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足のたくさん生えている「ムカデ」と「ヤスデ」は同じ生き物?違いはある?

  • 2023.2.27

ムカデとヤスデ、共に足がたくさん生えている上に細長い体をしている生き物です。

確かに共通する点はいくつもあります。 しかし、ムカデとヤスデを比較すると違いが多くあることもわかります。

そこでここでは、ムカデとヤスデの違いについてご紹介します。

ムカデとヤスデ

 

ムカデとヤスデがそれぞれどういった生き物なのかを見ていきましょう!

ムカデとは

 

ムカデは、節足動物門多足亜門ムカデ綱に属する節足動物です。 世界に約3,000種類以上、日本だけでも100種類以上いるとされます。

漢字表記はその足の数を由来とした「百足」というのが一番オーソドックですが、他にも「蜈蜙・蜈蚣・蝍蛆」という表記もあります。

ヤスデとは

 

ヤスデは、節足動物門多足亜門ヤスデ綱に属する節足動物となっています。

ヤスデとムカデと同じく古くから地球に存在しており、なんと4億年以上前からいるとされています。 初めて最古の陸上植物が出現した時代でもあるので、地上の生き物の中でもっとも先輩の生き物の一種と言えます。

ムカデとヤスデの違い

 

ムカデもヤスデも「節足動物門多足亜門」であることから、広義では仲間であるといえます。 しかし比較して見ていくと、それぞれ異なる特徴を有していることが分かります。

大きさの違い

ムカデは、平均して1cm~10cmほどあります。 小型のもので4mmほどですが、最大種ともなると40cmほどまで成長することがあります。

その一方で、ヤスデは日本最大種でも7cmほどしかありません。 そのため、ムカデの方が原則大きいと言えるでしょう。

ただ、ヤスデの世界最大種では30cmにもなるものもいるので、小さい=ヤスデとはいいきれません。 むしろ、下記の項目も見てから判断する方がよいかもしれません。

足の生え方の違い

ムカデは、1つの体節から1対の足が生えています。 それに対しヤスデは、前の3節には1節に1対ずつ、それより後ろの節には1節に2対ずつあります。

お互いに足の生え方が違い、よく見てみるとその数も違います。 ムカデは「百足」とも書かれるため足がとても多いのだとわかりますが、厳密にはヤスデの方が足が多いそうです。

ちなみにヤスデは英名でMillipedeといいます。 これはラテン語で1,000を意味する言葉が由来なんだとか。

体の節の違い

ムカデとヤスデは、体の節の形状がそれぞれ違います。

ムカデの体節は太くて平たいのに対し、ヤスデの体節は細くて丸いのが特徴です。 こちらは前述の項目にあった画像を比較してみるとわかりやすいかもしれません。

毒性の有無

ムカデは、毒のある顎を持っています。 しかし、ヤスデは毒のある顎はありません。

食性の違い

ムカデの食性は、肉食性です。 それに対して、ヤスデは腐植食性です。

お互いに同じ分類の仲間なのに、食べるものが全然違うのです。

攻撃性の違い

食性の違いもあって、性格にも違いがあります。

ムカデには、捕食に使う牙にも似た顎肢という部位があります。 この顎肢を使い噛みついてくるので、土いじりや山登りに際しては注意が必要です。

それに対し、ヤスデが噛みついてくることはありません。

どちらかというと、ムカデの方が凶暴的な性格なのに対し、ヤスデは温厚だともいえます。

ムカデやヤスデは害虫?

 

ムカデやヤスデはあまり好かれていない姿かかちをしていますが、害虫という事でいいのでしょうか。 確かに見た目はよろしくないですが、その一方で益虫としての役割もあることから、手放しに害虫認定することはできないとされます。

害虫とされるムカデとヤスデ

ムカデは、毒があり噛んでくるため害虫とされます。 その外見が嫌悪感をもよおすことから。不快害虫とされることもあります。

また、ヤスデも外見が嫌悪されているため、噛むことはありませんが同じく不快害虫とされています。

益虫としての側面

ムカデもヤスデも原則は害虫なのですが、実は益虫の側面もあります。

ムカデは、ゴキブリを捕食する生き物です。 そのため、特にゴキブリが発生している現場では思わぬ活躍を見せてくれます。

ヤスデの食事は、腐敗した植物です。 そのため土壌改良をする分解者としての役目があり、ミミズなどのように人間の活動をサポートしてくれることもあります。

まとめ

ムカデもヤスデも、多足亜門の節足動物なので同じカテゴライズされることもある生き物です。 しかし、大きさや足や節、毒性や攻撃性や食性などに違いがあります。

ちなみに、ムカデには「顎肢」という牙のような部位があるうえに毒を有しているので、噛まれないように注意が必要です。 それに対して、ヤスデには特に牙も毒も無いことから、外見が嫌悪感を抱かせる不快害虫とされる点以外は呼ばれるような特徴は無いようです。

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