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本当のキャビアの味とは?【東武ホテル】4軒のレストランで味わう“自社製キャビア”

  • 2023.3.9

キャビアは「塩からいもの」。そう思い込んでいる人は多いでしょう。そんなキャビアのイメージをくつがえすのが、東武ホテルグループの4軒のレストラン。まったりとした魚卵の味を満喫できる“自社製キャビア”に驚かされます。錦糸町にある「東武ホテルレバント東京」と「仙台国際ホテル」の一部レストラン、そして東京スカイツリー(R)にある「スカイレストラン634」でいただける、たいへん貴重な逸品です。

新鮮で美味しい自家製キャビア作り

市販のキャビアが塩からいのは、保存性や流通のため塩分濃度を5パーセント以上にした製品が主流で、塩味だけが際立ちます。今回ホテルの厨房で採卵された新鮮な自家製キャビアは岩塩を3パーセントに抑え、純粋にキャビアの味を楽しめます。

本当のキャビアの味とは?【東武ホテル】4軒のレストランで味わう“自社製キャビア”

▲採卵されたばかりのキャビアは薄皮でつながっているため、粒を壊さないように裏ごしします

採卵したチョウザメは、ベルーガ種とスターレット種を交配したベステル種。特に東武ホテルでは、稀少価値が高く卵も美味しいことからロシア皇帝にも献上されスターレット種に近い味わいのチョウザメを使用。そのうえ通常は大人になったばかりの8歳ほどのチョウザメを使いますが、今回は、国内で養殖された、クオリティの高い18歳のチョウザメで、直前までイケスを泳いでいた活魚です。

本当のキャビアの味とは?【東武ホテル】4軒のレストランで味わう“自社製キャビア”

▲1匹のチョウザメから採取した1.4kgのキャビア

一般的には体重の1割ほどの卵を持つとされていますが、今回は9.3kgのチョウザメから1.4kgの卵が採取され、卵径は3.1mm。水を切ったあと3パーセントの岩塩を加え保存します。

本当のキャビアの味とは?【東武ホテル】4軒のレストランで味わう“自社製キャビア”

▲50gずつ瓶に詰め、コース料理などに使います

瓶詰にしたキャビアは真空にして、マイナス2度の冷蔵庫で1週間ほど寝かせ、塩を浸透させてから提供します。ほぼ脂分でできた卵はマイナス2度でも凍らず、凍結ぎりぎりの低温で保存して、美味しいキャビアへと熟成させます。

採れたてのキャビアとハイレベルな料理の数々

キャビアの製造工程を見学した後の試食会では、キャビアを使った料理のほか、目と舌で楽しめる各種アミューズや、“スープの王様”と称されるダブルコンソメスープ、繊細なスイーツなどを披露。この日のための特別メニューでしたが、レストランのレベルの高さを実感するひと時でした。

今回は特別に、採卵したばかりのフレッシュキャビアを試食。若干の塩味は感じますが、まだ塩が浸透していない状態です。1週間寝かせても塩味が控えめなので、キャビア本来の風味を感じることができます。

本当のキャビアの味とは?【東武ホテル】4軒のレストランで味わう“自社製キャビア”

▲出来立てのフレッシュキャビアは、口の中でプチっと溶け、まったりとした魚卵の風味が広がりました

アミューズは、「金時ニンジンとカリフラワーのブランマンジェ」や「イベリコ生ハムとメロン」、「和牛ロースグリル 自家製ピクルス添え」など見た目にも美しい料理の数々。キャビアがのったメニューもありました。

本当のキャビアの味とは?【東武ホテル】4軒のレストランで味わう“自社製キャビア”

▲アミューズにもオリジナルキャビアが使われています

本当のキャビアの味とは?【東武ホテル】4軒のレストランで味わう“自社製キャビア”

▲オリジナルキャビアをたっぷり盛った「野菜ゼリー寄せ」は、宝石のような繊細さ。小さな料理にホテルの力量が込められた逸品です

色鮮やかな野菜を美しく盛った一皿は、山形県大石田町のブランドそば粉「来迎寺在来」で作られたクレープ。層になったクレープには、サワークリームとほんのりワサビを忍ばせた和風仕立て。とろりとした生のボタン海老やわずかにほろ苦い春野菜、金箔などに隠れるようにキャビアが盛られます。

本当のキャビアの味とは?【東武ホテル】4軒のレストランで味わう“自社製キャビア”

▲さり気なくキャビアを盛った芸術品のように美しいクレープ

近ごろ出会う機会が少なくなったダブルコンソメスープ。牛骨や鶏ガラからとった出汁“フォン・ブラン”をベースに、牛肉や香味野菜、卵白などを数時間かけて煮込む凝縮したスープに、再び同じ具材を追加して煮込んだ、3日がかりで完成するコクと深みのある味わいです。手間と人手、予算がかかることから、今では稀少になった“スープの王様”です。

本当のキャビアの味とは?【東武ホテル】4軒のレストランで味わう“自社製キャビア”

▲今回は会場にダブルコンソメスープが鍋ごと置かれ、目でも味わえる貴重な機会を提供

各テーブルには青と金をあしらったロイヤルカラーの皿の上に、シャンパングラスをセッティング。スタッフがコンソメスープを注いでまわり、香りづけに20年物のシェリー酒を軽くスプレー。コンソメ本来の肉と香味野菜の深い香りを、シャンパンやワインのように楽しむ趣向です。

本当のキャビアの味とは?【東武ホテル】4軒のレストランで味わう“自社製キャビア”

▲透明度の高い琥珀色をしたダブルコンソメスープは、肉と野菜のコクと旨味が、ギュッと詰まった奥行きのある味わいです

メインディッシュは炭火で焼いた茨城県産の牛フィレ肉。ボルドーワインを煮詰めた濃厚なボルドレーズソースにくわえ、小鉢にワサビと薫製の香りが際立つ秋田のご当地漬物「いぶりがっこ」を使った薬味が添えられます。さらにフィレ肉には2年間低温熟成させたジャガイモのピューレが敷かれ、サツマイモのような甘さに驚かされます。

本当のキャビアの味とは?【東武ホテル】4軒のレストランで味わう“自社製キャビア”

▲「黒毛和牛フィレ肉の炭火窯焼」は、ボルドレーズソースの酸味や、薬味に使ったワサビの刺激、いぶりがっこの強い薫製感、ジャガイモの甘さなど、味を組み合わせて楽しみます

本当のキャビアの味とは?【東武ホテル】4軒のレストランで味わう“自社製キャビア”

▲デザートビュッフェには桜のムースやレアチーズケーキ、ガトーショコラなど、可愛らしく着飾ったケーキたちが何種類も並んでいました

本当のキャビアの味を楽しめる東武ホテルのコース料理。提供されるのは、錦糸町にある「東武ホテルレバント東京」の【スカイツリー(R)ビュー レストラン 簾(れん)】と、東京スカイツリーの地上345mにある【Sky Restaurant 634(スカイレストラン ムサシ)】、「仙台国際ホテル」のフレンチレストラン【ロジェ ドール】と中国料理【翠林】です。この機会、絶対見逃さないでくださいね。<text&photo:みなみじゅん 予約・問:東武ホテルレバント東京 https://www.tobuhotel.co.jp/levant/ >

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