花2023年4月号「#いま彼を知りたい」

撮影/中村完(f-me) スタイリング/伊藤省吾 ヘアメイク/KATO(TRON) 取材・文/若松正子 再構成/美人百花.com編集部

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