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スペシャル感たっぷり。印象に残る【星野リゾート 奥入瀬渓流ホテル】のフレンチディナー

  • 2023.2.24

【星野リゾート 奥入瀬渓流ホテル】で特別感のあるディナーを楽しむなら、宿泊したゲストだけが利用できるフレンチレストラン「Sonore(ソノール)」がイチ押しです。渓流を見ながらのアペリティフにはじまって、料理が運ばれる度に驚かされる美術品のような料理の数々。想い出に残るひと時になるでしょう。

宿泊者だけが堪能できる珠玉のレストラン

奥入瀬に生息する同じ種類の木が使われた店内。こぶしの木でできたシャンデリアのほか、流木を思わせる飾り木がテーブルに置かれるなど、「ソノール」は、奥入瀬渓流の自然をちりばめた森のレストランです。

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▲フレンチレストラン「ソノール」

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▲フランスワインが貯蔵されるワインセラー

ブルゴーニュとボルドーを中心に、稀少銘柄やビンテージワインが150種類ほど並ぶワインセラー。温度は14度ほど、湿度は80%に設定され、熟成庫としても使われます。セラーの床下には活性炭が敷かれ、ボトルやラベルにカビが発生しないよう管理されているのが最大の特徴です。

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▲貴重な「ジョルジュ・ルーミエ」のワインも

ブルゴーニュで最も入手困難と言われる「ジョルジュ・ルーミエ」が数多くストックされるのも注目のポイント。このワインを飲むために宿泊したいと思う方も多いでしょう。「メオ・カミュゼ」「マルキ・ダンジェルヴィーユ」「セシル・トランブレイ」などもストックされ、ワインファンなら、何度も泊まりに行くべきホテルと言えます。

非日常を満喫する冬の「渓流アペロ」

奥入瀬の渓流を目の前にしながら、アペリティフ(食前酒)とおつまみを楽しむ「渓流アペロ」が、ソノールならではの唯一無二の体験。2022年12月からは雪のテラス席に純白のドームが登場して、川のせせらぎと幻想的な雪景色を楽しめるようになりました。

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▲奥入瀬渓流を間近にテラス席で楽しむ冬の「渓流アペロ」

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▲ドームには暖房器具や温かい膝掛けも用意され、思いのほか温かく過ごせます。

渓流をイメージした食器で運ばれる5種類のアミューズは、片手でつまんで食べれるサイズ感。左から、イカ真丈が入りチーズのかかったラビオリ、バターナッツのクロケット、菊芋と鴨、大根モチ、人参のサブレです。

ドリンクメニューには、アルコールのほか温かい飲み物も用意。まずはアペリティフとしてシャンパーニュをオーダー。ソムリエのおすすめは、パトリス・マルクの「キュベ・ノワール・エ・ブラン」。フルーティさが際立つキリっとした辛口で、5種類のアミューズにもよく合いました。

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▲シェフこだわりのアミューズ

アミューズのひとつニンジンのサブレは、サクサクのサブレの上に人参キャラメルのクリームやマリネをトッピング。サブレの軽やかな食感と、ふわっとしたクリームの甘みを楽しめます。

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▲5種類のアミューズのひとつ「ニンジンのサブレ」

美術品のような冷前菜の美しさ

「渓流アペロ」を終えると、店内に席を移し、コース料理を続けます。メニューの名前は「貝焼き味噌」を筆頭に、「鮪」「鯖」「鱈」「鮫と猪」などと至ってシンプル。想像力をかき立てられつつ、サーブされたときの驚きが増す趣向です。

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▲窓際のテーブル席

「渓流アペロ」も驚きですが、テーブルに移っても驚かされるのが「貝焼き味噌」。泡がのったホタテ料理は芸術品のような美しさ。貝焼き味噌は本来ホタテの貝殻を鍋代わりに、ホタテやねぎなどをのせて、溶き卵でとじる青森の郷土料理ですが、それをフレンチ風にアレンジ。泡に味噌が使われ、いりこと合わせたホタテも風味豊か。初めはそのままいでただき、途中からトーストにつけて味の変化を楽しみます。

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▲コースを通じてフランス「ジャン・ルイ・コケ」の器が使われ、白くきめの細かい質感と形が、「貝焼き味噌」をはじめ料理を美しく演出します

「貝焼き味噌」に合わせるワインは、意外なことに赤。南フランス・ローヌ地方にあるドメーヌ・ミュッサンの「クローズ・エルミタージュ」は、シラー種のブドウを使ったややドライなミディアムボディで、魚介の風味豊かな「貝焼き味噌」によく合いました。

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▲「貝焼き味噌」に合わせた赤ワイン、ドメーヌ・ミュッサンの「クローズ・エルミタージュ レ・アントレクール」

“泡”の貝焼き味噌に続き運ばれるパンにも驚きが! 奥入瀬一帯は江戸時代、南部藩(盛岡藩)の領内だったことから、南部鉄器の鍋で焼き上げた逸品。火のとおりがよく、保温効果も抜群です。

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▲ゲストの目の前でふたを開けると、こんがりと焼き目のついたパンが現れます

パン自体は料理に合うよう、あえてプレーンな優しい味わいに仕上げています。とはいえ、甘みを抑えたホットケーキのようなもっちりとした焼きあがりで、パンとホットケーキのいいとこどりをした味と食感が絶品。ディナーコースでしか提供していないので、パン好きの方は泊まる価値アリの美味しさです。

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▲りんご酵母を使ったオリジナルのパンは抜群の美味しさ

冷前菜「鮪」も美しさ満点のひと品。鮪といぶりがっこを合わせたタルタルを敷いた上に、麹を使った鮪がのります。鮪の出汁と柚子風味のゆり根のピューレに、秋田名物の漬物「いぶりがっこ」の食感と燻製の香りが、鮮やかなアクセントになっていました。

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▲冷前菜「鮪」は印象に残る味

ソムリエが冷前菜の「鮪」にペアリングしたのは、アルザス地方のオレンジ色をしたワイン「ヴァンサン・フライト ロランジュ・ド・ラ・デルニエル・コリーヌ」。いぶりがっこの強い風味に合わせたやや強めのミディアムボディです。

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▲アルザスのオレンジワイン「ヴァンサン・フライト ロランジュ・ド・ラ・デルニエル・コリーヌ」

ふた品めの冷前菜は「鯖」。脂ののった鯖は塩でマリネした後さっと炙り、乳化させたネギや赤玉葱のマリネが飾られた見た目も美しい料理。鯖の香ばしいさや野菜の風味、酸味など、複雑な味わい楽しめます。

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▲冷前菜「鯖」

鯖料理に合わせたのは、フランスロワール地方の「トゥレーヌ・ブラン」。ソーヴィニヨン・ブランの白ワインはすっきり爽やかな味わいで、風味の強い鯖に合わせてのペアリングです。

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▲フランス・ロワール地方の「ドメーヌ・デュ・オー・ペロン」

王道のフレンチを楽しむ温前菜とメイン料理

ひとつめの温前菜「鱈」は、鱈の身を東北・北海道の郷土料理“きりこみ”風に漬けて発酵させ、白子をのせたうえに、真っ白なジャガイモのソースと緑鮮やかなターサイとルッコラを合わせます。とてもクリーミーな白子に野菜の苦みがアクセントになっていました。

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▲白と緑が美しい温前菜「鱈」も、食べ終えるのが惜しくなる味わいです

クリーミーな白子の「鱈」に合わせたのは、ブルゴーニュのシャルドネ、ジャン・マルク・ボワイヨの「モンタニー プルミエ・クリュ」。乳酸由来のクリーミーな辛口の白ワインが、白子の味を引き立てます。

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▲鱈の白子に合わせたジャン・マルク・ボワイヨの「モンタニー プルミエ・クリュ」

ふた品めの温前菜「鮫 猪」は、古くから青森で親しまれているアブラツノザメを味わいます。タルト生地には炭火で焼き上げた猪のバラ肉を入れ、ほぐしたフカヒレとともに、ブイヨンと合わせた金色の餡をかけ、ゲストの目の前でシェリー酒を振りかけ、ナッツのような香りづけをするひと品です。

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▲海と山の幸をブイヨンで楽しむ温前菜「鮫 猪」

「鮫 猪」にはカクテルを用意。香りづけに使ったシェリー酒アモンティリャードをトニックウォーターと割り、こってりとした「鮫 猪」に爽やかな味わいをマリアージュします。

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▲シェリー酒とトニックウォーターのカクテル

旬の魚料理は「本アラ」。しっかりと炭火され、皮はカリカリで香ばしいく、ワタリガニを使った濃厚なビスクソースが美味しい一皿。付け合わせのホタテ貝や里芋、ホウレン草といただきました。

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▲ワタリガニのビスクソースでいただく旬の魚料理「本アラ」

濃厚なビスクいソースに合わせたヴィオニエ種100%の白ワインは、ドメーヌ・シャンベイロンのボリュームある「コンドリュー ヴェルノン」。

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▲本アラに合わせた「コンドリュー ヴェルノン」

メインディッシュの「牛」は、熟成した牛肉を炭火で焼き上げ、ナッツをまぶして揚げた蓮根が添えられます。澄ましバターや卵黄、酢などを煮詰めたベアルネーズソースがかかるほか、マデラワインとフォンドボーを煮詰めて旨味を恐縮したマデラソースが添えられます。

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▲柔らかでジューシーなメインディッシュ「牛」

メインの牛肉にはボルドーワイン「シャトー・ランシュ・ムーサ」の2007をペアリング。熟成したまろやかさと香りが楽しめるフルボディワインで、炭火焼のビーフをいただきました。

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▲牛肉に合わせたボルドーの「シャトー・ランシュ・ムーサ」2007

驚きと楽しさが続くデザートタイム

料理の終盤でも驚かされる、美しいガラスの器に盛られたデザート「ヨーグルト」。果実のマルメロで作ったコンフィチュールの泡の下には、岩手で放牧して育てられた山羊のミルクのヨーグルトとドライフルーツが隠れ、柔らかな酸味や甘味が楽しめまます。

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▲「山羊乳」のヨーグルトは食べるのが惜しくなる美しさ

メインのデザートは4種類の品種のリンゴを薄くスライスして組み合わせ、じっくり焼き上げた「タルトタタン」。実はほぼ1個分のリンゴが使われます。半分ほど食べるとバニラビーンズをふんだんに使ったアイスクリームが盛られます。温かいリンゴに冷たいアイスをソースのように絡めながら、アイスクリームの甘味で際立つリンゴの酸味を楽しみました。

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▲メインのデザートはソノール風「タルトタタン」

ここで最後のイベントが! スタッフが、青森名物の南部せんべいの型で焼き上げたフィナンシェをサーブ。南部鉄器で造られた独特の焼き型も珍しく、そのパフォーマンスに思わず息を詰めてしまいます。

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▲南部せんべいの焼き型で焼くフィナンシェは、青森とフレンチの融合です

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▲フィナンシェは、まさに形が南部せんべい。甘味があってしっとりと柔らかく、香ばしい香りが広がります。コースの最後を締めくくる、印象的な演出でした

美しさ、美味しさ、パフォーマンス性を備えた【星野リゾート 奥入瀬渓流ホテル】のディナーコース。運ばれるたびにワクワクする料理はもちろん、奥入瀬川のせせらぎに耳を傾けながら、幻想的な雪景色に心奪われる冬の「渓流アペロ」など、一生の想い出に残るひと時です。ぜひ楽しんでみてくださいね。<text&photo:湯川カオル子 予約・問:星野リゾート 奥入瀬渓流ホテル https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/oirasekeiryu/ >

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