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「枯れ木も山の賑わい」とはどんな意味?その類義語は?違う意味で用いられることもあるとはどいういうこと?

  • 2023.4.11

つまらないものでもないよりはましだということを言った言葉、それが「枯れ木も山の賑わい」です。 これはどんな人間でもいないよりはいた方が数の足しになるということを言った言葉となっています。

今回はそれら「枯れ木も山の賑わい」について解説します。 中でもその意味や類義語について説明するので、ぜひ最後までお付き合いいただけると幸いです。

「枯れ木も山の賑わい」とは

まずは「枯れ木も山の賑わい」の意味について見てみましょう。

「枯れ木も山の賑わい」の意味

「枯れ木も山の賑わい」とはつまらないものでもないよりはましであることの例えです。

転じて、どんな人間であっても数の足しにはなるということを意味するようになったとされています。 なお、近年は人がいないより少しでもいた方がましだという意味も広まっています。

それらの意味から、数さえ揃えば賑やかになって良いという意味で使用されることも増えているようです。

「枯れ木も山の賑わい」の成り立ち

「枯れ木も山の賑わい」は山の景色から成り立った言葉です。 実際に枯れ木であっても、山に風情を添えるのに役立ちます。 そこから「枯れ木も山の賑わい」が成り立ったとされています。

逆に禿山のままでは風情も何もあったものではありません。 どこか殺風景な山となってしまうのではないでしょうか。

そういったところから「枯れ木でもないよりはあった方がまし」という意味で「枯れ木も山の賑わい」という言葉が生まれました。

「枯れ木も山の賑わい」の類義語と対義語

ここからは「枯れ木も山の賑わい」の類義語と対義語を見てみましょう。

類義語は「蟻も軍勢」

「枯れ木も山の賑わい」の類義語は「蟻も軍勢」となります。

これは頼りにならない者でも大勢いる方がいないよりましであることの例えです。 役に立たない者もまったくいないよりは少しでもいた方が戦力になることを言った言葉です。

事実、蟻のように虫でも大勢集まれば強大な力を発揮します。 その様子から来たのが「蟻も軍勢」という言葉と言えるでしょう。

実際にないよりはあった方が良いというところが「枯れ木も山の賑わい」と似ています。

対義語は「無用の長物」

「枯れ木も山の賑わい」の対義語は「無用の長物」となります。

これはその場にあったとしても役に立たず、かえって邪魔になるものの例えとなります。 特に必要のないものや無駄なものを意味することが多いです。

もともと「無用の長物」は仏教用語の1つだったとされています。 仏教の世界では必要以上に何かを所持することは他の欲望に繋がると考えられています。

そのため、かつての修行僧たちの持ち物は厳しく制限されていたのだとか。 そこから「無用の長物」という言葉が生まれたとされています。

実際にあっても使い道や用途がないところが「枯れ木も山の賑わい」に反すると言えるでしょう。

「枯れ木も山の賑わい」が違う意味で使われることもある?

「枯れ木も山の賑わい」は本来の意味とは違う意味で使用されることもあるようです。 最後にそれらの点についても見ておきましょう。

本来の意味とは違う意味で用いる人が増えている!

近年「枯れ木も山の賑わい」を違う意味で使用する人が増えています。

実際に平成16年度の文化庁の国語に関する世論調査では「つまらないものでもないよりはまし」という意味で使用する方が約38.6%で「人が集まれば賑やかになる」という意味で使用する人が約35.5%いたと発表されています。

これが平成26年度のものだと、本来の意味で使用する人が約37.6%で別の意味で使用する人が47.2%となっているのです。

本来「枯れ木も山の賑わい」はつまらないものでもないよりはましであることを言った言葉です。 しかし、近年では人が集まれば賑やかになるという意味の方が広まりつつあります。

今後、このままだと本来の意味が逆転してしまうこともあるかもしれません。

ただ、これもまた1つの変化であり、どちらも正しいと言えます。 言葉は常に変化するものなので、どちらが誤用ということもありません。

まとめ

「枯れ木も山の賑わい」はないよりはましであることの例えです。 実際にどのような人であってもいないよりはいた方がましであることも多いです。

そういった様子から生まれたのが「枯れ木も山の賑わい」です。 あまり日常会話で使用することはないかもしれませんが、覚えておいて損はない言葉と言えます。

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