1. トップ
  2. レシピ
  3. 「ヌートリア」とはどんな動物?かわいい姿に見えるけど、害獣って本当?見つけたらどうしたらいいの?

「ヌートリア」とはどんな動物?かわいい姿に見えるけど、害獣って本当?見つけたらどうしたらいいの?

  • 2023.3.21

愛らしさを感じる外見をしたヌートリア、丸っこいフォルムをしておりカピバラにも似ています。 しかし、実は凶暴な一面もあり害獣と言われることもあります。

ここでは、このヌートリアがどのような動物なのかを解説します。

「ヌートリア」とは

 

ヌートリアは、ヌートリア科ヌートリア属に分類される哺乳類の一種です。 まずはヌートリアがどのような動物なのか見ていきましょう。

ヌートリアの生息地

ヌートリアは、南アメリカに生息します。 パラグアイやウルグアイ、ボリビア、アルゼンチン、チリなどに生息していることがわかっています。

近年では、毛皮目的で移入した個体が野生化したことで、アメリカやカナダなど北米大陸まで生息域を広げています。 同様の理由から、フランスやドイツやポーランドなどのヨーロッパ圏、更には日本でも野生下で姿が確認されています。

ヌートリアの大きさや姿

ヌートリアの体長は、40cm~60cm、尾長は30cm~45cmです。 体重も5~10kgあるので、大型のげっ歯類となります。

茶色や赤みを帯びた黒色の体毛が生えており、その上毛は粗いのですが、下毛は灰色で柔らかくこれが目的で養殖されてきました。

ヌートリアという名前の由来

ヌートリアという名称は、スペイン語から来ています。 スペイン語で、カワウソもしくはカワウソの毛皮を意味する“nutria”から来ています。

ちなみに、和名としては沼狸や海狸鼠、洋溝鼠、舶来溝鼠などがあげられます。

害獣としての「ヌートリア」

 

見た目こそかわいらしく感じられるヌートリアですが、害獣とされることもあります。 では、なぜ害獣とされるのか、その理由を見ていきましょう。

なんで日本にいるの?

ヌートリアは、南米に生息する動物ですので、本来ならば日本には生息していませんでした。 日本で数を増やすきっかけとされるのは、1939年にフランス(アメリカともされる)から150頭が毛皮を目的に輸入されたからなのだとか。 ところが、終戦直後や戦後の毛皮ブーム終了後に大量に放逐されたことで日本国内でも野生下で生息するヌートリアを見るようになりました。

ヌートリアはどんな被害を与える?

ヌートリアは、日本では当然外来種となります。 このヌートリアの問題点としてあげられるのは、特に2点。 ひとつは野菜や果物、穀物などに対する食害。 もうひとつは生態系への影響です。 農作物だけではなくテリトリー内にある好物の貝類を食べ尽くしてしまうなどで他の動物の食性にも影響を与える他、ベッコウトンボなど絶滅危惧種を始めとした在来種の生息地を壊すなどの被害も懸念されています。

他にも、畦や堤防が破壊される原因にもなったり漁網を食い破るなどの被害が出ています。

ヌートリアを見つけららどうしたらいい?

河川敷を散歩しているときなど、ヌートリアを見つけた場合は各自治体に連絡を入れたほうが良いでしょう。 自治体によっては外来生物法と呼ばれる法律に則り対策をとっている事もあります。

かわいい!と食事を与えるのだけは絶対にやめておきましょう。

ヌートリアと「カピバラ」は似ているけど違う動物?

 

ヌートリアと似た動物としてあげられるカピバラ。 両者にはどのような違いがあるのでしょうか。

ヌートリアとカピバラの大きさの違い

前述の通り、ヌートリアの体長は50cm前後です。 これは、齧歯類の中でも大型の種となります。 しかし、その大きさはカピバラほどではありません。

カピバラはその体長が100cm~135cm、体重は35kg~65kgの間となります。 その体の大きさから、現生の齧歯類の中でも最大種とされています。

ヌートリアとカピバラでは、体格が倍以上も違うわけですね。

ヌートリアとカピバラのしっぽの違い

ヌートリアとカピバラでは、尻尾にも違いが見て取れます。 ヌートリアは、尾長が30cm~50cmと体の半分以上、場合によっては同じくらいの長さがある尻尾を持ちます。 カピバラの方は、短い尾骨はあるものの、尻尾は目立つ長さはありません。

ヌートリアとカピバラの歯の違い

ヌートリアとカピバラは歯で違いを判断することもできます。

ヌートリアの大きな前歯は、特徴的なオレンジ色をしています。 カピバラは前歯は白いので、正面からでも違いが見て取れます。

ヌートリアとカピバラの性格の違い

ヌートリアは凶暴な性格をしていて、時に人間に対して襲いかかることもあります。 カピバラは大人しく、行動もおっとりしています。

まとめ

カピバラに似ている動物のヌートリア。 日本には毛皮も採取を目的として入ってきました。 ところが、野生下に大量に放逐されたことで本来は南米に生息しているヌートリアが日本でも姿を見られるようになりました。 現在では、生態系への影響などから害獣とされることもあります。

元記事で読む
の記事をもっとみる