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婚活しているのに結婚できない…結婚に至るまでの「4つのポイント」結婚相談所を運営する仲人が伝授

  • 2023.3.26
結婚までの「4つのポイント」とは?
結婚までの「4つのポイント」とは?

婚活から結婚に至るまでには、4つの通過ポイントがあります。その4つがピッタリと合うと結婚まで進むことができるのです。その4つとは何か。それぞれを通過するときに、どんな心構えが必要なのか。今回は、結婚相談所を運営する仲人の目線から解説していきたいと思います。

まず1つ目が「ご縁」

出会わなくては、婚活はスタートしません。結婚相手に出会えるか、出会えないか。これが1つ目のポイントとなる「ご縁」です。

先日、入会面談にやってきた牧野せいじさん(42歳、仮名)が言いました。

「20代の頃は、周りに独身も多かったから、普通に生活していても出会いがありました。ところが、30歳を過ぎた頃から『いいな』と思っている人は既に結婚をしているし、出会いも少なくなったので、飲み会を企画したり、誘われた合コンに参加したりしていました。そういう場で知り合った女性と1、2度は食事に行くのだけれど、その後が続かない。35歳を過ぎたあたりから、飲み会に行けば最年長組になり、40歳を過ぎたら飲み会や合コンのお声もかからなくなりました(苦笑)」

これは年齢を重ねていくと、誰もが感じることでしょう。

結婚するためには、お相手に出会わなくては始まらない。ただ、結婚できる相手にいつ出会えるかの確約がない。明日かもしれないし、1年後かもしれない――。

私は、せいじさんに言いました。

「結婚をしたいなら、『結婚をしたい』と思っているお相手に会うことが、近道ですよ。結婚相談所に登録しているのは、『結婚をしたい』と考えている人たち。遊び相手を見つけたいとか、恋人をつくりたいとか思っている人たちではありません。ですから、どんどんお見合いをしていきましょう」

いつ出会えるか分からないからといって、出会いを待っていたら、結婚は遠のきます。結婚をしたいと思っているのなら、たくさんのチャンスをつくって、自分でご縁を引き寄せるのです。

「婚活にご利益のある神社で神頼みをしてみる」「よく当たる占い師に相談へ行って、出会える時期を教えてもらう」…。それらは、気休めにはいいかもしれませんが、そんなことをする時間があるのなら、一つでも多くのお見合いをした方が現実的ですよね。

2つ目は「タイミング」

2つ目のポイントは「タイミング」です。

結婚相談所の場合、お見合いをして、そこで意気投合。交際が成立すると、そこから「仮交際」に入ります。仮交際は人柄を見る段階の交際なので、この期間は何人と仮交際してもいいですし、新しいお見合いをすることもできます。そこで、「この人とは、結婚に向かいたい」と思ったら、「真剣交際」に入ります。真剣交際はお一人と向き合いますから、他に仮交際をしていた人がいたら「交際終了」を出しますし、新しいお見合いもできなくなります。

大野ひろしさん(35歳、仮名)は、吉野みよさん(31歳、同)と仮交際をしていました。ひろしさんは婚活を始めて半年になりますが、これまで仮交際に入った女性の中で、「みよさんが一番魅力的で、結婚するならみよさんだ」と思ったようです。

そこで、4回目のデートのときに「真剣交際に入りませんか?」と申し出てみました。ところが、みよさんの答えは、「ひろしさんの結婚観について、もう少しいろいろとお聞きしてみたいです」というもので、イエスもノーも明言しなかったのです。

ひろしさんは、私に言いました。

「僕はみよさんと結婚できたらと思っているけれど、こればかりは答えを無理強いすることはできませんよね。だから、お返事を待とうと思います」

しかし、次のデートも、その次のデートも一向にお返事がもらえず、時が過ぎていきました。

そして、ひろしさんは、みよさんとは「交際終了」することにしたのです。

「今、ここで迷われているとしたら、たとえ真剣交際に入れたとしても、次の結婚を決める段階で、また迷うのではないでしょうか。おそらく今決められないのは、僕自身に結婚したいと思わせる魅力がどこか欠けているからだと思うのです」

婚活で出会って、結婚に至るまでの道のりでは、さまざまなシーンで決断を下していかないといけません。まずは、この人とお見合いをするかどうかを決める。お見合いをしたら、仮交際に進むかどうかを決める。仮交際に入ったら、真剣交際に進むかどうかを決める。真剣交際に入ったら、結婚するかどうかを決める――。

ひろしさんの言うように、女性側が仮交際から真剣交際に入ることを迷っているとしたら、次は結婚することを迷うかもしれません。

こんなケースもありました。大木まりさん(32歳、仮名)は、鈴木さとるさん(35歳、同)と真剣交際に入っていました。

結婚相談所では、お見合いから結婚までは3カ月を目安にして、結婚するかどうかを決めるという大まかな約束事があります。ただ、これは絶対的なルールではなくて、お2人が「もう少しお付き合いをしていたい」と思うのなら、その限りではありません。

まりさんとさとるさんは、お見合いから3カ月がたとうとしていました。そして、さとるさんからまりさんに、連絡が来たのです。

「来週の◯日で、お見合いから3カ月になります。結婚を決めませんか」

そのLINEにまりさんは、どう答えてよいか迷い、私に連絡を入れてきました。

「『期限がここまでだから、結婚を決める』というさとるさんの考え方に、疑問を感じます。自分の気持ちがついていきません」

お見合い婚活は、それまでお互いのことを全く知らなかった男女が出会います。1時間程度のお見合いをして、その後、お付き合いするかどうかを決めます。仮交際がスタートした時点では、お互いのことはまだよく分かっていません。そこから気持ちを育てていくのです。

その育てていく速度があまりにも違い過ぎると、「真剣交際に入りましょう」「結婚しましょう」と相手から言われたとしても、同意ができません。このタイミングがずれているカップルは、うまくいかないでしょう。

このタイミングは、いわばお互いの波長であり、相性。これがピッタリと合っているカップルが、結婚までたどり着けるのです。

3つ目は「覚悟」

「ご縁」「タイミング」の次のポイントは「覚悟」です。

植木まゆみさん(35歳、仮名)は先日、石田まさとさん(38歳、同)と真剣交際に入りました。真剣交際に入ってからというもの、まゆみさんには、たくさんの不安が出てきました。

「結婚してからも仕事を続けたいけれど、まさとさんの仕事は転勤もあるようだし、そうすると私が会社を辞めないといけなくなるかしら。それとも単身赴任をしてくれるのかしら」

「もし子どもができて、彼が単身赴任をしたら、私が1人で子育てをしないといけない。そんな中で仕事が続けられるかしら」

「まさとさんは、『家事は分担する』と言っていたけれど、かなり仕事が忙しそうだから、結局は私がほとんどやることになるのかもしれない」

「彼は一人っ子だから、将来的に義両親の介護を私が任されるかもしれない」

「そもそも結婚したら、今、自由に使っている時間もお金も使えなくなる。結婚する意味ってあるのかな?私は特別子どもが好きなわけではないし、このまま1人でいた方が幸せなのかもしれない」

ある日、「面談をお願いします」と申し出てきたまゆみさんが、こんな不安を次々と私に打ち明けてきました。そこで私は、まゆみさんに言いました。

「未来に不安を抱くのは、意味のないことですよ。結婚して幸せになれるかどうかなんて、誰にも分からない。経済的に裕福なパートナーと結婚して一生安泰だと思っていたら、お相手が大病して働けなくなることがあるかもしれない。未来に何が待っているか、今の段階で心配しても、それは取り越し苦労ですよ」

未来は予言できない。では、何が大事なのか。

「『私は、この人と結婚して幸せになる』『未来に何が起こっても、2人で力を合わせて、それを乗り越えていく』。そう思わないと、結婚なんてできないんですよ」

不安なことを考え出したら、きりがない。結婚に向かって、腹をくくる。そういう“覚悟”が大切なのです。

4つ目は「決断」

3つ目の「覚悟」が決まったら、「この人と結婚する」という「決断」を下すのです。

つまり結婚とは、出会うという『ご縁』、2人の関係を前に進めていく気持ちを育てる『タイミング』、未来に何が起ころうと2人で一緒に乗り越えていく『覚悟』、そして、結婚をするという『決断』。この4つが大切なのです。

また、結婚というのは、どういうときに成り立つか。「選ぶこと」と「選ばれること」がイコールになったときに成り立つのです。

選ぶ気満々で、上から目線で、「もう、本当にいい人がいない」「自分と釣り合いが取れる相手は、一体どこにいるのか」とため息をついている人は、誰からも選ばれません。

仲人・ライター 鎌田れい

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