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世界にマリオ旋風! カルチャー現象化する『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』

  • 2023.4.15

4月5日に海外で公開された映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』。観客から圧倒的な支持を得て、数々のオープニング記録を制覇したことで映画ファンや業界内で激震が走っている。そして劇場の外でも、スーパーマリオブラザーズ・フィーバーが起こっている。(フロントロウ編集部)

『アナ雪』抜きNo.1に! 「史上初・史上最大」記録を次々樹立

画像: 『アナ雪』抜きNo.1に! 「史上初・史上最大」記録を次々樹立

任天堂と映画制作会社イルミネーションが共同制作した、映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』は、全米の5日間の興行収入が2億463万730ドル(約272億9978万円)に達し全米初登場No.1に輝いた。世界興行収入は3億7557万9730ドル(約501億609万円)で、これまで1位に君臨していた『アナと雪の女王2』の記録を抜き、アニメ映画史上最大のオープニング記録を樹立した。

さらに、今年2月公開の『アントマン&ワスプ:クアントマニア』を抜き、2023年公開の映画で世界最大のオープニング興行収入を記録。イルミネーション作品史上でも、『ミニオンズ』を抜いて最大のオープニング興行収入を更新。ゲームソフト原作の映画の中では、『ウォークラフト』を抜いて世界最大のオープニング興行収入を打ち立てるなど、これまでの映画界の様々な記録が塗り替えられる事態となっている。

劇場の外でも、『ザ・スーパーマリオブラザーズ』フィーバー!

依然コロナの影響が残るハリウッドで劇場の救世主となった2022年の『トップガン マーヴェリック』に並ぶような作品とする声もある、『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』。その“大熱狂”は、劇場の外でも起きている。

画像: スーパー・ニンテンドー・ワールドは60分~180分待ち。
スーパー・ニンテンドー・ワールドは60分~180分待ち。

まず、2023年2月に日本国外に初オープンした、ユニバーサル・スタジオ・ハリウッド内の「スーパー・ニンテンドー・ワールド」は、ひどいときは3時間待ちの超人気ぶり。ここはマーベル俳優のブリー・ラーソン、グラミー賞受賞ラッパーのメーガン・ジー・スタリオン、世界的DJのゼッド、グラミー賞受賞シンガーのアンダーソン・パーク、人気俳優&モデルカップルのディラン・スプラウス&バーバラ・パルヴィンといったセレブが大挙して押し寄せており、まさに社会現象並みに人気となっている。

画像: シェイクシャックは映画にインスパイアされた店舗をオープン。
シェイクシャックは映画にインスパイアされた店舗をオープン。
画像: マッシュルームバーガーやゴールスター・シェイクなど、映画にインスパイアされたメニューを考案。
マッシュルームバーガーやゴールスター・シェイクなど、映画にインスパイアされたメニューを考案。

企業もスーパーマリオブラザーズの魔法にかかっている。バーガーチェーンの「Shake Shack」では、“ゴールドスター・シェイク”などのスペシャルメニューを公開し、お披露目イベントには、グラミー賞受賞ラッパーであるチャンス・ザ・ラッパーも出席。「子どもの頃の夢が叶った」と、スーパーマリオブラザーズ愛を炸裂させながらイベントを楽しんでいた。

そして、ラグジュアリー・ホットソース・ブランドのTRUFFからは、作品に縁が深い“キノコ”とかけて、トリュフ入りホットソース3種が入った『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』のコレクタブルパックが発売。これは異色コラボとして話題を集めている。

画像: ラグジュアリー・ホットソース・ブランドのTRUFFとの意外コラボ。©TRUFF
ラグジュアリー・ホットソース・ブランドのTRUFFとの意外コラボ。©TRUFF

こういった劇場外での話題は映画の人気の起爆剤になっており、ファンの間では、公開前からスーパーマリオブラザーズ熱の過熱。

公開直前の3月に開催されたワンダーコン(WonderCon)でも、マリオやピーチ姫のコスプレが目立ったことが、映画公開に向けて注目度が上がっていることを感じさせた。ちなみにコスプレと言えば、毎年ハロウィンはその年の最大のトレンドが反映されるが、2023年はスーパーマリオ関係のコスプレがトレンド入りするのは間違いないだろう。

画像: 映画の公開を祝して、カナダのギャラリーに登場したアート作品。
映画の公開を祝して、カナダのギャラリーに登場したアート作品。

おもちゃやゲーム業界も「マリオ」人気の恩恵受ける

『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』の劇場公開の影響は様々な業界に及んでいる。

画像1: おもちゃやゲーム業界も「マリオ」人気の恩恵受ける

英コンサルタント会社Omdiaは、ゲームの世界消費が2027年までに2150億ドルに達して有料テレビサービスや劇場での消費を超える、という最新の調査結果を2023年3月に発表した際に、『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』がゲーム業界にもたらす恩恵について明言。

「最も人気のあるビデオゲームフランチャイズの1つである『スーパーマリオブラザーズ』の映画化が4月に予定されており、この映画に対する熱狂と興奮が起きています」としたうえで、「映画やテレビドラマの映画化作品の増加により、ゲームの売上が飛躍的な伸びを見せることは驚くことではありません」と、Omdiaのメディア&エンターテインメントプラクティスのシニアディレクターであるマリア・ルア・アグエテ氏は語った。

画像2: おもちゃやゲーム業界も「マリオ」人気の恩恵受ける

さらに、ザ・トイ・アソシエーション(米国玩具協会)は2023年3月に発表した最新トレンド情報で、2023年を「各スタジオが玩具や子ども向けエンターテイメントの常連ブランドを活かし、“ビッグスクリーン(映画のスクリーン)”で新たな試みを行なう」年として、その例のひとつとして『スーパーマリオブラザーズ』を挙げて、こういった映画化が「玩具市場に影響を与える」可能性に期待を膨らませた。

海外観客は超高評価! 日本での公開でどこまで記録を伸ばすか?

『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』は、評論家からの下馬評では少し苦しんだが、厳しい評価で知られる海外のレビューサイト「Rotten Tomatoes(ロッテン・トマト)」では、記事執筆時点では観客の評価が96%と一般の観客者層から非常に高く支持されている。

画像: 海外観客は超高評価! 日本での公開でどこまで記録を伸ばすか?

そして、任天堂のお膝元・日本での公開日は4月28日(金)。これまでの世界興行収入には日本が含まれていないため、世界興行収入の大きな鍵を握っている日本での公開後、どこまで記録が伸びるか世界中から注目されている。

ゴールデンウィークの日本公開まで、あと2週間。海外の反応をネットで見た日本のファンの期待は、最高潮に高まっている。2020年に公開された『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』の、日本歴代興行収入ランキング1位である400億円という前人未到の記録にどこまで迫れるか注目だ。

映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』は4月28日(金)全国公開。(フロントロウ編集部)

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