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日本のロッカーたちの自伝20選。松任谷由実、横山剣、GACKT、布袋寅泰etc.

  • 2023.2.23
『クレイジーケンズ マイ・スタンダード』横山剣/著、『PANTA自伝1 歴史からとびだせ』PANTA/著、『デッドロック・ストリート』日影晃/著、『失われた愛を求めて 吉井和哉自伝』吉井和哉/著

山口冨士夫

村八分ってケンカっ早いって言われてたけど、まわりにトロいヤツらが多すぎたから、ただイジメてただけなんだ(笑)。

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『So What』山口冨士夫/著

『So What』

ハーフの子として生まれ施設で育った少年期、ヒッピー文化渦巻く京都での波乱の日々…ダイナマイツ、村八分など日本ロック黎明期から活動する孤高のギタリストが、「転がり続ける」激動の半生を包み隠さず語った自叙伝(1990年刊行)の復刻。チャー坊、鮎川誠らのインタビューを含む。K&Bパブリッシャーズ。

ジャッキー吉川

なぜ、僕たちが髪の毛を伸ばさなかったかというと、それは決してPTAを恐れてのことではない。
要は、似合わなかった……ただそれだけである。

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『“ブルー・シャトウ”は永遠なり』ジャッキー吉川/著

『“ブルー・シャトウ”は永遠なり』

GSの中で唯一NHKで歌うことを許された老舗グループ、ブルー・コメッツのバンマスが、自ら命を絶った元メンバー(井上大輔)への追悼の意を込めて語る「あの頃」。伝説のエド・サリヴァン・ショー出演時のエピソードなど、「日本のロック」前夜における古き良き時代の芸能の世界を追体験。近代映画社。

高田渡

しかし僕は、自分の日常生活をそのまま歌うことが最高のプロテストソングではないかと思ったのだ。

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『バーボン・ストリ—ト・ブルース』高田渡/著

『バーボン・ストリ—ト・ブルース』

その仙人のごとき風貌と飄々とした歌声が目前に現れるかのような、今は亡きフォークシンガーの酔いどれ放浪記。政治的メッセージを声高に叫ぶ歌が幅を利かせていた時代、その風潮からいち抜けて、のちには既成の現代詩に曲をつけるスタイルを確立した、迎合なき「タカダワタル的」人生論。ちくま文庫。

萩原健一

おれたち、ロック・バンドがさあ、♪オー ママ ママ だぜ。ひっでえよなあ。
カッコ悪いったらありゃしねえ。

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『ショーケン』萩原健一/著

『ショーケン』

スキャンダルにまみれた57歳(当時)の男が、「おれは、生まれてきちゃいけない人間だったのかも知れない」と語り出す。大麻事件、女性関係など「暴露本」的に捉えられがちだが、井上堯之や石間秀機ら日本のロックの礎を築いた猛者たちと熱くぶつかり合いながら音楽に向き合う真のロッカー、ショーケンを見るべし。講談社。

泉谷しげる

俺は、「バカ言うなよ、何もないと思うんなら“何もない”って唄えばいいじゃねえか」って言ったよ。

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『わが奔走 IT'S MY LIFE』泉谷しげる/著

『わが奔走 IT'S MY LIFE』

漫画家を目指していた青年が、渋谷〈青い森〉でRCサクセションのライブを見た衝撃からシンガーを志す…おなじみの「泉谷調」ストレートトーク形式で語り下ろした半生記。1975年に吉田拓郎、井上陽水、小室等らと立ち上げたレーベル〈フォーライフ〉秘話ほか、暴露話も満載の一冊。ロッキング・オン。

村上“ポンタ”秀一

クラプトンに向かって「お前は見どころがある」と言ったというのも、本当の本当だよ。
「サンキュー」って言ってたもん、クラプトン本人が。

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『自暴自伝』村上“ポンタ”秀一/著

『自暴自伝』

参加アルバム1万枚超、「自他共に」認める日本一のドラマー、ポンタの豪快、怒濤の音楽人生。クロスオーバーの嵐が吹き荒れる1970年代ニューヨークで世界的ドラマー、スティーヴ・ガッドの影武者を務めたエピソードをはじめ、驚愕の事実満載。併走した盟友ギタリスト、故・大村憲司との思い出も胸を打つ。文春文庫PLUS。

宇崎竜童

或る日、着るものがなくなった。汗臭いのは嫌い。
ちょうどツナギが傍にあった。

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『ブギウギ 脱どん底・ストリート』宇崎竜童/著

『ブギウギ 脱どん底・ストリート』

本書のタイトルの元になったダウン・タウン・ブギウギ・バンドのファーストアルバム名通り、「どん底」を見てきた苦労人がやっとつかんだ成功までの軌跡。C級GSガリバーズのマネージャー時代や、郡山ワンステップ・フェスティバルで初めて観客に受け入れられた話などロック道を武骨に綴る。角川文庫。

松任谷由実

コードが色彩で、メロディーが形で、詞は構図なんだと思う。

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『ルージュの伝言』松任谷由実/著

『ルージュの伝言』

1983年、破竹の勢いを誇るユーミンが「私は天才」という刺激的な言葉と共に放った歴史的名著。東京っ子らしい率直かつシャープな語り口は、GSの追っかけをしながら米軍基地に出入りし、飯倉のレストラン〈キャンティ〉で錚々たる文化人に可愛がられた「ヒップ」な少女時代を容易に想像させるもの。角川文庫。

内田裕也

日本のバンドが外国でウケたら、もっと素直によろこんでイイじゃねえか?

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『俺はロッキンローラー』内田裕也/著

『俺はロッキンローラー』

「人生は、ロックンロールだ」の名言から始まる1976年刊行の幻の名著(構成は高平哲郎)が2009年に復刻。戦後没落した名家で育った少年時代、ウエスタンカーニバルやGS、FTB時代の裏話やジョン&ヨーコとの思い出まで、ユーヤ節全開で贈る名言至言の宝庫。近著『俺は最低な奴さ』も併読のこと。廣済堂文庫。

仲井戸麗市

清志郎は、僕が「こいつ、なんか、友だちになれそうだ」と思ったほとんど初めての相手だった。

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『ロックの感受性 ビートルズ、ブルース、そして今』仲井戸麗市/著

『ロックの感受性 ビートルズ、ブルース、そして今』

古井戸、RCサクセション、ソロと30年にわたり活動を続けるギタリスト、チャボが静かに綴る音楽への果てなき思い。新宿育ちの野球少年をロックに目覚めさせたビートルズ、その武道館公演の衝撃。盟友・忌野清志郎との出会いや淡い恋の記憶まで、飾らない言葉が胸に迫る。平凡社新書。

横山剣

照れのない音楽というのは、どうにも野暮ったくて下品な気がする。

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『クレイジーケンズ マイ・スタンダード』横山剣/著

『クレイジーケンズ マイ・スタンダード』

1970年代、横浜・本牧。金とクルマ、男と女の喧騒と哀愁漂う街で育った一人の「鍵盤マニア」の不良少年が「ロックスター兼代表取締役」となるまで。ゴーストライターを使わず書いた衒いのない文体はユーモアに溢れ、離別した父との逸話など切ない話題もどこか爽やかに読ませてくれる。小学館。

横山剣の芸名は、本来「横山剣輝」になるはずだったが、クールス・ロカビリー・クラブのLPスリーブで「横山剣」と誤植され、そのまま現在に至ることとなった。

日影晃

キャロルに痺れ、俺も矢沢永吉みたいになりたいと考えた。
だが、そういうのは選ばれた奴らのもんだ。

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『デッドロック・ストリート』日影晃/著

『デッドロック・ストリート』

30年超のキャリアを持つ日本を代表するパンクバンド、THE STAR CLUBのボーカリストが、自らの反逆の日々を小説仕立てで綴る。一般的中流家庭に生まれた何不自由ない青年ヒカゲが、それゆえに強く感じたやり場のない閉塞感こそが「日本のパンク」を用意したエンジンだったと改めて腑に落ちる。JICC出版。

鮎川誠

ロックほど、ロック・ギターほど、ロック・バンドほど、ご機嫌でカッコいいもんは他にはない。

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『'60sロック自伝』鮎川誠/著

『'60sロック自伝』

帯に引用された「ロックのない人生なんか、考えられんよ」の言葉通り、愚直なまでにロック一筋に生きる永遠のギタリストが、自らをその道へ進ませた1960年代のロック&ポップスとの出会いを綴る体験的ロック史。「俺はビートルズと同じ空間に生きとる」と考えるだけで興奮した、あの時代への誘い。音楽出版社。

PANTA

人生に“もし”はないけど、ちょっとコースが違ってたら、よど号に乗ってたかもしれないし、ベカー高原に行ってたかもしれないよね。

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『PANTA自伝1 歴史からとびだせ』PANTA/著

『PANTA自伝1 歴史からとびだせ』

1970年代の抵抗文化を体現したバンド、頭脳警察のフロントマンが自らの知られざる歴史を白日の下に晒した自伝(1989年刊行)を大幅に増補改訂して再刊。子供時代の記憶からクルマ、バイクの趣味の話題までが自然体で語られ、過激さの裏に潜む実直な素顔も窺える。K&Bパブリッシャーズ。

ムッシュかまやつ

イギリスに生まれればよかったと、本気で思っていた。

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『ムッシュ!』ムッシュかまやつ/著

『ムッシュ!』

日系2世のジャズミュージシャンの息子として生まれ、青山学院大学在学中より学生バンドを結成、1960年代半ばにニューヨークで暮らしグリニッチ・ヴィレッジを体験…まさにロック界のサラブレッドと呼ぶべき華麗な個人史。ムッシュならではの飄逸なタッチで綴る、音楽を通した日本の先端カルチャークロニクル。文春文庫。

坂本龍一

ささやかな規模ではあるけれど、日本を背負っているみたいな感じすらした。
そして、それがすごくいやだった。

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『音楽は自由にする』坂本龍一/著

『音楽は自由にする』

世界的評価も高いあの「教授」が、自らを「取るに足りない者」と捉えた上で、その来し方を率直に明かす。ドビュッシーに衝撃を受けた中学時代、新宿高校でのストライキや武満徹との出会い、友部正人のバックを務めた全国ツアーなど、「世界のサカモト」になる以前の、若く熱い時代の追想が新鮮に響く。新潮社。

高橋ジョージ

本当はエレキギターが欲しかったけど、田舎の時計店にそんなオシャレで高級なものは置いてなかった。

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『東北ロックンロール物語』高橋ジョージ/著

『東北ロックンロール物語』

東北の田舎町に住む、どこにでもいるロック好きの少年の身に振りかかった両親の離婚、高校中退、自殺未遂…今やテレビタレントとしての認知度も高い著者が、自らの出生から上京までの来歴を晒した、自伝的青春ストーリー。不幸にもめげず、スターを目指して明るく生きる著者の姿に泣き笑い。ワニブックス。

布袋寅泰

その当時の俺たちの合い言葉は、「すべてのバンドを前座にする」だった。

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『秘密』布袋寅泰/著

『秘密』

日本を代表する天才ギタリストが、その数奇な生い立ちから長かった下積み時代、日本のロックシーンを激震させたBOØWYでの成功・解散、また自身の離婚・再婚に至るまで、公私含めた人生の光と影を赤裸々にさらけ出した。中でも、韓国人だった父との間に起きた確執と別離にまつわるエピソードには驚きを禁じ得ない。幻冬舎。

GACKT

すべてを捨てて、上京した。
ホストもディーラーの仕事も、それに伴う高額の収入も。

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『自白』GACKT/著

『自白』

雑誌『女性自身』の連載を単行本化。幼少期の臨死体験から始まり、ピアノの英才教育を受けた子供時代、暴力衝動に駆られた青年期、水商売で稼いだ頃、マリスミゼル加入と脱退、結婚と離婚まで…タイトル通り次々と打ち明けられる秘話からは、数奇な運命を切り開いてサクセスした男のストイックな人生観が垣間見える。光文社。

吉井和哉

自分には才能があるんじゃないかと思ったんです。容姿っていうよりも、才能があるから女が寄ってくるんだと。

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『失われた愛を求めて 吉井和哉自伝』吉井和哉/著

『失われた愛を求めて 吉井和哉自伝』

THE YELLOW MONKEYで成功をつかんだ著者が驚くほど正直にロックスターの苦悩を綴る。旅芸人だった父の死、結婚し子供がいることを隠しながらの活動、母の愛に飢えた心の傷から浮気を繰り返してしまう日々…決して流麗ではない語り口の中に、本人しか語り得ない迫力がある。ロッキング・オン。

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