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「暗中模索」とはどんな意味の言葉?その由来や類義語は?

  • 2023.4.4

見当つかないまま試行錯誤することを「暗中模索」と言います。 これらは見通しがつかないまま手を尽くすことを言う言葉です。 しかし、これらはどこから来た言葉なのでしょうか?

今回はそれら「暗中模索」について解説します。 ここでは特に「暗中模索」の意味はもちろん、由来や語源についても説明します。

「暗中模索」とは

まずは「暗中模索」がどのような言葉なのか見てみましょう。

「暗中模索」の意味

「暗中模索」とは、見当もつかないまま試行錯誤して手を尽くすことを言った四字熟語です。

「暗中」とは暗闇の中のことを意味しています。 「模索」とは探し求めることを意味しています。

つまり、これらは手がかりのないものを手当たり次第に探すような状況を言う言葉なのです。

実際に暗闇の中では何も見えず、見つかるものも見えません。 それら不確かな作業を行わなくてはならないことを指します。

しかし、この言葉はただ迷子の状態を表すだけではありません。 そこから何かできないかとあれこれ試してみる様子を意味する言葉となるので、その点は注意しましょう。

状況はネガティブでも、ポジティブな要素を込めて用いられる

「暗中模索」は先が見通せないような状況を意味します。 しかし、その答えを見つけるために色々と試すことも言います。 そのため、ネガティブな要素もポジティブな要素もあるわけです。

例えば、結果がどうなるかわからない中で様々な手を試すことを「暗中模索している」と言ったりします。 つまり、これらの言葉には「先が見えなくても諦めない」というニュアンスも含まれるのです。

そのこともあり、現代では「まだまだ暗中模索の状態だ」などのように使用する場合が多いです。 そこにはいつか出てくるであろう答えを求め、希望を追い求めているような意味合いがあります。

「暗中模索」の成り立ち

では「暗中模索」はどこから成り立った言葉なのでしょうか?

元となったのは「暗中摸索著亦可識之」という言葉

「暗中模索」は古代中国、唐時代の歴史書「隋唐嘉話」の言葉から来ているとされています。

その中に「暗中摸索著亦可識之」という言葉があります。 この「暗中模索」がそのまま広まったと考えられるのだとか。

行動をたしなめられた際に用いられた

その昔、立ち振る舞いや態度に問題のある許敬宗という人物がいました。

彼は政治家としての手腕もあり、頭の良い人物だったそうです。 その一方、人の名前を覚えようとしない悪い癖の持ち主でもあったとか。

それら許敬宗の行いを見かねて諫言した人がいました。 その際に放った言葉が「暗中摸索著亦可識之」だったとされています。

そこには「相手が偉人であればあなたも暗中を模索するように必死で思い出そうとするでしょう」という意味が込められています。 つまりは許敬宗への苦言から生まれたのが「暗中模索」なのです。

現代ではその「暗中模索」だけが残り、広く使用されています。

「暗中模索」の類義語

最後に「暗中模索」の類義語を見ていきましょう。 「暗中模索」の類義語には「五里霧中」や「紆余曲折」などの四字熟語があります。

五里霧中

「五里霧中」とは、物事の方針や方向が見えなくなっていることを言った四字熟語です。 これらは迷ってしまって見立てが立てられなくなっているような様子を指します。

「五里霧」は五里四方に立ち込めるくらいの深い霧のことです。 「中」はその中にいるかのようであるということを言います。 これらはそんな五里にもわたる深い霧の中にいるような様子から来た言葉なのです。

転じて、事情がはっきりしない中、手探りで何かをする意味でも使用されるようになったとされています。 それらの点が「暗中模索」と似ています。

紆余曲折

「紆余曲折」とは、事情が込み入っていて解決に手間取ることを言った四字熟語です。

「紆余」は道などが曲がりくねっていることを言います。 「曲折」は折れ曲がっていることを言った表現です。 どちらも同じような意味の言葉を重ねた表現となります。

これらはもともと道や川が曲がりくねることを言う言葉でした。 そこから種々が込み入っていて複雑になっている様子を指すようになったのだとか。

中でも、事情が複雑で解決に至らないという点が「暗中模索」に通ずるのではないでしょうか。

まとめ

「暗中模索」は暗闇で手探りの状態のことを言う言葉です。 現代では見当がつかないままあれこれと手を尽くすような状況で使用される四字熟語となっています。

これら「暗中模索」はある人の苦言から来た言葉です。 現代では主に人物や物事が暗礁に乗り上げてしまった際に使用するので、ぜひ日常会話でも使用してみてください。

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