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本土最南端を巡る。奄美、喜界、与論島で日本最高のエメラルドブルーと和みのグリーンに出会う旅へ

  • 2023.4.12
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こんにちは、高橋慶基です。人生の半分以上を新潟の自然溢れる山奥で過ごし、また更には人生の半分程を音楽に費やしてきました。

コロナ前までは、旅行に行けるとしても、美しい自然は実家で飽きるほど観てきたし、旅に出ても演奏がうまくなるわけもない。したがって、その費用は楽器に費やして練習をしよう!という概念を持っていたんです。

その後、写真の道を志した私はファインダーを通し、観る世界を記録するということにドハマリ。ようやく規制が緩和されてきた先日、人生初の沖縄旅行に行ってきました。

そこで自然の美しさと愛しさを再確認し、「残りの人生は観たことのない景色に最大限触れて死んでいこう」とSNS上で宣言しました。言霊とはあるもので、その矢先……今回の奄美群島プレスツアーの参加が決定したのです。

そう、これは仕事ばかりの人生に疲れた私が、手つかずの自然に触れ、人間としての尊厳を取り戻していく物語です。

"東洋のガラパゴス"「奄美大島」手つかずに遺った奇跡の自然を感じて

広大なマングローブ林

ツアースタートは奄美群島のメイン、令和3年7月に世界遺産登録された「奄美大島」から始まりました。

奄美空港に到着し、マングローブ林を目指します。目的地にたどり着くまでの、名前がついていない場所ですらとても壮大で自然の強さを感じさせてくれる。 人の手が入っていない自然豊かなグリーンカラーはとても圧巻で、見ていて飽きることがありませんでした。

足元からどこまでも広がるマングローブ群。マングローブとは植物の名前ではなく、熱帯・亜熱帯地域の淡水と海水の混ざり合う場所に生育している植物の総称で、その種類は未確定ながら約110以上もあるのだそう。神秘的なグリーンに思わず息をのみました。

マングローブ林を渡るカヌーツアーへ

見渡す限りのマングローブ群を見た後に、マングローブ林の中を渡るカヌーツアーに参加しました。(ツアーガイドさんに結構濡れます、最悪落ちますと言われ、泣く泣くカメラを置いて挑戦したのですが、全然カメラ持ち込みでいけました。)

透き通る水、壮大な森、青すぎる空の3点セットは疲れた心を潤してくれました。

カヌーの難易度はさほど高くありませんでした。老若男女のツアー参加者全員がすぐに漕げるレベル。転覆するということは実際ほぼないそうです。

潮の満ち引きの影響を受けるマングローブ林。参加したこの時間帯は、丁度干潮のタイミングでした。干潮時は行ける場所が大分限られてしまうのですが、様々な形のマングローブの根や蟹などの生き物を観ることができます。

このマングローブ林はオヒルギと、メヒルギが多く占めていて、オヒルギは縦方向、メヒルギは板状方向に根を張ります。写真のオヒルギ、なんとなく可愛い。

今回は運良くウミガメや、ミナミクロダイと遭遇でき感動。とはいえ、やはりマングローブのアーチをカヌーで進みたかったのも事実。次回のお楽しみということで持ち越しつつ、釣り竿も持参して、今回の100倍楽しんでやる!と心に決めて後にしました。

ちなみにこのカヌー体験、1700円という激安価格なので、全員体験したほうがいいです。

奄美大島自然ナイトツアーに参加

カヌーで自然を感じ、その日の宿泊先「野羊島ホテル」へ。野羊島ホテルと言うだけあって、ヤギちゃんがお出迎えしてくれました。

詳細は割愛しますが、こちらのホテル……本当に良かったです。言うならば奄美大島のミラコスタ的な。

外観もお部屋もとても美しかったです。

白色が基調となっており、エメラルドグリーンの挿し色が見事にマッチ。さらには差し込む光の完璧さに惚れ惚れしました。

また奄美大島に来るときは、迷うことなくこちらのホテルを選びます。ご飯もパーフェクトでした。

きっと旅の夜にすることは、人それぞれ。お酒を飲んで1日を思い返したり、旅先の夜風に吹かれながら街を散策したり。

私も、大浴場から見える景色を感じ、翌日に備えゆっくり休もうと思ったのですが……奄美大島のみに生息している生き物に出会える、奇跡のアクティビティ「亜熱帯の夜の森を探検するナイトツアー」に参加することに決定。ベテランガイドさんの到着をホテルで待ちます。

出発時間は20時。時間丁度になると、とても気さくな奄美大島を知り尽くしているベテランガイドさんがボックスカーでお迎えに来てくださいました。

参加者一同は車に乗り込み、手つかずの自然が残る「三太郎線」という目的地を目指します。

お待ちかねの時間がやってきます。まだ見ぬ生物との出会いへ!

約10kmの時速で真っ暗な森の中を突き進みます。このツアーの目玉は「アマミノクロウサギ」に出会うこと。(国内希少野生動植物種に指定されており、絶滅危惧種の動物)

ベテランガイドさんが運転するボックスカーに乗り込み、約10kmで真っ暗闇の中を突き進みます。目を凝らしながら進むも、なかなか発見できません。もしかしたら、出会えないのでは……?という不安がよぎるも、出会いは突然やってきます。

丸っこくて可愛い、アマミノクロウサギに出会えた瞬間。(フラッシュは動物に多大なストレスを与えるということで、こちらのツアーもiphoneで撮影しております。)

このクロウサギはとても鈍感で、岩か何かだと思ってしまうほど全然動きませんでした。

その他にも、リュウキュウコノハズクやケナガネズミ、アマミハナサキガエル、イボイモリなど珍しい動物に出会うことができました。

夜の森は、別の世界に飛ばされた様に感じる程、昼とは打って変わった奄美大島を感じることが出来ました。結論として、多くの希少動物に出会えた大満足なツアーでした。

"日本一美しい村"「喜界島」へ。サンゴ礁が隆起してできた奇跡

2日目は朝イチで奄美大島からフライトし、喜界島へ。

いわゆるアクティビティというより、有名スポットをぎゅっと濃縮した喜界島を巡る旅になりました。訪問したスポットはスギラビーチ/ハワイアンビーチ/荒木遊歩道からのホエールウォッチング/巨大ガジュマル/グローリーファーム/魔女の木/トトロの道と半日で回るには難しい強行スケジュール。

この訪問した中でも、個人的にぜひ言ってほしいと思う「BEST3」をお伝えさせていただきます。

BEST3:スギラビーチ

奄美群島に来てから初のビーチだったこともあり、海の美しさに感動。どこまでも青い海は心を洗ってくれました。夕陽がきれいに見える景勝地でもあるので、夕方に行くのもオススメのスポット。

喜界島空港のすぐ脇にあるビーチなのでとても行きやすく、サンゴ礁のリーフに囲まれているため、ビーチ内にほとんど波が入ってきません。うっとりするような美しさ。

透き通った海の中には、熱帯魚が泳いでる姿も見られました。喜界島に行った際にはぜひ訪問してほしい場所です。

BEST2:荒木遊歩道

遊歩道といえども植物によるアーチが永遠と続く道です。テンノウメ・ハマボウなど背丈の低い植物から、ガジュマルやアダンなどの植物群落になっています。ちなみに国の指定天然記念物にも指定されているので訪れた際には思い出してみて下さい。

アーチを抜けると、隆起サンゴ礁の岩場や奄美大島を望む景色が広がっています。

この日は残念ながら、クジラには出会えなかったのですが。ビーチの美しさとはまた違う素敵な景観に胸が打たれました。

BEST1:グローリーファーム

堂々の喜界島 BEST1はグローリーファームです。

このグローリーファームには牛が70頭、そして世界にただ1頭の喜界馬(正確にはトカラウマ)のグラッシーが住んでいます。そんな希少な馬を撫でられたことを、とても嬉しく思います。

とても美しい瞳。背中にも乗せてもらいました。重かったのか、その後腕を噛まれたのは内緒です。(約2週間たった今でもアザが……笑)

最高にのどかなグローリーファームも最高なのですが、向かうまでの道なりにも紹介したいポイントが沢山ありました。

喜界島の真っ直ぐな道は、「シュガーロード」と呼ばれています。左右がサトウキビ畑なんです。

高台から見下ろした、喜界島。広がる陸地は元々は全部海で、サンゴ礁が隆起してできているなんて信じられません。

他にも魔女の木と呼ばれる木(誰がつけたのかは謎だそうです)

刈り取ったばかりのさとうきび畑。

どこかノスタルジーを感じさせる喜界島。今回は弾丸ツアーだったので、次回はもっとゆっくり喜界島のことを知りたいと思うほどでした。

それにしてもこの村で出会う人が皆、あたたかく優しかった。

美しいエメラルドグリーンを魅せる、サンゴ礁のリーフに囲まれた島「与論島」

3日目は日本で一番美しい海があると聞いていた、与論島へ。

更に、この旅の中でも特に期待していた「グラスボート」のアクティビティもあるとなっては、前日から興奮してなかなか寝付けませんでした。

お世話になった奄美大島ともいよいよお別れの時間。

眠たい目をこすりながら奄美空港からフライト、鹿児島で乗り継いで遂に与論島へ降り立ちます。

……いえ、待って下さい。降り立つ前から大興奮です。

飛行機の小さい窓から見える与論島は、この世のものとは思えないほどに美しいエメラルドグリーンを纏っていました。

与論島に降り立ち、多金久海岸を目指します。

ビーチに着いた僕は、あまりにも美しすぎる世界に言葉を失くしました。

エメラルドグリーンの海は、まるで宝石箱をひっくり返したように光が乱反射していました。こんなにも美しい海を見たことがない私は、ここは日本だったっけ…?と思わずつぶやいてしまいました。

この海岸から、写真に写っているグラスボートでこの沖へと進んでいくのですが、じつは沖合約1.5kmの場所に春から秋にかけての大潮から中潮の干潮時にだけ姿を現す「百合ヶ浜」という幻のビーチがあるのです。普段は海に沈んでいる百合ヶ浜の噂を聞いた時から、ずっと行くのが夢でした。

しかし、前日は姿を現さなかったようで、船長さんが「今日も百合ヶ浜はだめかもしれません……」と言うものだから落胆。それでも、広がる海の美しさは私の心をどこまでも癒やしてくれます。

ウミガメも優雅に泳いでいます。

自然の美しさに、百合ヶ浜のことはすっかり忘れてしまっていましたが、神は私を見放さなかったのです。前方に奇跡の浜「百合ヶ浜」が姿を現しました。

浜に上陸するにはSUPなどで行くしかない。と船長さんに言われましたが、いても立ってもいれない私は、船から飛び降りてびしょ濡れになりながら浜に上陸しました。

Iphoneでもパシャリ。

百合ヶ浜で美しさを堪能し、天使に出会った後、浜辺に戻ります。

浜辺で波の音を聴いていると、信じられない程に心穏やかになっていきます。

全てをスロウに感じさせる時の流れに入り込み、自分と向き合うことで身も心もリフレッシュすることができました。また、それと同時に心にオアシスも作ることがいかに大切かを世論島に教わった気がします。

海の美しさに魅せられ、その他のビーチも巡ってきました。

パラダイスビーチ

プライベートビーチのように美しく、ブランコもインスタポイントとしてGOODでした!

トゥマイビーチ

龍の住む浜と言われており、パワースポットです。

11時〜15時の間が一番パワーを貰えるとのことで、私も全力チャージしてきました!

ウドノスビーチ

とても印象的な場所でした。海の美しさは勿論、奥に入っていくと南国のような場所も。 永遠に"ここにいたい"と思ってしまいました。

このツアーは、自分にとって最高のリトリート体験になりました。

毒素が全て抜け、清らかな心を取り戻せた感じとでもいいましょうか。

最後のフライト…本当に帰りたくありませんでした。

「帰っても明日、戻りたい。美しい奄美群島の旅」

初めて訪れた奄美群島は、独自の文化や豊かな自然、そして美味しい食べ物が魅力の地でした。特に、島の海で採れる新鮮な魚介類や、地元の野菜を使った料理は絶品でした。

鶏飯

あおさが入ったそば

味噌ダレのお刺し身

また、絶景ポイントを巡るドライブ・マリンアクティビティも豊富で、3泊4日では全く足りないくらい楽しめました。中でも、奄美群島奄美群島でしか観られない動植物に出会えた感動は一生忘れられない思い出となりました。

奄美群島独自の文化である島唄や踊りも、地元の人たちの優しさと共に感じることができました。このような魅力的な要素が詰まった奄美群島は、一度行ったらまた行きたくなる素晴らしい場所でした。

この旅で訪れた三島「奄美大島」「喜界島」「与論島」は三者三様でそれぞれの島に特色がありました。

自然に守られ、進化した独自の生き物や、琉球王国から伝わる島唄の文化に触れたいときは「奄美大島」へ。

ノスタルジックな雰囲気が漂う、日本一美しい村で、人々の温かさや優しさに触れたいときは「喜界島」へ。

兎にも角にも与論ブルーと呼ばれる海の美しさや、ギリシャ風の異国情緒溢れる景観を感じたいのであれば「与論島」へ。

どうしても時間が限られている方は上記を参考にピンポイントで島を訪れてみるのも良いかもしれません。

この3泊4日の旅は「都会の喧騒に息の仕方を忘れた私」にとって、人間味を取り戻せたかけがえのない旅となりました。

このレポートを通じて、奄美群島へ行きたいという気持ちが芽生えたのなら、それは間違いありません。

心の感動と休息を感じにぜひ奄美群島へ旅に出てみてはいかがでしょうか?

All photos by Yoshiki Takahashi

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