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嚥下機能や声の衰えを感じる前に…「鍛えよ! 喉ヂカラ」

  • 2023.3.18

あまり知られていない喉周りの筋肉の低下。老化のほかに、コロナ禍で会話が減ったことも要因の一つといわれています。食べ物が飲み込みにくい、声がかすれる…などの症状が出る前に早めに対策を!

衰えるのは40歳頃から

喉にはさまざまな筋肉があり、「呼吸」をはじめ、食べ物を噛(か)んで胃へ飲み送り込む「嚥下(えんげ)」、「発声」など、生きるために重要な役割を担っています。そのため、喉の健康維持は健康寿命を伸ばす上でも重要なポイントです。 中でも嚥下機能の低下は高齢者の死亡の原因としては最多。飲み込む能力が弱くなることが表面化するのは70歳頃からですが、実際には40歳頃から衰え始めるので、早いうちから意識して「のどの力」を維持・向上させることが大切です。

嚥下機能をアップ!

飲み込むための筋肉、通称“ごっくん筋”は日々のエクササイズが大切!

出典:リビングふくおか・北九州Web

1. 喉仏(❶)を確認 水を口いっぱいに含み、首の前側に手を当てながら「ごっくん」と鳴らすイメージで強めに飲み込んでみましょう。この時に、上下に動く部分が喉仏です。

2. “ごっくん筋”(❷)を意識 次に、飲み込む時に使う、あごの先端の少し奥にある筋肉“ごっくん筋”に力を入れて強く飲み込む練習を。

3. 喉仏を上下に動かそう 慣れてきたら水がなくても強く飲み込めるようになり、喉仏を動かせるようになります。これを1日5回×3セット。この時、喉仏を上下に大きく動かすことを意識するのがポイント!

まだ他にも! 試してみて 喉に良いこと

歌を歌う 高低差のある歌を歌って、喉仏をしっかり動かしましょう。

あっかんべー 舌を出したり引っ込めたりして舌の筋肉を鍛え、飲み込む力をアップ!

しっかり飲み込める食材を 簡単に飲み込める柔らかな食材よりも、しっかり飲み込める食材を意識して取り入れましょう。

手足の筋肉が衰えないためにジムに行ったり運動したりするのと同じように、“ごっくん筋”も日常生活でしっかり意識しながら、早めに鍛えましょう!

出典:リビングふくおか・北九州Web

取材協力 嚥下(えんげ)トレーニング協会 筆頭理事 浦長瀬 昌宏先生 神鋼記念病院(神戸市)耳鼻咽喉科科長。加齢による嚥下機能低下の予防法を確立し、日本初の「嚥下トレーニング外来」を開設。YouTube「嚥下トレーニングチャンネル」で動画を公開中!

声のプロが指南! 声のアンチエイジングも早めに

若々しい声をキープするのも、早いうちからの心がけが肝心! 北九州市出身のソプラノ歌手・Misonoさんに秘訣(ひけつ)を聞きました。

喉を冷やしたり乾燥させたりしないよう、常に白湯(さゆ)を持ち歩いているMisonoさん。“空あくび”をするイメージで舌根を下げて喉を開く「喉のストレッチ」がお薦めとのこと。 「喉の筋肉をほぐすと高い声も出やすくなります。コロナ禍でおしゃべりを控えていた方も、これからは喉をいたわりつつ、歌ったりおしゃべりをめいっぱい楽しみましょう。さらに、口角や頬も“アゲアゲ”で、背筋を伸ばすのも忘れずに!」

出典:リビングふくおか・北九州Web

取材協力 Misono さん 戸畑区在住。福岡女子短期大学音楽科声楽課程卒業、同専攻科修了。野見山御園としても活動中で、オペラやコンサートのほか、さまざまなイベントにゲスト出演。2015年にはファーストアルバム「ヴォカリーズ」発表。YouTubeも好評(「Misono Nomiyama」で検索)。

【リビング北九州】2023年3月18日号掲載

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