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デッドストックの意味とは?メリット・デメリットを解説

  • 2023.2.27
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デッドストックとは

まずはデッドストックとは何か、意味や語源について詳しく見ていきましょう。同じシーンで使われるヴィンテージやアンティークとの違いについても解説します。

デッドストックの意味や語源

デッドストックとは、売れ残り品や長期間放置されていた在庫品という意味。英語のdead(死んでいる)とstock(在庫)の単語を組み合わせた言葉です。

主にファッション業界で使われており、倉庫で保管されたままのものや、店頭に一度は並んだものの売れずに倉庫へ逆戻りしたものがデッドストックと呼ばれます。デッドストックは、長く倉庫で保存されていたアイテムのため、流行遅れの商品が多いのが特徴です。

デッドストックとヴィンテージの違い

デッドストックと同じシーンで使われることが多いヴィンテージとは、古くて価値のある年代物を指します。一度人の手に渡ったものという意味では古着や中古品として扱われますが、商品によっては生産数が少なく一点物であることも。なかには高値がつくアイテムもあります。

ヴィンテージでも新品のまま倉庫に保管されていた商品ならデッドストックです。ただし価値のあるものがヴィンテージとなり、それはヴィンテージストックとなります。一方、デッドストックは新品であり、旬遅れのアイテムが該当します。

デッドストックとアンティークとの違い

デッドストックやヴィンテージの他にアンティークという言葉もあります。アンティークはフランス語で骨董品を意味しますが、定義自体は存在しません。100年以上経過した衣類やアクセサリー、インテリアや絵画などに使われることが多いようです。

美術的で芸術的に価値のあるものがアンティークと言われていますが、アメリカでは関税法で「100年以上経過したものをアンティークとみなす」と法律で明確に定められています。

デッドストックアイテムのメリット・デメリット

デッドストックは、年代物のアイテムがきれいな状態でリーズナブルに購入できる魅力があります。これは、ファッション業界で問題視されている廃棄の削減にもつながります。しかし必ずしも良い商品に出会えるという可能性が低いデメリットも。ここでは、デッドストックのメリットとデメリットについて見ていきましょう。

メリット:状態の良い年代物のアイテムが手に入る

デッドストックの一番のメリットは、年代物のアイテムがきれいな状態で購入できることです。通常、古着は誰かが着用しているため、色落ちや汚れなどの劣化が進んでおり、新品よりも品質が落ちてしまいます。しかしデッドストックであれば、月日は経っているとはいえ、未着用の新品。そのため古着に抵抗がある人でもチャレンジしやすいです。

メリット:リーズナブルに購入できる

デッドストックのアイテムは、品質の良いものやブランドアイテムをリーズナブルに購入できます。憧れのブランドもデッドストックなら安く買えるかもしれません。型落ちした商品は最新アイテムよりもお手ごろな価格で販売されます。

メリット:サステナブルにつながる

デッドストックを購入するということは、廃棄する予定だったアイテムを捨てずに使うということです。ファッションにデッドストックを取り入れるのは、洋服の廃棄を減らせるため環境に優しい行為なのです。

衣服を製造するときに使われる化学物質や水の削減につながるだけではなく、CO2排出量も軽減できます。そのためデッドストックアイテムを改良したり、真新しい商品に変えたりする取り組みも行われています。デッドストックをファッションに取り入れることは、今注目のサステナブルな取り組みにつながります。

デメリット:気に入る商品に出会いにくい

デッドストックは売れ残り品や人気のない商品がほとんどなので、自分が気に入る商品に出会うのは簡単ではありません。流行遅れだったり、サイズが合わなかったりすることもあるでしょう。また発売から時間が経過しているため、人が着用していなくても匂いや多少の傷みがある可能性もあります。

デッドストックの注意点

当時の雰囲気を味わうために、デッドストックのアイテムは洗っていないことがあります。デッドストックは新品ではあるものの月日が経っているため、何十年分の汚れや埃が溜まっていることも。そのため、いきなり洗濯機に入れると水が汚れてしまい、その水で洗濯することになってしまいます。着用する前は、つぎの方法で洗濯するのがおすすめです。

【デッドストックの洗い方】
①まずは、汚れを落とすために水洗いする
②縮みがないか、色落ちしないかなど生地の状態を確認する
③洗濯機で洗いたい場合は、手洗いで問題がないか確認した後、ネットに入れてソフト洗いで洗濯する

洗濯する際は古着専用の洗剤や中性、弱アルカリ性の洗剤を使用します。また漂白剤や蛍光増白剤が入っているものは、使用してはいけません。さらに洗い筋を防ぐためにも、裏返しにして洗いましょう。

デッドストックに関する企業の取り組み

デッドストックを減らすべく、さまざまな取り組みを行っている企業があります。ここでは、企業が取り組んでいるデッドストックの代表的な実例を紹介します。

デッドストックを販売するイベントを開催

ある企業では2019年に、デッドストックや規格外品を販売するイベント「PASS THE BATON MARKET」を開催。「日本の倉庫を空っぽにしよう」をテーマとし、企業のデッドストックや倉庫で保管されていた未使用のアイテム、規格外品などを集めて販売しました。

デッドストックを組み合わせたコーディネートを提供

デッドストックのアイテムを組み合わせて、コーディネートした衣服を提供している会社もあります。この会社では、デッドストックにコーディネートという付加価値をつけて商品を販売。コーディネートが苦手な人でも組み合わせに悩まず、届いたらすぐに着られます。

魅力が詰まったデッドストックを買い物の選択肢に入れてみよう

デッドストックは、年代物のアイテムを新品かつリーズナブルに手に入れられるのが魅力です。また、デッドストックを購入することはサステナブルにもつながります。古着に抵抗がある人でもデッドストックなら購入しやすいでしょう。ぜひ、買い物の選択肢にデッドストックを入れてみてください。

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