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「誰も見逃してはいけない」幼少期の性被害を通して思うこと

  • 2023.4.12

小学4年生の時に放送員会に入ったちくまサラさん。そこである上級生に体を触られるという性被害に遭います。ショックのあまり誰にも言うことができず、1人で抱え込んでいました。しかし、小学6年生になり、勇気を出して友人に話してみることに…。そこでちくまサラさんは衝撃の事実を知ります。幼少期の性被害の体験から、思うこととは…。ちくまサラさんが描く、『10歳で性被害に遭った話』をダイジェストでご紹介します。※このお話では、子どもの性被害に関する表現が含まれます。苦手な方はご注意ください

誰にも言えず、笑えなくなっていた

上級生のYから性的な嫌がらせをされたことを、誰にも言えなかったちくまサラさん。自分は何も悪くないのに、されたことを思い出し、心から笑うことすらできなくなっていました。先生や親に伝えれば、Yは何かしらの制裁を受けることにはなる。でも、大人に伝えるということは、自分がされたことを公にしなければなりません。

小学生とはいえ、Yのしたことは許されることではないと、改めて感じます。

6年生になり、仲の良い友達にようやくYにされたことを話すことができた、ちくまサラさん。なんと、その友達も被害者の1人だったということが発覚します。

Yがしたことの悪質性

ちくまサラさんの友達は、Yと何の接点もありませんでした。しかし、ある日突然、Yから性被害に遭いました。抵抗し、どうにか逃げたものの、その時のことをずっと言えずに一人で抱え込んでいたそうです。

Yの被害に遭った人はたくさんいるのではないか…と、感じたちくまサラさん。同じ学校にYがいるというだけで、被害者たちは怖かったはず。Yが何故、そういった行為を繰り返していたのかはわかりませんが、たくさんの人を傷つけたことは確かです。

子どもにとって大事なこととは?

ちくまサラさんは、自分が性被害に遭った経験から、子どもが安心して相談のできる環境の必要性を感じたそうです。先生でも親でも、あるいは第三者でも、とにかく誰かに相談することで状況が変わることがありますよね。

そして、もう一つ大事だと思ったのは、「性教育」です。体のしくみや生物学的なことだけではなく、やってはいけないことを教えることも必要だと考えたそう。性の知識を得たばかりの子どもにとっては、性に関することは新鮮で面白く感じることもあると思います。しかし、それが間違っていることならば、大人が責任を持って伝える必要がありますよね。

Yの周りには、Yの危険性を感じていた大人が何人もいたはず…。しかし、誰も踏み込んでいこうとはしませんでした。大人がYを止められていたら、もっと被害は少なかったのでは…と思わずにいられません。

自分の大切な子どもが加害者にも、被害者にもならないために、私たち大人にできることをやっていかなければいけませんね。

著者:こびと

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