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筋肉をつけたいなら何時間寝るべき?専門家に聞いたベストな睡眠

  • 2023.3.19
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筋トレ民は要チェック!筋肉をつけるために大切な睡眠のコツを専門家がレクチャー。(フロントロウ編集部)

筋トレ民なら知っておきたい睡眠の心得

筋肉をつけるために大切なこととしておなじみなのは、高たんぱくかつバランスのとれた食事や筋トレ。その一方で見落とされがちなのが睡眠。

画像: 筋トレ民なら知っておきたい睡眠の心得

じつは筋肉をつけたり増やしたりするためには、質の高い睡眠を習慣づけることが欠かせないもの。では筋肉をつけるためには一体どんな睡眠が必要なのか、睡眠に詳しい専門家に聞いてみた。

教えてくれるのは、睡眠の専門家として、睡眠に特化したサロンやクリニックなどの運営に携わり、睡眠セミナー講師やスポーツチームのスリープコーチとして活動する矢野達人氏。矢野氏が教える、筋肉のための睡眠のコツをご紹介。

筋肉をつけるために睡眠が大事なワケ

筋肉をつけるために睡眠を重視するべきなのには、成長ホルモンが関係している。

矢野氏は、「成長ホルモンは子供の発育発達に欠かせないホルモンであり、大人にとっても傷んだ組織の修復という大きな役割を担っているため、筋肉増量や疲労回復、美容にも重要なホルモンなんです」と説明。そんな成長ホルモンの分泌がもっとも活発になるのが睡眠中。

画像: 筋肉をつけるために睡眠が大事なワケ

このメカニズムにより、筋肉をしっかりつけたい場合はしっかり眠る必要があるのだという。

筋肉をしっかりつけたい場合の理想的な睡眠時間は?

筋肉をしっかりつけるために必要な睡眠時間について矢野氏のオススメは、ずばり7時間半。

とはいえただ7時間半寝ればOKというわけではなく、睡眠の質も重要。とくに睡眠前半の約3時間にどれだけ深い睡眠をとれるかがポイント。

画像: 筋肉をしっかりつけたい場合の理想的な睡眠時間は?

なぜ前半3時間が大事かについて矢野氏は、「成長ホルモンの約80%は、その深い睡眠(徐波睡眠)時に分泌されるからです」と説明。筋肉増量のカギを握る成長ホルモンが分泌される前半3時間に深く眠れることが大切だという。

でもただ「3時間眠れば良い」と早とちりしてはいけない。前半3時間の睡眠の質を深くするためにも、毎日安定したリズムで7時間半程度眠ることが重要となってくるそう。

毎日安定したリズムで寝ることも大事

筋肉のための良質な睡眠を目指すうえでは、体内時計のリズムも大事。毎日就寝時間や起床時間がバラバラだとリズムが乱れやすくなってしまうため、毎日寝る時間も起きる時間も一定であることが理想的。とはいえ毎日同じ時間に眠たくなるとは限らないもの。

画像: 毎日安定したリズムで寝ることも大事

そこで矢野氏が勧めるのが、休日も含めて毎朝決まった時間に起きること。休みの日にいつもより遅くまで寝ていたり、ひどい場合は昼まで眠ってしまったりといったことを避け、同じ時間に起きるようアドバイス。

この習慣による筋肉への影響ついて矢野氏は、「体内リズムが整えば整う程、回復もパフォーマンスも筋肉増量も安定してきます。まずは毎日の起床時間を一定にするということから始めてみるだけで、2週間もすればその効果を体感できると思います」と明かした。

また睡眠時間のリズムではなく、起きている時間も含めた1日のリズムを安定させることも重要なのだとか。矢野氏が明かした、1日のリズムを安定させるためのポイントは以下の7つ。

①休日も含めて毎朝決まった時間に起きる
②起きたらカーテンを開けて日光を浴びる
③毎朝バランスの良い朝食を食べる
④日中もなるべく日光を浴びる
⑤日没後は明るい環境は避ける
⑥夜は入浴やストレッチ、腹式呼吸などをルーティンにする
⑦布団でスマホと筋トレ禁止

昼寝などの短時間の睡眠は有効?

睡眠といえば、短い昼寝は効率アップによいというけれど、筋肉にもよい影響がないのか気になるところ。

画像: 昼寝などの短時間の睡眠は有効?

この疑問について矢野氏は、筋肉増強のためという観点ではあまり期待ができないと説明。昼寝では、成長ホルモンの分泌が見込める深い睡眠(徐波睡眠)まで到達することが難しく、寝すぎてしまうことで夜の睡眠欲求が下がり、寝付けなかったり眠りが浅くなったりする可能性が高いからだという。

とはいえ一概に無意味というわけではなく、夜の睡眠を補強するためにとるのであればOKなのだとか。具体的な方法について矢野氏は、「12時~15時頃で15~20分程度にして、あえて深く入りすぎないようにコントロールをします。それだけでも脳パフォーマンスは回復しますので、睡眠不足に対する怠さや不安は取り除くことができます」と明かした。

これにより午後の活動量が増えてしっかりトレーニングを重ねることができ、夜もぐっすり眠れるようになるため、そこで充分な成長ホルモンを分泌させることができるそう。

睡眠の専門家に聞いた、筋肉をつけるための睡眠のコツ。筋トレを実践している人は、ぜひ参考にしてみて。

教えてくれたのは…矢野 達人
アスリートスリープコーチ/オルソスリープアカデミー代表理事
2016年から睡眠の専門家として、睡眠に特化したサロン、クリニック、旅館などの運営に携わる。「睡眠の価値観を変える」というミッションを掲げ、睡眠セミナー講師やスポーツチームのスリープコーチとして活動している。
Twitter:https://twitter.com/yanotatsuto
Instagram:https://www.instagram.com/tatsutoyano/

(フロントロウ編集部)

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