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「サクラソウ」の花言葉は?かつては各地で見られた野草が今は絶滅危惧種?

  • 2023.4.13

サクラソウは、古くから日本でなじみのある花です。 江戸時代には武士の間で流行して、花の出来栄えを競い合ったほど。 その後、庶民にも広く愛されるようになりました。

ところでこのサクラソウ、どのような花言葉かご存知ですか? ここではサクラソウの特徴や花言葉について解説します。

サクラソウとは?

 

まずは、サクラソウがどのような植物かみていきましょう。 どんな特徴があるのか、いつ頃花が咲くのか、原産地はどこか、サクラソウと呼ばれるようになった由来についてまとめていきます。

特徴

サクラソウは、サクラソウ科サクラソウ属の多年草を指します。 暑さと乾燥には弱く、日本の多湿な気候風土は合っているとされます。

そして濃いピンクや白など美しい花を咲かせるのが特徴。 直径は2~3cm程度で、5つの花弁は真ん中で切れ込みの入った形状をしています。

また、葉っぱはしわが多い楕円形をしています。 春先に葉っぱが生え始め、最終的には5~6枚の葉になります。

開花時期

サクラソウの開花時期は、4~5月ごろです。 梅雨の明けるころ、暑い季節が近づくと葉も枯れて休眠に入り、また翌年になると花を咲かせる多年草となっています。

原産

日本や朝鮮半島、中国などの東アジアが原産地です。 日本では北海道南部から九州にかけて原生しています。

主に高原や原野に分布しており、朝鮮半島や中国の東北部にも分布しています。

ただし野生の群落は日本国内でないとなかなか見られません。 埼玉県花や大阪府花に指定されており、日本人にとってはなじみの深い花です。

花の名前の由来

サクラソウの名前の由来は、花が桜のそれに酷似していることから名づけられました。 桜のような花を咲かせる草ということですね。

サクラソウの花言葉

 

ここからは、サクラソウの花言葉についてみていきます。 サクラソウはいくつか異なる色の花を咲かせますが、花の色によっても花言葉は若干異なります。

全般的な意味の花言葉

サクラソウの全般的な花言葉は、「初恋」「あこがれ」「純潔」。 サクラソウの花びらの美しさから、このような花言葉が付けられました。

サクラソウの花はピンクや白など、かわいらしく美しい色が中心。 しかもその花弁には切れ込みが入っているため、その形はハートマークのよう。

その清楚なイメージから、初恋や純潔といった花言葉につながっていきました。

色による花言葉

サクラソウはいくつかの色の花を咲かせます。 どの色かによって、その花言葉の意味合いも異なります。

花びらが白いか赤系統かによって、花言葉の意味は変わってくるみたいですよ。

白いサクラソウの花言葉

白のサクラソウの花言葉は「神秘」や「初恋」「純粋」です。

赤系統のサクラソウの花言葉

ピンクや濃いピンクなど、赤系統のサクラソウの花言葉は「思春期の始まりと終わり」「叶わぬ初恋」です。

野生のサクラソウは絶滅の危機にある

 

日本国内にはサクラソウの野生の群落がみられると前述しましたが、全国各地いたるところで見られたというのは昔の話です。 現在ではサクラソウの自生地の保護が進められているほどです。

例えば荒川流域は江戸時代から、サクラソウの名勝地として人気でした。 しかし、今では田島ヶ原というさいたま市桜区にある一帯にしか群落はありません。

これは度重なる治水工事や工場開発が関係しているといわれています。 人の手の入った結果、原野の環境が変わりました。 結果的にサクラソウの群落も徐々に狭められました。

とはいえ、群落を守ろうという動きも過去にはありました。 例えば1920年(大正9年)には天然記念物に指定されましたし、1950年(昭和25年)には特別天然記念物にも指定されたほどです。 それでも歯止めにはならなかったのです。

戦後、深刻な食糧不足も関係して荒川流域が開墾されました。 さらにその後、訪れた高度経済成長期には、荒川河川敷の開発事業が大掛かりに進められました。 すると、サクラソウの自生地の環境がさらに変化しました。

明るく湿った草地を好むサクラソウにとって最悪なことに、乾燥した生育環境の著しく悪い土地になってしまったのです。 このように開発が進むことでサクラソウは自生地存続の危機に陥ったのですが、それ立ち上がったのが地域の研究者や愛好家。 彼らは灌水設備を導入するなど、サクラソウが自生しやすい環境を整備しました。

このような地域住民の努力の結果、田島ヶ原サクラソウ自生地は生き残っています。 例年だと4月中旬、サクラソウが花をつけるころに「さくら草まつり」を開催され、毎年約10万人もの人々でにぎわうイベントとなっています。

ただし課題もまだ残されています。 田島ヶ原のサクラソウはほとんど種子をつけていないことが、最近になって明らかになったからです。

これは都市化による自生地の孤立が原因と考えられています。 サクラソウの自生地の保護活動は進められましたが、周辺の都市開発は進んでいたため、花粉を媒介する昆虫がいなくなってしまいました。 そのため、サクラソウが受粉したり種子をつける機会が減少してしまったとされています。

まとめ

 

桜を思われる花を咲かせる「サクラソウ」。 その開花時期は、桜の後となる4~5月ごろとされます。

サクラソウの花言葉として、「初恋」「あこがれ」「純潔」があげられます。

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