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覚えた違和感を大事にする。写真家が作るスケボー写真誌『川』の自由な編集

  • 2023.3.12
スケボー写真師『川』編集長・荒川晋作

写真家が作るスケボー写真誌

編集長の荒川晋作さんは、スケボー雑誌のフォトグラファーをしていた頃に覚えた違和感を大事にしている。「編集に慣れた人が、文章はこうキャッチはこうと当たり前のように決めていくのを見て、本当にそうじゃなきゃダメなんですか?と思って。だから『川』は自由に作ってます。スケーターってあまのじゃくで、人と違う裏側を行こうとするし」。

相方であり写真家の関川徳之さんとは、互いに「あのスケーターを撮るわ」とだけ言い、撮影はおのおの自由に。撮りためた写真は荒川さんがInDesignで構成する。

「4冊目でだいぶ慣れてきました。相方もページをつなぐ面白いギミックを考えてくれるし、商業誌で“ダメだぞ”と言われてたこともやっちゃおうって。“普通はやらない”を外して考えていきたいです」。

10代のスケーターから「初めて買った雑誌です」と嬉しい感想をもらうことも。「“インスタがない時代に生まれたかった”とあえてスマホを見ない子もいる。雑誌への憧れはむしろ強いと感じますね」

『川』

スケボー写真師『川』表紙
当初は2016年にフォトグラファーの荒川晋作と関川徳之が立ち上げたプロジェクト。16年に和綴じの『川の本』を作り、20年にオークラ出版より雑誌を発行。雑誌名は2人の名字に由来。最新号は4号目の「○」。1,650円。
スケボー写真師『川』中面
スケボー写真では「メイクを完成させた」事実を尊ぶため、着地に失敗したら撮り直し。インタビューや絵師ESOWの連載も。

profile

荒川晋作(『川』編集長)

あらかわ・しんさく/1983年京都府生まれ。10代の頃からスケートボードと写真に興味を持つ。スケボー雑誌でのカメラマン経験を経て、『川』のフォトグラファー兼編集長に。

HP:https://kawa-img.com/

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