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「ダンゴムシ」と「ワラジムシ」に違いはある?両者を比較してみた!

  • 2023.3.15

「ダンゴムシ」と「ワラジムシ」は似た外見をしていることもあって、違いなんてほとんどないように見えます。 実際のところ、分類上は仲間ということもあり共通点も多く、住処でさえも非常に似通った場所となっています。

しかし、両者を比較してみると形状に違いから移動速度や食性まで、意外と違うところも多いです。

そこで、ここでは一見するとそっくりなダンゴムシとワラジムシについて、その違いを解説していきます!

「ダンゴムシ」と「ワラジムシ」の共通点

 

「ダンゴムシ」と「ワラジムシ」は、分類学上仲間とされており、共通点も多いです。 まずは、両者にどのような共通点があるのかを見ていきましょう!

ダンゴムシとワラジムシは近しい仲間

ダンゴムシとワラジムシは、両方とも甲殻綱ワラジムシ目に分類されています。

昆虫ではなく、甲殻類の一種とされていますよ。 意外なことに、水中の生物であるエビやカニに近い生き物ということですね!

益虫としての役割がある

虫の中には、害虫と呼ばれるものと益虫と呼ばれるものがいます。 その区別において、ダンゴムシとワラジムシは益虫だとされています。

その理由は、どちらも落ち葉などの枯草を好んで食べて分解してくれるためです。 土づくりの面においては、分解者としての役割を果たしているのです。

どちらも不快害虫と呼ばれることも

ダンゴムシとワラジムシは基本的には益虫なのですが、その見た目がちょっと気持ち悪いと思ってしまう人も少なくありません。 そのため害虫として扱われることもあります。

害虫とひとくちにいっても、いくつかの種類があります。 例えば農作物に被害を与える農業害虫や、貯穀害虫。 蚊やノミのように病気の媒介となりえる衛生害虫などです。

ダンゴムシとワラジムシは、見た目が悪かったり恐怖感を与える害虫、いわゆる「不快害虫」にカテゴライズされます。 益虫でありながらも、その外見が醜悪という点から害虫扱いされているということですね。

住処が同じ

ダンゴムシとワラジムシの共通点としては、住処が同じという点もあります。 どちらも暗い場所や湿気の多い場所を好み、普段は木の葉の下だけでなくブロックの下などにも隠れています。

それらを動かすと、その下にいっぱいいるなんてこともありますよね。 ちょっと虫が苦手な人にとってはぞっとする話かもしれませんが、そういう性質も同じなのです。

よく見られる時期は2月~11月なので、気になる人は庭や畑にある木の葉やブロックを動かしてみてはいかがでしょうか?

ダンゴムシとワラジムシの違い

 

では、「ダンゴムシ」と「ワラジムシ」にはどのような違いがあるのでしょうか。 そこでここからは、「ダンゴムシ」と「ワラジムシ」の違いについて解説します。

形状の違い

ダンゴムシとワラジムシは、形状に違いを見出すことができます。 ダンゴムシは何者かに触られると身を守るために丸くなれるという構造をしていますが、ワラジムシは丸くなることができません。

また、ダンゴムシの殻は硬いのですが、ワラジムシの殻は柔らかいです。 くわえて、ダンゴムシは光沢があるのに対してワラジムシの殻には光沢がありません。

このような見た目の違いもあります。

じっくり観察したり拡大して見ないと分かりにくい違いもあります。 それは、ワラジムシにはお尻の部分に尾肢(びし)と呼ばれる突起した部分が2本出ているという点です。 ダンゴムシにもあるのですが、普段は隠れていて見えないのでこれも違いのひとつとなります。

移動速度が違う

ダンゴムシとワラジムシは、移動速度も違います。 ダンゴムシは殻が硬いということもあり行動が遅いのですが、ワラジムシは移動速度が速いのです。

両者を比べて見るとわかりやすいですが、倍以上歩くスピードが違う個体もいます。

食性の違い

ダンゴムシとワラジムシは、食性も実は異なります。

ワラジムシは枯草などを食べるのに対して、ダンゴムシは雑食です。 植物の新芽を食べることもあれば、虫の死骸を食べることもあります。

特に大量発生すると食事が足りなくなるため、農作物などの新芽なども食べつくしてしまうことがあります。 そのため、ダンゴムシに限っては農業害虫として扱われることもあります。

逆にワラジムシは、新芽など生きた植物に興味を持たないので、農作物に被害をもたらすことは無いとされています。

ダンゴムシは丸くなるけど、ワラジムシはなぜ丸くなれないの?

 

前述した違いにありますが、なぜダンゴムシは丸くなれるのにワラジムシは丸くなれないのでしょうか。 これは、生物として生き残っていくための進化が関係していると言えます。

ダンゴムシは、体を丸めて身を守ることを優先して進化しました。 それに対して、ワラジムシは逃げることを優先して進化したのです。

ダンゴムシは、速さを犠牲にしてでも防御を固めるという進化を遂げました。 そのため丸くなれます。

ワラジムシは、身を守るために素早く移動することを選びました。 ですから防御ために丸くなるという行動は必要ありません。 甲羅がダンゴムシより柔らかく薄いのも、硬くて重くては移動の邪魔になるためと考えられています。

まとめ

ダンゴムシとワラジムシは見た目が似ていますし、そもそも分類上、近しい生き物とされています。 しかし、形状が違ってくるのはもちろん、丸まれるかどうかなど体の構造も違ってきます。

また、移動速度や食性についても違うので、それぞれの違いについては意外と多いことがわかります。 もし見かけることがあれば、両者の違いをじっくりと見てみるのもおもしろいかもしれません。

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