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「面倒」「難しい」の声多数…すぐに汚れる「カーペット」、家庭でどうやって掃除する?掃除のプロに聞いてみた

  • 2023.3.2
カーペット、どうやって掃除してる?
カーペット、どうやって掃除してる?

汚れやすく、掃除がしにくい「カーペット」。ほこりや髪の毛、こぼした飲み物のシミなど、さまざまな種類の汚れがつきやすいですが、その一方で「掃除がかなり面倒!」「掃除の仕方が難しいイメージ」「掃除の頻度が分からない…」など、掃除に苦労している人が少なくないようです。

汚れがちなカーペットの掃除、家庭ではどんな方法で行えばいいのでしょうか。ハウスクリーニングアドバイザーの有賀照枝さんに聞きました。

普段の掃除は「週1〜2回の掃除機がけ」でOK

Q.一般的に、カーペットにはどのような汚れがたまりやすいのでしょうか。

有賀さん「カーペットには、ほこりや細かいゴミ、髪の毛、皮脂、衣類の繊維、ペットの毛、ダニやその死骸などがたまりやすいです。付きやすい汚れはカーペットを敷いている場所によっても違ってくると思いますが、ジュースやコーヒー、お茶、ワインなどの飲料をはじめ、しょうゆやソースなどの調味料、ラーメンの汁、カレー、パンくずといった食品の食べこぼしなどが挙げられます。色素が濃い汚れほど、早く対処しないとカーペットに残りやすくなります。

他には、クレヨンや油性ペン、口紅、ファンデーションといった化粧品の油分を含んだ汚れ、ペットのふん尿、嘔吐(おうと)物などによる汚れもあるでしょう。カーペットの織製法によっては、繊維にほこりや髪の毛などが絡みやすく、また毛足の長いカーペットの場合は毛にゴミや汚れが埋もれてしまい、掃除の仕方によっては取り除くのに時間がかかってしまう場合もあります」

Q.家庭でカーペットを掃除する際、どのような方法で行うとよいですか。

有賀さん「基本的な普段の掃除は、掃除機がけでよいでしょう。掃除機ヘッドが通った道筋が重なるように、力を入れずにゆっくりヘッドを動かします。特に、毛足の長いカーペットの場合は、カーペットの毛の根元を起こすようなイメージで、一方向だけではなく縦、横、斜めなど、さまざまな方向からかけられると理想的です。

掃除機をかける前に、ヘッドは必ずきれいにしておきましょう。ヘッドについた汚れがカーペットに移ってしまうと、黒ずむ原因になることもあります。犬や猫などペットの毛が気になる場合は、洋服のほこり取り用ブラシやラバーブラシなど、毛が絡みやすい道具を使って優しくかき出してから掃除機をかけるとよいでしょう。

掃除機以外では、カーペット専用の粘着クリーナーを使ってみるのもよいです。毛足が長いカーペットの場合、カーペット専用の粘着クリーナーでは毛が抜けてしまうことも考えられるので、状況に応じてクッション性のある『多目的用』を使ってもいいと思います。いずれの場合もゴシゴシと力を入れずに、ゆっくり優しく行ってください。

なお、においが気になった場合に行われることのある『重曹の粉を振りかけて掃除機で吸う』やり方は、カーペットの素材やパイルの形状によっては、重曹が奥の方まで入り込んで取れなくなることもあるので、あまり推奨しません。この場合、重曹水を使った拭き掃除の方がお勧めです」

Q.カーペット掃除の「理想的な頻度」は。

有賀さん「週1〜2回は掃除機がけを行いたいところです。小さなお子さんがいる場合や、ペットの毛がよく抜ける時期などは、もう少し頻度を増やせるとよいでしょう。また、できれば次の作業も、年に1回~数回程度できると理想的です」

【水拭き掃除】

中性洗剤を溶かした水に雑巾を浸して固く絞り、掃除機がけと同じように縦、横、斜めなど、さまざまな方向から汚れをかき出すように拭いていきます。その後、水拭きをし、乾いた雑巾で仕上げ拭きを行います。

【陰干し・洗濯】

さらに、天気のいい日に衣類用ブラシなどでほこりを払い、陰干ししましょう。洗える素材のカーペットの場合は、洗濯機などで洗い、よく乾燥させます。

【カーペット下の床面の掃除】

カーペットを敷いている場所や、その床素材によっては湿気がたまり、ダニの温床になることもあるので、カーペットをめくれるのであれば掃除機がけと拭き掃除も行いましょう。

Q.カーペットに目立つ汚れがついてしまった場合、応急処置としてできることはありますか。

有賀さん「できるだけ素早く対処することが肝心です。ジュースやコーヒー、食べ物の汁などをこぼしてしまった場合、まずは乾いた雑巾などで上から軽く押さえ、水気を移していきます。次に、中性洗剤を含ませた雑巾などで面を変えながら、トントンと軽くたたくようにして汚れを移していきます。最後に水拭きし、乾いた雑巾で仕上げましょう。

クレヨンなどの油性の汚れには、ベンジンを染み込ませた雑巾で拭き取ります。こすると汚れが伸びるので、つまむようなイメージで行いましょう。こちらも最後に水拭きし、乾いた雑巾で仕上げます。

ペットのふん尿が付着した場合は、固形物を取り除いた後、水拭き、乾いた雑巾で仕上げます。においなどが気になるようなら、専用の消臭剤や酸素系漂白剤での拭き掃除も併用してみてください。

ジュースなどを大量にカーペットにこぼしてしまった場合は、カーペットを通過して床面にまで汚れが広がってしまっている場合があるので、めくって確認してください。床材が傷んだり、においなどの原因になってしまったりする場合もあるので要注意です」

オトナンサー編集部

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