1. トップ
  2. ライフスタイル
  3. 「初めて会った感じがしない」と相手に思わせるワザがある?

「初めて会った感じがしない」と相手に思わせるワザがある?

  • 2023.3.7

「この人、初めて話した感じがしない」「相性ぴったりですぐに打ち解けられた」そんな経験はないだろうか。もし初めて会った人にそう思わせることができたら、好感度バツグンだ。

実は、「初対面でも旧知の仲のように感じさせる」ための"聞き方"があるという。教えてくれるのはキャリアコンサルタントの藤本梨恵子さんだ。著書『なぜか感じがいい人の聞き方 100の習慣』(明日香出版社)で、そのコツを解説している。

親しみやすさのカギは「共通点」

初対面でも会話が弾むのは、出身校が同じなどといった共通点があり、親近感が湧いた時ではないだろうか。共通点があると一気に心理的な距離が縮まることを、心理学では「類似性の法則」と言う。太古から本能的に、姿かたちが違う動物や部族は敵、似ている人は味方だと感じるようになっているのだ。

そこで、相手に安心感や信頼感を抱かせるには、共通点を探して相手に合わせ、「自分と似ている」と思わせるのが有効だ。この手法を、思考やコミュニケーションのコントロールに特化したNLP心理学(Neuro Linguistic Programming:神経言語プログラミング)では「ペーシング(同調行動)」と呼ぶ。

会話で相手を不快にする人は、これと反対のディスペーシング(反同調行動)をしている可能性がある。たとえば以下のような会話だ。

A「冬は寒くて、出かけるのが億劫になってしまって......」
B「私は、寒くても平気で、どこでも行きますよ!」

悪気はなくても、BさんはAさんに対してディスペーシングをしてしまっている。Aさんは気分を害するだろう。話しやすいと思われたいなら、もし相手に同意できなくても、「寒いと出かけるのが億劫になるんですねー」などとペーシングしよう。

相手の無意識に訴えかける

先ほどの例のように、いわゆる「オウム返し」で言葉を繰り返すのもペーシングの一つだ。しかし藤本さんいわく、言葉よりももっと深い安心感を与えられるポイントがあるそう。それは無意識だ。

意識は言葉であり、思考です。(中略)
無意識は身体的な感覚です。私は別名「なんとなく」と呼んでいます。
「何か後ろ髪引かれる」「なんだか胸騒ぎがする」「この人は話しやすいけど、この人は話しにくい」というのは、理論・理屈ではなく肌で感じる感覚です。

つまり、「なんとなく話しやすい」と感じさせるには、無意識に訴えるのが効果的。ここでの無意識とは、呼吸や相手の仕草、話すスピード、話し方などだ。これらをペーシングすると、相手により深く安心感・信頼感を抱かせることができる。

なかでも特に重要なのは、呼吸だそうだ。

生命を司っている呼吸を合わせることは、相手にとても深い安心感を与えます。
呼吸のペースは、話すスピードにあらわれます。だから早口の相手には早めの相槌、ゆっくり話す人にはこちらもゆっくりしたスピードで話を聞くと、安心感や信頼感が生まれ、親しくなれます。

相手の仕草や言動を鏡のように自然に真似することを、NLP心理学では「ミラーリング」と呼ぶ。ミラーリングは、そっくりそのまま100%真似をすると相手に不快感を与えてしまうので、70%くらい合わせるのが適切だ。たとえば、相手が脚を組んでいたら自分はテーブルの上で指を組んで話を聞くというように、少しずらして合わせるとよいそうだ。

『なぜか感じがいい人の聞き方 100の習慣』では、このほか、100項目の聞き方のポイントを紹介している。

【目次】
第1章 聞き方の基本 編
第2章 仕事・人間関係 編
第3章 相手が心を開く聞き方 編
第4章 心をつかむ傾聴のスキル 編
第5章 質問力の高め方 編
第6章 相手を認める聞き方 編
第7章 心を整える聞き方 編

■藤本梨恵子さんプロフィール
ふじもと・りえこ/ファイン・メンタルカラー研究所代表、米国NLP協会認定NLPマスタープラクティショナー、国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、パーソナルカラーアナリスト、カラーセラピスト。愛知県生まれ。10年以上デザイナーを経験。当時月130時間を超える残業のストレスで前歯が折れる。この時期に友人の死も重なり、「幸せな生き方とは何か?」と考え、本格的にキャリアカウンセリングや心理学を学ぶ。NLP心理学を中心にコーチング、カウンセリング、マインドフル瞑想などの手法を習得し統合。その手法を生かし、キャリアカウンセラー・講師として独立。各企業・大学・公共機関の講演の登壇数は2000回を超え、婚活から終活まで相談者数は1万人を超えている。コーチング、パーソナルカラー、カラーセラピスト、骨格診断ファッションアナリスト等のプロ養成講座の卒業生は500人を超え、個人診断においては1000人を超える。著書に、『なぜか好かれる人がやっている 100の習慣』『なぜかうまくいく人の気遣い 100の習慣』(明日香出版社)、『いつもよりラクに生きられる50の習慣』(かんき出版)がある。

元記事で読む
の記事をもっとみる