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ONEWの香りが会場を包み込む。「ONEW CONCERT “O-NEW-NOTE” in JAPAN」開催

  • 2023.3.22

SHINeeのリーダー、ONEWのソロコンサート「ONEW CONCERT "O-NEW-NOTE" in JAPAN」が2023年3月14、15日の2日間に渡って東京・国立代々木競技場第一体育場で開催された。SHINeeのカムバック予告もあった、3月15日のライブレポ!

ONEWも身震いした、歓声に包まれたステージ!

今回のコンサートは韓国で行われた同名コンサートの日本公演。昨年、日本で開催されたソロツアー「ONEW Japan 1st Concert Tour 2022 〜Life goes on〜」の追加公演以来、およそ半年ぶりの来日となった。

「Sunshine」のイントロが始まると、花をあしらったイエローグリーンのカーディガンを着たONEWが花をバックに登場。サムホールになっている袖もかわいらしく、登場から笑顔を見せる。2階席のファンにも手を振ったり、前回のツアーで得た手応えが自信につながっているのか、序盤から余裕を感じさせた。

新曲「Anywhere」に続いて、「Sign」ではまるでミュージカルの登場人物のように指ハートをしたり、ステップを踏んだり、表情豊かに歌い上げる。曲の合間にはかごから一輪の花を取り出し、客席に豪快に投げるサービスも。一転、「On the way」ではセンターステージにてスタンドマイクで歌い踊る。アコースティックギターのサウンドから始まる新曲「Paradise」はアップテンポのリズムに合わせてジャンプしたり、軽やかなダンスでONEWらしさ満点のステージでオープニングを終えた。

「みなさん、こんばんはーーーーーーーー!」と超ロングトーンで挨拶すると、「これだけみなさんの前でライブするのが本当にうれしいですね」と半年ぶりのファンとの再会がうれしくてたまらない様子。

しかも今回は日本のコンサートでは久しぶりに歓声が許された公演。「みなさんの歓声を聞きながら公演するから、本当にドキドキします」というと、客席からは大きな歓声があがり、それを聞いてONEWは大きく手を広げて歓声を思う存分味わいながら、「感動です! ありがとうございます」と思わず身震いしていた。

コンサートのタイトルに”O-NEW-NOTE”、 “香調を意味するノート”と名付けられているように、今回のコンサートは香りがテーマ。コンサートの合間で流れる映像でもONEWが香調師のように花や草木など自然のものから香りを抽出する映像が流れ、さまざまな香りをイメージした演出がなされていたが、ONEW自らタイトルの意味を解説してくれた。

「香水の香りには3つの種類があって、ベースノート、ミドルノートそしてトップノートがあります。その3つがあわさって1つの香りの香水ができます。今日は香水のように僕のいろいろな魅力をお見せしたいです。楽しみにしてください」。

そして今回のコンサートは韓国で3月6日にリリースされた初の韓国フルアルバム『Circle』を引っさげ開催されたもの。「新曲が多いから、みなさんちゃんと意味がわかるか心配でしたけど、(前回のツアーとは)違う魅力だから、楽しんでくださいね」とあらためて公演への想いを伝えた。

そして始まった「DICE」では、客席からコールが飛ぶ盛り上がり。続く「Yewoobi」は、天気雨を意味するタイトルにふさわしく、雨降る森をバックに、ブラウンに統一した衣装をまとったONEWはまるで森の中の大樹のよう。しっとりと、淡々としたONEWの歌声がまるで降りしきる雨音のように心地よい波動となって会場を満たしていく。

「Love Phobia」では一転して、ピンクの照明の中で大人なムードに。「Cough」、「Always」ではファルセットの美しさが際立ち、途中、何かを思うようにステージの上を見上げていたのが印象的だった。曲が終わって「さっきの曲を歌ってからずっと心が(手をゆらゆら動かして)します。揺れる。『泣いたらダメ』と考えながら歌いましたけど、どうでしたか?」と問いかけると、客席からは大歓声がわきあがり、その反応に思わず「よかった!」とホッとした表情を見せた。

続いて、ステージにはピアニストとギタリストが登場。ONEWも気心が知れているのか、2人を紹介する声がうれしそう。そして華やかなピアノの旋律が唐突に始まると、ピアノにもたれたONEWが慌ててそれに付き合い、SHINeeの「An Encore」のサビパートを歌い出す。

「実はこのパートは僕が休むための時間だけど、歌っちゃいました。それで歌詞を間違えてしまいました。でも演奏が素晴らしかったから(よかった)」と言うと、客席からはあたたかい拍手がわきあがる。一方のギタリストも即興で「Replay」を弾きはじめ、またしてもONEWがそれに合わせて歌い出し、「韓国でも日本でもデビューした曲ですよね。メンバーに会いたいなあ!」としみじみ。

「ここは SHINeeがデビュー前にライブしたところですよね。初めて日本で公演した場所だから、いろいろ意味がある、思い出がたくさんある場所ですよね。こんな大きなアリーナで、みなさんとまた会えたからうれしいです。みなさんのおかげです、ありがとうございます」とあらためて感謝の気持ちを表現した。

韓国のコンサートでは「夜と星の歌」という曲がセットリストに入っていたのだけど、意味と発音が難しいかなと思い、今回は他の曲を準備したそう。でも、「それがさみしい人のために、ここでちょっとだけでも一緒に歌ったらどうかと思って」ということで、ピアノとギター伴奏で少しだけ観客も一緒に歌うことに。客席から聞こえる歌声に、ONEWは「みなさんと一緒に作る公演ですね。うれしいなあ!」と満面の笑み&拍手で讃えた。

ここからはピアノとアコースティックギター伴奏によるバラードパート。「Under The Starlight」にはじまり「Timepiece」、「Mind Warning」をメドレーで歌いつないでいく。シンプルな構成なだけにONEWの素晴らしい歌声が際立って、拍手と歓声がなかなかやまないほどだった。

続く「Illusion」ではたっぷりの声量で感情豊かに歌い上げ、会場をONEW色に染めた。海をイメージした映像を挟んだ後には、まるで海の中のような雰囲気で歌われた「In the whale」に続き、真っ赤な照明の中でセクシーなダンスが映える新曲「Expectations」、そして艶っぽい表情で「Beauty」と一気に駆け抜ける。

トークでは「日本のオリジナル新曲、そしてプラスワン、もう一曲あります。準備しました!」とネタバレしたり、「もしかしたらアンコールとか、したらいいじゃないですかね」とアンコールを予告して、本編最後の曲「No Parachute」がスタート。曲間に銀テープが飛び出すとともに、会場が一気に香りに包まれ、まさに「ONEW NOTE」の名前にふさわしいラスト・ソングとなった。

香りにまつわる想いを語った映像が終わると、いよいよアンコールがスタート。繰り返されるメロディと淡々としたリズムながら力強さと独自の世界観に引き込まれる「O (Circle)」ではONEWが今いる到達点を感じさせるパフォーマンスで場内を圧倒し、「さっき言ったプレゼントです!」という声で始まった「INSPIRATION」ではステージから大きく手を降り、客席も一緒に踊らせる。大きな笑顔で楽しそうに歌いながらジャンプすると、最後はダブルピースからの「わーー!」っと絶叫&ダンサーたちとハイタッチするほど、感情を爆発させた。

「INSPIRATION」は3月22日にデジタル配信スタートしている日本オリジナルの新曲で、「ファンのみなさんと盛り上がりたくて作った曲です。みなさんも盛り上がって楽しんでくださいね」とアピール。そしてもう1曲、「Knock On My Door」も同時配信されるので、「これも聴いていただきたいんですけど、自分の携帯が(手元に)ないから、無理かな」と残念がっていた。

「でも、みなさんと、この意味がある場所で一緒にいられたから、胸がいっぱいです。いつまでかわからないけど、いつまでもみなさんの笑顔とか、みなさんの幸せとか、安心とかのためにがんばりますね、僕は!」と力強く語った。

そして、本編最後に会場を満たした香りについて、「今、香りを感じてますか? いいにおい? 私が作ったNOTEです。この香りはみなさんにどんなにおいを感じてもらいたいか考えて、癒やされたらいいなと思って作りました。この香りのように、みなさんの隣で、かすかに、いつもみなさんの隣にいたいです。記憶の奥とかでも大丈夫だから、ちょっとだけでもいいですから」と、いつまでもファンとともに一緒にいたいと語った。

最後には「みなさんの心があたたかくなる曲だと思います」と、会場の香りによく合う曲として「Shine On You」をしっとりと歌い上げる。ペンライトを掲げながら、左右にゆっくりと振りながら、最後には「愛してるよ」というメッセージも。「久しぶりに日本に来て、みなさんと会って、本当に本当に心の深いところから全体的に幸せです」と語り、幸せを噛み締めた。

そして「SHINeeのみんなも、みなさんを待ってるから。ちょっと後にはSHINeeのアルバムが出るから、それも待ってくださいね」と、いよいよSHINeeのカムバックが間近であることを感じさせた。「みなさんの記憶の奥でも大丈夫だから、どこでも一緒に存在するだけでもいいから、幸せになるから、僕は。ちょっとだけでもいいから、記憶してくださいね」と語り、「Your Scent」でONEWのソロコンサートは幕を閉じた。

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文・尹 秀姫 写真・田中聖太郎

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