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京都市美術館の「映像表現 '72」展が、43年の時を経て東京国立近代美術館で「再演」中。

  • 2015.11.23
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「映像表現 '72」展(1972 年、京都市美術館)会場風景 photo:松本正司

【さらに写真を見る】京都市美術館の「映像表現 '72」展が、43年の時を経て東京国立近代美術館で「再演」中。

1972年、京都市美術館で開催された「映像表現 '72」展が、東京国立近代美術館で「再演」中だ。

映画館ではなく美術館で、展覧会形式で複数の作家の映像作品を発表した「映像表現 '72」展は、世界的に見ても先駆的かつ画期的な展覧会だった。

薄暗がりの中、16名の美術家による映像作品がそこかしこの壁やモニターに映し出され、映写機やビデオデッキ、スライドプロジェクターの機械音が響く会場には、エンドレス上映するためにフィルムが蜘蛛の巣のように張り巡らされた、かつてない不思議な空間が作り出された。出品作家の一人は、そこに「新たな時代の幕開けの音を聴いた」と言う。

今回の「Re: play」は、それから43年の時を経た現在、「映像表現 '72」展を「再演」し、時間(1972年/2015年)と空間(京都/東京)の重なりとズレが生み出す現代的意味を捉え直そうというものだ。過去の展覧会を懐古的に「再現」するのではなく、「再び舞台にのせる」、すなわち「replay(再演)」することによって、ノスタルジーでもアナクロニズムでもなく、2015年という「いま、ここ」においてアクチュアルな出来事を浮かび上がらせる。会場構成も、1972年の京都と、2015年の東京を重ね合わせる工夫が施されている。1970年代初頭から現代によみがえった映像作品の鑑賞は、懐かしくも新鮮な、不思議で魅力的な体験となるだろう。

また、11月28日〜29日には、映画の上映会を開催。荒川修作が初めて監督した幻の長編作品「WHY NOT」(1969年)をはじめ、エクスパンデッド・シネマ(拡張映画)の先駆スタン・ヴァンダービークの「ブレスデス」(1963年)や松本俊夫の実験映画「エクスタシス」(1969年)など、2日間で計10本を上映する。ホールの大画面で16mmフィルムの映像が楽しめる、貴重な機会となる。詳細は美術館のオフィシャルサイトで確認を。

Re: play 1972/2015 ‒ Restaging “Expression in Film '72” 

開催期間/~2015年12月13日(日)

開催場所/東京国立近代美術館  1階企画展ギャラリー 東京都千代田区北の丸公園3-1

開館時間/10:00~17:00、金~20:00

・入館は閉館の30分前まで 

休館日/月(11月23日は開館)、11月24日(火) 

観覧料/一般 900円、大学生500円 

問い合わせ先/03-5777-8600(ハローダイヤル)   

http://www.momat.go.jp 

参照元:VOGUE JAPAN

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