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便秘、不妊、うつ…「女性ホルモンの乱れ」が招くカラダの異常

  • 2015.12.2
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女性ホルモンの乱れと言うと40代後半に入ってから起こるものだと思い込んではいませんか? 実は、過度なストレスや無茶なダイエット、ストイックすぎる食事療法なども女性ホルモンの乱れの原因となってしまうのです。

そこで今回は予防医療推進協会理事長を務める筆者が、女性ホルモンの乱れによって生じる症状と、バランスを保つために取り入れたい3つの習慣についてご紹介したいと思います。

 

■「そもそも」女性ホルモンの働きって何だっけ?

女性ホルモンには、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)と呼ばれる2つのホルモンがあります。そして、それぞれの働きは異なっています。

●エストロゲン(卵胞ホルモン)の働き

女性らしい丸みを帯びた身体を作ったり、お肌のきめを細かく保つのがエストロゲンです。受精卵が着床しやすいように子宮内膜を厚くしたり、頸管粘液の分泌を促がすという働きは聞いたことがあるかもしれません。

この他には、エストロゲンには自律神経のバランスを整えたり、古い骨から新しい骨へ生まれ変わる骨細胞の代謝バランスを整えたり、血管の収縮を抑制する働きもあります。

●プロゲステロン(黄体ホルモン)の働き

プロゲステロンは“妊娠を助けるホルモン”とも呼ばれています。受精卵が着床しやすいように子宮内膜を柔らかくするだけではなく、体温を上げたり、乳腺を発達させる働きもあります。

妊娠するとさらに分泌量が増加し、妊娠を持続させるよう卵巣から分泌されていたプロゲステロンは胎盤から分泌されるようになります。

この他にも呼吸1回の換気量を増加させたり、筋肉の収縮を抑える働きもあります。

 

■「ホルモンバランの乱れ」が招く症状

エストロゲン、プロゲステロンともに重要な役割を果たしているのですが、これはそれぞれの分泌量のバランスが取れているからこそのことです。

エストロゲンばかりが優勢になり、プロゲステロンが正常に分泌されないと“黄体機能不全”となって不妊症になる可能性があります。

逆にプロゲステロンが優勢になり過ぎると、今度はエストロゲンの分泌量が足りないために、便秘や肌荒れを引き起こします。さらに、感情が不安定になってイライラしたり、骨粗しょう症や脂質異常症などの生活習慣病のリスクが高くなったりもします。

 

■日常的に「ホルモンバランス」を整える方法3つ

(1)朝起きたらカーテンを開けよう

まずは規則正しい生活をすることが重要です。睡眠が不規則になると自律神経が乱れ、どうしてもホルモンのバランスが崩れてしまいます。

まずは、“朝、起きたらカーテンを開けて太陽の光を浴びる”といった、誰でもできることからはじめてみましょう。

(2)脂質と糖質を「避けすぎない」

極端に脂質や糖質を“避けない”よう心掛けることも大切。なぜなら、女性ホルモンの原料となるのは脂質なのです。また、脂質の摂取が足りない場合は、糖質から脂肪を作り出しエネルギーや女性ホルモンの原料にします。つまり、痩せたいからと脂質も糖質も極端に摂取を減らしてしまうのは厳禁ということです。

(3)有酸素運動に筋トレをプラス

脂肪燃焼のためにウォーキングやジョギングといった有酸素運動をすることは、決して悪いことではありません。しかし、アスリートのようにハードな運動をしてしまうと、正常なホルモンバランスに必要な体脂肪率20%前後を維持することが出来なくなってしまうのでほどほどに。美しいプロポーションをつくるためには、有酸素運動に筋トレをプラスすることが理想的でしょう。

 

ホルモンの乱れを整えるために必要なことは、ごくごく当たり前のことをするだけなのです。でも「時間がない」「苦手だから」「手っ取り早い方がいい」などと理由をつけて実行できない人が多いのも事実。

まずは、自分のできることからはじめてみませんか?

【著者略歴】

※ SAYURI・・・長年の医療業界での経験を生かし、健康管理士、食育インストラクター、心理カウンセラーとして執筆活動や講演活動をする傍らNPO法人予防医療推進協会の理事長も務める。

【画像】

※ Photographee.eu / shutterstock

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