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「夜郎自大」とはどんな意味の四字熟語?その由来や類義語は?

  • 2023.3.13

自分の力量を知らずに威張っている様子をあらわす「夜郎自大」という言葉。 威張っているのは、自分の力量を知らないからというのがポイントです。 つまり、尊大な態度に対して実力や能力が伴っていないということになります。

ここでは、この「夜郎自大」という言葉について、その意味や由来、類義語について解説していきます!

「夜郎自大」とは

 

まずは「夜郎自大」という言葉について見ていきましょう。

「夜郎自大」の意味

「夜郎自大」は、大した実力もないにも関わらず威張りくさっている人物に対して用いられる言葉です。

ポイントになるのは、自分の力量を弁えていないという点です。 広い世界を知らないので、自分の能力も知らずにいるが故の傲慢さということになります。

世間知らずという要素を含んだ言葉だということです。

「夜郎自大だね」と言われたら要注意

「夜郎自大」は、その意味があらわす通り、ネガティブな表現です。 もしも人から「夜郎自大」と言われたり評価されたとしたら、それは思い上がっていると遠回しに言われているようなものです。

もしかしたら、自分で言っているほどの人物ではなかったと落胆されているかもしれません。

「夜郎自大」の由来

 

では「夜郎自大」はどのようにして生まれた表現なのか、その成り立ちについて見ていきましょう。

「夜郎」が指すものとは

「夜郎自大」の「やろう」は、男性を罵る場合に用いられる「野郎」の間違いではありません。 ここでいう「夜郎」というのは、古代中国・前漢の時代に、現在の中国南部域に存在したという「夜郎国」の事を指しています。

由来は「史記」の一節から

前漢の中期、武帝が治めていた時代のことです。 皇帝は現在のベトナム北部にあったという南越国という国の討伐を始めるに当たり、「夜郎国」に使節を送りました。 しかし、夜郎国は漢という国が如何に強大かということもでしたし、自らが小国であることも把握していませんでした。 むしろ自らを大国だと思っていたのでしょう。 漢の支配下に下るように伝えてきた使者に対して、夜郎国の国王は「夜郎と漢とではどちらが大きいのか」と尋ねたというのです。

当然ながら、漢と夜郎では比べ物にならないほど漢の方が強大です。 夜郎はそれを知らず、尊大な態度で質問をしたということになります。

この夜郎国の国王の一つの質問から、自分の力量を過信して尊大に振る舞うことを「夜郎自大」と表現が生まれたのです。

「夜郎自大」の類義語

 

最後に「夜郎自大」の類義語について見ていきましょう。 類義語としては、「お山の大将」や「針の穴から天を覗く」「夏の虫氷を笑う」などがあげられます。

井の中の蛙

お山の大将は、狭い範囲という限られた場所で自分が一番と威張る様子であったり得意になっている人物を指す言葉です。 ちなみに、昔からある陣取りゲームの一種の名前にもなっています。

針の穴から天を覗く

「針の穴から天を覗く」は、自分の見識が狭いことを知らないながらも、それを基準として大きな物事も当て推量で判断することを意味します。 僅かな知識や技術しかないのにも関わらず、大きな問題を解決しようとすることの例えとなります。

針の穴のような僅かな場所から空を仰ぎ見ても、限られた部分しか見えません。 大部分は見ることができないでしょう。 そうなると、見えない部分は推察するということになります。 そこから転じて生まれたのがこの「針の穴から天を覗く」言葉なのです。

夏の虫氷を笑う(夏虫疑氷)

「夏の虫氷を笑う」は、見聞の狭い人間が傲慢に構えることを意味します。 夏の間だけ生きている虫は、氷というものの存在を知りません。 そんな夏の虫が何も知らずに氷を見て笑ってしまっている、という意味合いで生まれた表現となります。

まとめ

「夜郎自大」は、自分の力量を承知していないのに威張ることを意味します。 これは、「夜郎」という小国が中国を統一した漢を知らずに、自分たちよりも大きいのか?と聞いたことから生まれたとされる言葉です。

同様の言葉としては、「お山の大将」や「針の穴から天を覗く」「夏の虫氷を笑う」などがあります。

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