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「声を出すより物をたたいて」過去の教訓から学べること【防災の日】

  • 2023.9.1

私たちは昔から数多くの災害に襲われ、その度に自然の強大さを体験してきました。しかし時間が経ち、日常生活が戻ってくると、被災の記憶や関心は薄れて、当時を振り返ることも少なくなってきます。

しかし大きな自然災害は、そんな忘れた頃に突然やってくるもの。日常生活を送れている今こそ、過去の災害経験から知恵を学ぶことが重要になってきます。近年発生した大震災から、一緒に振り返っていきましょう。

1995年1月17日 阪神・淡路大震災

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東京臨海広域防災公園 そなエリア東京にて撮影

阪神・淡路大震災はマグニチュード7.3、震度7を観測した地震です。国内で震度7を観測したのは初めてとなり、東北地方から九州地方までの広範囲で揺れを観測しました。死者・行方不明者6,437人、ピーク時の避難者数が約32万人という大きな被害を受けました。

東京臨海広域防災公園 そなエリア東京『事例に学ぶ自助の知恵コーナー』には、実際に被災した方の「日もちする食品を常備しておいて良かった!乾麺やいも類・もちなどが役立った」「助けを求めるときは声を出すより物をたたいた方が音が響いて伝わる」といった声が展示されています。

2004年10月23日 新潟県中越地震

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東京臨海広域防災公園 そなエリア東京にて撮影

新潟県中越地震はマグニチュード6.8、震度7を観測した地震で、死者・行方不明者68人、ピーク時の避難者数が約10万人という大きな被害が発生しました。

実際の被災者の方からは「ガソリンは半分くらいになったら給油!車中泊で暖房をつけているとなくなるのが早い」「近所の人たちと声を掛け合い食料や毛布を分け合った。地域の人とのつながりは大切」といった声が寄せられていました。突然襲ってくる地震に備え、日頃から意識的に準備しておくのが大切だということが分かります。

2011年3月11日 東日本大震災

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東京臨海広域防災公園 そなエリア東京にて撮影

東日本大震災はマグニチュード9.0、震度7を観測した地震です。これは日本国内観測史上最大規模で、世界的に見ても1990年以降4番目の規模の地震でした。死者・行方不明者18,880人、ピーク時の避難者数が約47万人という大きな被害をもたらしました。

東日本大震災を経験した方からは「避難訓練の大切さを実感!訓練で見かけなかった方が亡くなっている」「当初6メートルの津波警報が出たが15メートルまで到達。慢心することなくより高い所に避難すべき」という声があがっていました。

地域の避難訓練に参加する、住んでいる地域によって逃げられる高い場所を把握しておくなど、地震が発生したときにあわてずに正しい判断ができるよう対策を取っておくことが重要です。

災害は忘れたころにやってくる

地震がいつどこで起こるかは、誰にも予測ができません。

今日9月1日(金)は防災の日。この日だけでも他人事だと思わずに、自分や周りの方たちの大切な命を守るため、防災への理解を深めてみませんか?

 

※被災者の方の声は、東京臨海広域防災公園 そなエリア東京『事例に学ぶ自助の知恵コーナー』より引用
※記事内における情報は原稿執筆時のものになります


取材協力:東京臨海広域防災公園 そなエリア東京