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「風邪を引かせないように…」は実は眠る邪魔をしているかも!?冬の寝かしつけ前のNG行動

  • 2023.3.1
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助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本さんが、室内遊びの多くなる寒い時期の赤ちゃんの寝かしつけについて教えてくれました。「赤ちゃんがなかなか寝てくれない」、「新生児のころはぐっすり寝てくれていたのに…」とお悩みの方もいることでしょう。良かれと思ってやっている赤ちゃんへの睡眠対策が実は寝かしつけにも影響しているかも…!?赤ちゃんの睡眠に関する疑問や、おすすめの対策も紹介しているのでぜひ参考にしてくださいね。

赤ちゃんの寝かしつけに苦労されているご家庭は多いかと思います。室内で過ごすことが多くなる寒い時期は、さらに寝つきが悪くなることもあるようです。

そこで今回は、試してみてほしい寝かしつけのポイントについてお話していきます。

うちの子だけ?赤ちゃんがなかなか眠らない時期ってあるの?

赤ちゃんがなかなか寝つかなかったり、夜間に何度も起きるようになったという悩みは、生後4~6カ月ぐらいに多いといわれています。この時期は赤ちゃんの脳が急激に発達するころといわれ、感情や情動も発達してきます。眠たいのに上手に眠りに入れないことで、苛立ってしまったり興奮することでますます眠れなくなってしまうことがあります。また、赤ちゃんが夜に何度も起きてしまったり、お昼寝が短くなってしまうこともあります。

「新生児の頃はよく眠っていたのに、最近はなかなか赤ちゃんが寝てくれない…」とお悩みのママやパパもいることでしょう。これは、新生児の頃はまだ出来上がっていない体内時計が、生後3~4カ月ごろから出来上がってくることが影響しています。

更に、生後2~6カ月で浅いレム睡眠と深いノンレム睡眠が交互に訪れる大人と同じ睡眠サイクルが現れはじめます。睡眠サイクルが完成してくると、それまでよく寝ていたはずの赤ちゃんが、夜に起きてしまったり、昼寝が短くなったりすることがあるのです。

生活リズムをつけるのには、午前中の活動がカギ

新生児から1歳前の赤ちゃんは、1日に12~17時間の睡眠が必要だといわれています。しかし、睡眠時間や体力には個人差が大きく、もっと短かったり、もっと長かったりすることがあります。

それぞれのお子さんにあった睡眠時間を確保するためには、生活のリズムを作るようにすることが大切です。まずは、昼間の特に午前中の活動量を増やして、身体をしっかり動かすことがポイントです。

睡眠時間が足りているか判断するポイントとしては、起きている時間の機嫌や元気よく遊べているかなどの活動状況だったり、目をこすっているかなどの仕草をみていきましょう。

室内で過ごすことが多いこの時期、寝かしつけで工夫できることは?

まだ肌寒い時期が続くので、散歩や外遊びなどを避けて、室内で過ごすことも多いかと思います。日中の活動量が少ないと、昼寝が上手にできなかったり、昼寝の時間が遅くなってしまうことで夜の睡眠に影響することがあります。

寝つきをよくするためには、睡眠の土台となる生活リズムを整えたり、赤ちゃんが快適に眠れるような工夫をすることが大切です!

赤ちゃんの寝かしつけに苦労している…という方は以下のことを試してみましょう。

・朝起きたら日差しが入るリビングなど、生活音がする明るい場所へ移動するなどして、生活にメリハリをつけましょう。

・午前中は歌に合わせて踊ったり・歌ったり、ブロックを積んだり身体を使った遊びをするなどして活動量を増やしてみましょう。

・活発に動く遊びや午睡は15時ぐらいまでには終わらせ、夕寝も控えるのが賢明です。もしも夕寝をした場合には、なるべく短い時間で起こしてあげるようにしましょう。

・夜寝る前に長時間テレビなどを見ると、夜泣きや寝付きが悪くなるなど睡眠の乱れに繋がりやすくなります。寝る前には、視覚からの刺激が多くなりすぎないように、テレビやスマホの動画などを見せるのは避けるようにしましょう。

・寒い冬は湯冷めしないようにと、お風呂に入れてすぐ寝かしつけをする方もいますが、これは実はNG!眠りにつきやすくなるのは、温まった体温が下がってきた頃となります。お風呂を入れてすぐに寝かしつけるのではなく、保湿やお着替え、授乳などを行い、入浴後1時間頃を目安に寝かしつけをするようにしましょう。

・「風邪を引かせないように…」と、厚手の布団をかけてあげたくなりますが、赤ちゃんは暑がりで汗もよくかくので、大人と同じように布団を何枚もかける必要はありません。厚手の布団をかけることでかえって動きづらくなり、赤ちゃんの寝付きが悪くなってしまう場合もあります。綿や羽毛などの軽い素材の布団をかける程度にしましょう。

まとめ

日中の過ごし方を工夫して、寒い時期に崩れがちな生活リズムをつくっていけると良いですね。


監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀

2001年に助産師免許取得後、杏林大学医学部付属病院・さいたま市立病院・順天堂大学練馬病院の勤務を経て、2013年に埼玉県さいたま市に訪問型の助産院「みき母乳相談室」を開業。病院勤務での経験を元に、母乳育児支援の国際ライセンスである国際ラクテーションコンサルタントとして、地域の母乳育児を支援。訪問時の相談は多岐にわたり、おむつなし育児アドバイザーとしてトイレトレーニングなどの相談も。一児の母。

ベビーカレンダー編集部

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