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初心者必読! よりととのうサウナの入り方とは?

  • 2023.2.26
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効率的かつ自動的に、脳や身体を“ととのえる”=コンディショニングすることができるといわれるサウナ。サウナをこよなく愛する加藤容崇先生に“ととのう”を医学的に解説してもらった。

「正しい入り方をすることで、心身がととのい、脳疲労が解消されるなどの身体感覚が得られます。これは、高温のサウナ室→水風呂→外気浴を行き来することで、人体がその危機的環境に適応しようと自律神経やホルモン分泌を活性化させるためです」

瞑想やヨガなどとは異なり、経験も集中力も不要、正しく入りさえすれば強制的に“ととのう”のはサウナならではのメリットだろう。サウナーが夢中になる特有の“多幸感”、これにも自律神経が関係している。

「水風呂後の数分間だけ得られる感覚ですが、頭がスッキリした、感覚が研ぎ澄まされたと感じる人も多いです。これは、高温→冷水の危機的環境で交感神経が高まった状態から、外気浴で副交感神経が一気に優位になって深くリラックスしているのに、血中には興奮ホルモンのアドレナリンが残っている、という稀有な状態が作り出されるためです」

正しい“サ活”によって、自律神経を鍛えられたり、ホルモン分泌が正常化され、体内のコントロール機能がととのう。ストレスフルな現代人を悩ます脳疲労や不眠、慢性的な疲労感の改善、免疫力や仕事のパフォーマンスアップへの近道としてぜひサウナを取り入れて。

自律神経も脳疲労も“ととのえる”サウナの入り方

1. 基本はサウナ10分+水風呂1分+休息15分。

“ととのう”ためには正しく入る方法を知るべし。「サウナ→水風呂→外気浴の1セットを3回が基本。高温で交感神経を活性化→冷水でさらに活性化→外気浴で副交感神経優位へ一気に上昇、という流れを作ります。ただし無理は禁物。体調と相談しながら。水分補給も忘れずに」

2. できれば水風呂に入りたい、そのコツ。

「水風呂は16℃前後。冷え=悪、という先入観から苦手に感じる女性も一定数いますが、冷たくて入れないのはサウナで十分温まっていないサインかもしれません。1セット目は水シャワーにするなど無理せずに。足だけを冷やすのはNGです」。入浴するならセットの途中でなく前後に。

3. サウナ室のポジションと姿勢を覚えておく。

「熱は高いところへいくので上段ほど高温。熱さが苦手な人はヒーターから離れた最下段を。体育座りなど足を上げた体勢で全身ムラなく温めます。サウナ→水風呂→外気浴とスピーディに身体に変化を起こすのがカギなので動線を確認しておくといいでしょう」

4. ドライとウェット、何が違う?

従来の高温低湿の日本式のドライサウナに対して、フィンランド式は80℃程度の低温多湿。熱すぎずじっくり温まる。サウナストーンに水やアロマ水をかけて蒸気を発生させるロウリュや、その蒸気をタオルであおぐアウフグースは、フィンランド式特有のお作法だ。

ロウリュ

アウフグース

5. 熱波に注意!髪はサウナハットで守るべし。

「血液が通っていない髪は温度が上がりやすいので、熱ダメージから守るサウナハットを被りましょう。また、顔が熱いと感じる人は呼吸時に熱波を受けやすい口&鼻周りを濡れタオルでカバー。サウナ後は肌が乾燥しやすいので、クリームなどでしっかり保湿を」

今治タオルの上質な生地でつくられた、サウナテラピーのオリジナルサウナハット¥4,950

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加藤容崇慶應義塾大学医学部腫瘍センター特任助教日本サウナ学会代表理事専門はすい臓がんを中心にしたがん全般と神経変性疾患の病理診断。初著書『医者が教えるサウナの教科書 ビジネスエリートはなぜ脳と体をサウナでととのえるのか?』(ダイヤモンド社刊)が好評。おすすめのサウナは「ぬかとゆげ」(京都府京丹後市)、「十勝エアポートスパ そら」(北海道中札内村)など。

*「フィガロジャポン」2023年3月号より抜粋

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