『ザ・グローリー』で復讐劇にめざめたらぜひ見ておきたい強烈な悪女ドラマは?

ソン・ヘギョ主演の『ザ・グローリー』は、高校時代に陰湿で苛酷なイジメを受けたヒロインが執拗な計画を練って30代後半に標的たちに倍返しの復讐を果たしていくドラマだった。世界的に大ヒットしたのは、やはり復讐劇が持っている特異性が万人に受けるからだ。

振り返ってみると、悪女が標的になる復讐劇として人気を集めたのが、カン・ウンタクの主演した『復讐の花束をあなたに』であった。

このドラマには「強烈で最強な悪女」が登場する。それがイ・チェヨンが演じたハン・ユラであった。

『ザ・グローリー』では悪人が複数であったが、『復讐の花束をあなたに』ですべての悪事を働いたのはたった1人の悪女だ。しかし、恐ろしく手ごわいのだ。それゆえ、物語は二重にも三重にも手の込んだ復讐が繰り出される。

ストーリーを見てみよう。

ユラの表情の変化に注目

高校生のときにイ・テプン(カン・ウンタク)は事故で知的障害を負うが、となりに住むユジョン(オム・ヒョンギョン)に何かと助けられる。しかし、ユジョンの双子の姉ユラ(イ・チェヨン)は邪悪な心を持ち、貧しさから抜け出すためにテプンと母を陰謀に陥れ、裕福な暮らしを手に入れて逃げてしまう。

それでも、テプンは命が助かったときの衝撃から一転して優れた知能を手に入れ、5年後にはミニョクという検事になって復讐を開始する。標的はもちろん悪事まみれのユラであった……。

このドラマでは悪事を思いついたときのユラの表情の変化に注目してほしい。彼女は急に生き生きしてきて、血も涙もない行動に出る。そのときの恐ろしさがドラマに緊張感をもたらし先が気になって仕方がなくなる。そうなるとこの復讐劇にやみつきになるだろう。

〔『復讐の花束をあなたに』ドラマ概要〕
放送年／2020～2021年
放送局／KBS
演出／シン・チャンソク
脚本／イ・ジョンデ
出演者(役名)
カン・ウンタク(イ・テプン＝ユ・ミニョク)
オム・ヒョンギョン(ハン・ユジョン)
イ・チェヨン(ハン・ユラ)
イ・シガン(チャ・ソジュン)
イ・イルファ(ユン・スヒ／ソ・ジスク)

文＝康 熙奉（カン・ヒボン）