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運命の一冊との出合いが縁を結ぶ。「本好きのための結婚相談所」はいかが?

  • 2023.2.28

本好きのための結婚相談所があることをご存じだろうか。その名も「BOOK婚(ぶくこん)」だ。

本が好きで真面目で、自分の気持ちを伝えるのは得意じゃない。ぐいぐい行動しなくてはいけないマッチングアプリはどうも合わない......そんな人におすすめのこのサービス。カウンセリングを重ねて、あなたにぴったりな本好きの相手を紹介してもらえる。

運営しているのは、本を読むために泊まるホテル「BOOK HOTEL神保町」支配人のmoonさん。自身も大の本好きである彼女に、BOOK婚ならではの魅力を伺ってきた。

本好きは、似た者同士で相性がいい

BOOK婚のもととなったのは、BOOK HOTEL神保町でおこなっているブックカウンセリング。moonさんは大学で心理学を専攻していたこともあって、その人の悩みや好みを聞き、ぴったりの本をおすすめするカウンセリングを始めたのだ。その中で、こんなことに気がついた。

「本好きさんたちって、共通項がたくさんあるんです。好奇心があるところ、悩みがあるとすぐネットに頼るのではなく自分で解決しようとするところ、だからこそ自力で頑張り過ぎちゃうところ、優しくて穏やかなところ......。そんな似た者同士の本好きさんたちは、とても相性がいいのではと思ったんです。BOOK HOTEL神保町でも読書会などのイベントを企画していますが、他にも何か出会いをつくれないかと思い、結婚相談所を始めました」

BOOK婚のステップは、無料カウンセリングからスタート。正式に入会すると、お見合い、交際、成婚まで、全てスタッフが手厚いサポートをしてくれる。平均で、半年~1年後の結婚を目指すサービスだ。

〈BOOK婚サービス概要〉

・8万人の会員をつなぐマッチングシステムを提供(日本結婚相談所連盟(IBJ)正規加盟店)
・お見合いの日程調整
・モテる!文章添削(プロフィールやLINE文章の添削)
・恋愛なんでも相談カウンセリング(週1回・40分 オンラインにて)
・お見合い・デートのアドバイス(公式LINEでいつでもOK)
・プロポーズアドバイス(サプライズを一緒に考えます!)

BOOK婚は2022年に始動したばかりだが、公式LINE登録者はすでに1000人以上。現在、2組が成婚間近だという。

恋愛アドバイスも「本」で

実はこのサービス、本が活躍する場面は「本好き同士で出会う」という点にとどまらない。悩み相談をするたびに、スタッフからのアドバイスとして、おすすめの本を紹介してもらえるのだ。利用者は本を読み、自己分析をして、これから自分はどうしたいのかという答えを見つけていく。

「本の処方箋」とも言えそうなこのカウンセリングスタイルには、moonさんのこんな思いがこもっている。

「一方的な、押しつけがましいアドバイスはしたくないんです。他人が何を言っても、自分が変わるきっかけや答えは、自分の中にしかありません。その答えを、本を読んで自分で見つけてほしいんです。私たちは、そのきっかけづくりをしているのみです」

紹介する本の選び方にもこだわりがある。たとえば、会話が苦手な人にコミュニケーションスキルを上げる実用書をすすめるのは簡単だ。BOOK婚はそうではなく、「会話に苦手意識を持ったきっかけが何かあるのでは?」というように、悩みのバックグラウンドにまで踏み込んでいく。一人一人の話をじっくりと聞き、小説などをすすめてアプローチすることが多いという。「本人が選ばなさそうな本」を選ぶよう心がけているそうだ。カウンセリングの経験と、幅広い本の知識があってこそできる選書だろう。

本を通して、"結婚できる自分"になる

moonさんは「悩んでいるなら本を読んでほしい」と語る一方で、「1冊で解決することはない」とも言う。

「1冊の本は、やっぱり1つのきっかけに過ぎません。いろんな本のいろんな部分をつまみ食いして、少しずつ自分が形成されていきます。1つずつ武器を得る感じですかね。自己分析を繰り返して、自分を変えていき、"結婚できる自分"になっていっていただきたいんです」

ライターとして、女性誌で恋愛コラムを執筆していたこともあるmoonさんの考え方は、婚活とは「究極の自己分析」。相手にあれもこれも求めるのではなく、自分がどうしたいのか、自分の魅力は何なのかを、本を通して知ってほしいという。

「出会って、交際して、結婚に至るまでには、いろいろな感情を経験します。私たちは、その感情のサポートをしています。なかには、婚活をしているうちに『答えは結婚じゃないかも』と思う方もいらっしゃいます。それでもいいんです。答えは必ずしも結婚でなくていい。自分の生き方を見つける、その媒介として、BOOK婚を利用してほしいと思っています」

moonさんいわく、お見合い相手を紹介する際も、ぴったりの本を選ぶような感覚だという。運命の1冊にはなかなか出合えないように、「本好き」の人は多くても、その中から運命の人に出会うのは難しい。BOOK婚スタッフのサポートで、「人生をともにしたい」と思える相手がきっと見つかるはずだ。

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