パステルカラーで写る白昼のファサード

François Prost

パステルカラーで写る白昼のファサード

フランス人フォトグラファー François Prostによる日本初の個展「Gentlemen’s Club」が、agnès b. galerie boutiqueにて4月16日（日）まで開催中。

1980年リヨンに生まれ、写真家としてフランス国内のナイトクラブのファサードやチャイニーズスクーター、アメリカの銃販売店などを撮影してきたFrançois Prost。

今展では、2019年にマイアミからロサンゼルスまでアメリカを東西に車を走らせ横断し、ストリップクラブを撮影したシリーズ「Gentlemen’s Club」より、29点の作品とそのロードトリップの様子を記録した映像が展示される。

今作でProstがカメラを向けているのは、道路沿いやスーパーマーケット、トイストアの隣に建てられた白昼のストリップクラブのファサード。

中距離から撮影された画面には、ネオンの派手な輝きもパーティを楽しむようにやって来る人たちの姿もなく、幾何学的なフォルムの外観と、強い太陽の光に一層映えるパステルカラーがニュートラルに写し出されている。

今シリーズを通して保守的かつ極端なピューリタニズムで知られているこの地域で、セクシュアリティやジェンダーを感じさせる場所を記録することに面白さを感じたというProst。

その作品は、店の名前、タイポグラフィー、色彩といったファサードを構成する要素、白昼堂々と通う人々の階層によって社会学的な一面を浮き彫りにすると同時に、現実なのか虚構なのか分からなくなるほどノスタルジックかつ幻想的に撮られた建物を通し、私たちの矛盾や先入観をユーモラスに問い直している。

ロードトリップの中で出会った、懐かしさを感じるファサードの数々。
太陽が照らし出す、ファンタジックなドキュメンタリーを読み解いて。



AGNÈS B. GALERIE BOUTIQUE
03-3406-6010



【François Prost “Gentlemen’s Club”】
DATE：4月16日（日）まで開催中
TIME：12:00pm～8:00pm
PLACE：agnès b. galerie boutique
ADDRESS：東京都港区南青山5-7-25 ラ・フルール南青山2階
ADMISSION FREE
WEBSITE：www.agnesb.co.jp/news/2303_gentlemensclub/