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セミリンガル(ダブルリミテッド)って最近よく聞くけどなに?日本語の語彙力があると英語が伸びる?そんな疑問にお答えします!

  • 2023.3.28
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最近耳にした「セミリンガル」って?今回はイギリスに長い滞在経験があり、現地大学の学位(B.A)を取得されている株式会社ブラック代表取締役社長 正面雄一郎さんにセミリンガルについてお伺いしました。



セミリンガルって?まず大切なのは日本語だと言われる理由は?

日本人である場合、日本語が主として母国語になるはずが、母国語として本人に定着する前に外国語 (例えば英語) を中途半端に習得してしまい、結局両方の言語が低レベルになってしまう事です。
年齢に応じたレベルに到達せず、言語スキルを使用した、本を読む、文字を書くなどの能力に乏しい状態の事を一般的にセミリンガル(ダブルリミテッド)と呼ぶ事が多いです。

まずは日本語が大切だと言われる理由ですが、主となる言語を頭、身体の中に定着させる事で幼児の成長過程における人間、性格のコアな部分を形成し、年齢に応じた考え、意見をさまざまなレベルで表現が出来るようにするためです。
また、主言語以外の外国語を習得する際に自然と頭の中で日本語→外国語へ変換するベースとして母国語の日本語を年齢に応じ、正しく理解している必要性があるからです。
私に関しては12歳~23歳までイギリスへ留学し、留学前に母国語としての日本語はマスターしている状態で英語を学んだ経緯がありましたが、中学3年生くらいに、ふと頭の中に「日本語で意見を述べられなければ当然英語でも述べられない」と気付いた瞬間を良く覚えています。要は自分の中に母国語を使用した基礎となる「考え」や「考え方」が無ければ他言語でそれらを表現する事が出来ない、と感じた瞬間に出会った事が大きかったように思います。言葉は変われど、人間が行うコミュニケーションの多くを「考え = 意見」が司るからです。

ママ広場
日本語の語彙力があると英語が伸びる?

頭の中にある日本語力、語彙力を無意識に英語へ変換し、英語の文化に置き換えた表現が出来れば国際的な意見を述べる事が出来るようになります。
そのため語彙力は「伝える力」と強く関わっており、連動し、機能します。
すなわち、語彙力とは「どれだけ多くの単語/言い回しの辞典が頭の中にあるか」、そして、それらを使いこなす能力値として主言語の「日本語力、日本語を操る能力」と密接に関連しているのです。
主言語の日本語をしっかりと操る事が出来れば、当然、外国語、英語を操る上で重要な助けになり、表現力が豊富になり、より魅力的な伝え方、コミュニケーションが可能となります。

日本語→英語の「変換」「置き換え」作業を意図的にしてしまう事自体が日本語、英語をミックスして考えてしまうのですが、本来なら、日本語は日本語、英語は英語、としてそれぞれ単体で覚える事が望ましく、それぞれの持つ言語の特性、流れ(フロー)、キャラクターを別々に考える方が良いと考えます。現に日本語、英語では上記に記載する「フロー」が全くことなり、それぞれが違う「リズム」を持っているからです。

私の家庭では、息子、娘にまずは日本語をしっかり理解してもらい、その後、不本意ではあるが、日本語→英語に変換した際、単純な単語の置き換えではなく、その単語の背景にある文化や、背景も説明をするようにしています。

例: 花 = フラワー FLOWER の単語の質問をされた場合

由来はラテン語のフローレム、その後、フランス語のfleurs(フルール)が主となり、最終的に英語にもFLOWER(フラワー)として定着した。
ラテン語を説明する事は難しいが、地球儀を使ってフランスがどこなのか?パリはどこにあるのか?

ついでにエッフェル塔と、東京タワー、スカイツリー、それぞれの高さの違いなども説明するとより興味をそそる内容が頭の中で記憶に残る。
日本、フランスの類似した文化を教える事で、英語のFLOWERフラワーをより身近な物にしてあげる、このような説明を行う事もある。

全ては「ついで」学習ではありますが、ひとつの事を教える上で、子ども達の頭の中に残りやすい情景描写、興味を引く教え方など、少しの工夫をする事で学習する「ワクワク感」を子ども、親、一緒に楽しむ事が重要ではないかと常日々考えています。楽しむ事で学ぶスピードは圧倒的に早くなるからです。
皆さんもお子さんと一緒に「ワクワク感」を楽しんでみてはいかがでしょうか。

[執筆者]

ママ広場


正面雄一郎
株式会社BVLAK (ブラック) 代表取締役社長

[プロフィール]
1976年、大阪府出身。
12~23歳を英国で過ごし、現地の大学で学位(B.A)を取得し卒業。
日本へ帰国後はプロミュージシャンとして活動するが、31歳で繊維業界へ転身。
複数の老舗生地メーカーでファッション衣料用の高級生地のデザイン、製造、輸出販売に関わる。
2016年株式会社BVLAK(ブラック)を設立

LVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)や KERING(ケリング)が展開するラグジュアリーブランドや国内外の高級ブランドに生地を販売。
パリ・ミラノ・東京のコレクションで紹介されるファッションに最先端の素材を製造・デザイン・輸出を行うスタートアップ企業の代表を務める。

株式会社 BVLAK ブラック
https://bvlak.com/

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