【髪質別】ドライヤーで髪を傷めず、自然に髪を乾かす方法とは？

長い冬もいよいよ終わりに近づき、暖かい春がやって来る。この温暖な季節を利用して、これからドライヤーを使うのをやめたいと思っているのだけれど……。自然乾燥後の髪は思うようにキマらないし、理想のイメージとはかけ離れた仕上がりになることもわかっている。やっぱり自然乾燥は断念すべき？

これ、あなたのこと？ であれば、どんな髪質であろうと大丈夫。自分の髪に合った適切なエアドライのやり方を学ぶ必要があるだけ。というわけで今回は、髪のプロフェッショナルたちが、髪質別に適切なエアドライのコツを伝授してくれた。さっそくイギリス版ウィメンズヘルスからチェックしてみよう。

プロフェッショナルが教える、適切なエアドライ法！

ストレートヘア編

一般的にストレートヘアは、髪の毛のボリュームや動きに欠けるので、自然乾燥を考えているなら、乾かしている間に軽く三つ編みや編み込みをして質感を出してみるのもおすすめ。

「1本1本が細くてストレートな髪質の方は、適切な量のスタイリングクリーム（自然乾燥用）を使用し、髪全体に均一に馴染ませることがカギとなります。これで、自然乾燥による髪の毛の広がりを抑えたり、髪が重たく見えるのを防ぐことができますよ」と説明するのは、バンブルアンドバンブルのヘアサロン「SALT Studio」でクリエイティブディレクターを務めるジョン・ポール・スコット。

「ヘアケアアイテムを使うときの適切な量を知る方法をお教えしますね。ポニーテールに束ねるようにして、指と親指で輪っかにして髪の毛全体をつかみます。このときの指の輪っかのサイズが、あなたの髪に適切な量の目安です」と、スコット。

クセ毛やウェーブヘア編

「私の髪は生まれつきウェーブがかっています。どのカールアイロンを使っているのか、それともストレートアイロンで巻いたのか、よく質問を受けるのですが、なにも使っていないんです」と話すのは、ケラスターゼのエキスパートでセレブ専属のヘアスタイリスト、パトリック・ウィルソン。

では、彼のそのきれいなウェーブヘアの秘密はなに？ パトリックいわく、正しいシャンプーとコンディショナーを使用すること。キューティクルに潤いと滑らかさを与える製品を選ぶことがポイント。

「次にお勧めしたいのは、古いTシャツやマイクロファイバータオルです。多くの人は、タオルドライをし始めると摩擦を引き起こし、縮れ毛がひどくなることがあります。やさしくそっと髪の毛の水分を取り除くようにしましょう」と、パトリック。

また、髪の中間から毛先にかけては、髪の毛になにも使用せずに櫛でとかすことのないように。私たちの髪は、濡れているときがもっとも弱くて脆い状態なので、タングルティーザーやヘアオイルを活用してみて。

泡タイプのヘアムースは、髪にホールド感とウェットな質感を与えてくれる素晴らしいアイテム。ゴルフボールほどの大きさの量を髪の毛に馴染ませて。ムースを使うと髪が少し硬くなることを恐れているなら、ムースの使用量を減らすか、代わりにルートリフティングスプレーを選んでみるといい。ムースよりは使用感も軽いけれど、ホールド力はそれほど高くはない。

最後の仕上げには、カールクリーム（スタイリング剤）やローションを使おう。私のお気に入りの塗り方は、頭を逆さにして髪の毛を降ろし、カールカスタード（ウェーブヘア用のジェル）を毛先にクシュクシュと揉み込みながら染み込ませる。クリームはさらにカールヘアを引き立たせて、髪の毛により動きを出してくれる。

コイル状にねじれているクセ毛＆アフロヘア編

まず必須となるのがマイクロファイバータオル。摩擦を減らし、切れ毛ができるのを防ぐために作られたタオルなので、あなたの髪質にはメリットがいっぱい。洗い流さないコンディショナーは、髪の毛に水分と栄養を補給できる優れたアイテム。

また、タオル生地のヘアターバンを使うと髪の毛を上にまとめて乾かしやすいうえ、ハンズフリーでいられる。手がふさがっていないので、髪を自然乾燥している間は他のことができるから、時間の節約にもなるしラクチンに。

「髪の毛が8〜9割ほど乾いたら、私はここで終えておきます。洗い流さないコンディショナーやヘアセラムをもっと塗りたくなるかもしれませんが、塗りすぎないことも大事です」と、パトリック。

次に、髪を根元から持ち上げて形を整える。髪の質感がタイトすぎる場合は、ヘアピックやアフロコームを使って髪を伸ばして。

ロンドンにあるヘアサロン「The Hair Bros」のオーナー、ショーン・ポール・ノーザーとニック・レイサムは、カールヘアの女子に「プロッピング（Plopping）」というエアドライの方法を提案している。髪が乾くまでの間は髪の毛が邪魔にならないので、ウェーブがかった髪やカールヘアの女子にはとくにおすすめ。切れ毛を作らずに自然乾燥することができる。その後にディフューザーを使用しよう。

プロッピングって初めて聞いた？ 「プロッピングとは、Tシャツを使ってターバンのように髪全体をくくり、縮れ毛のない滑らかな髪をキープするテクニックです」

乾燥＆ぺたんこ髪編

髪の毛がぺしゃんこになりやすい人は、自然乾燥すると元気のない髪に見えてしまいがち。でもこのカンタンなトリックを使うと最小限の努力で髪の毛にボリュームを増やすことができるので試してみて。いつものように髪を洗い、髪にボリュームを与える軽めのムースを根元に塗ったら、軽くマッサージをしながら髪全体に均一に馴染ませる。髪の毛にやさしく櫛をとかしながら自然に乾かしていく。「髪にボリュームを与えたいときは、髪を乾かしている間は通常の分け目とは反対側に髪を分けて乾かすといいですよ」と、スコット。

乾燥＆縮れ毛髪編

とくに湿気の多い地域にいる場合は、髪を自然乾燥させると縮れ毛が余計まとまりにくくなるので、髪の表面を覆って外部からの湿気を吸い込まないようにする工夫が鍵になる。洗髪後は軽く絞って水分を取り除き、軽く押さえるようにタオルドライする。ゴシゴシ拭き取るとタオルと髪の毛の間で摩擦が起こり、さらに縮れやすくなるので気をつけて。お手持ちの洗い流さないコンディショナーを毛先に染み込ませながら、自然に乾かしていこう。スムージングバームやヘアセラムを使って後れ毛やほつれ毛をコントロールすることも忘れずに。

ボブヘア編

髪を短くすると、乾かす時間を気にすることなく頻繁に洗髪できるという贅沢を得られるのは確か。この場合は、髪の質感と頭皮のバランスを尊重したシャンプーとリンスが必須になる。

ショート丈の髪を自然に乾かす場合、ニックは次のようにアドバイスしている。「髪が細い場合は、ヘアクリームよりもテクスチャースプレーやボリューム感を与えるヘアミストの使用をお勧めします。髪が乾き始めたら、髪を耳の後ろにかけてください」

「耳にかけると、頬骨あたりをきれいに縁取り、カーブするように前髪を乾かすのに役立ちます。自然乾燥中は髪の毛が顔にかからないように、跡がつかないヘアクリップを使うといいですよ。朝食を食べるときやメイク中にも使えるので持っておくと重宝します」

※この記事は、イギリス版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text:SOPHIE CULLEN AND ROBERTA LISTER Translation : Yukie Kawabata