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本当に使えるのはどれ?プロが“ダイソー工具”を試してわかった本音レビュー

  • 2023.5.12
筆者撮影

こんにちは!

街で100円ショップを見つけると、特に欲しいものがなくてもつい物色を始めてしまう、DIYライターの柴野です。

100均に行くたびに、その品揃えの豊富さに驚かされます。思わず「えっ、こんなものまで?!」と目を疑ってしまうほど。上の写真は、ホームセンターの売り場に見えますが、実は、100均の工具コーナーを写したものです。

ご覧のとおり、DIYに使うさまざまな工具を100円ショップで購入することができます。

中には100円ではなく、200円〜500円する商品もありますが、それにしても、本来の価値と比べて、破格の値段であることに変わりありません。

本当に使える商品はどれ…?!

筆者撮影

DIYを趣味にしている場合は別として、多くの方にとって、工具が必要な機会はそれほど多くはないはずです。ちょっと工作するためだけに、高価な工具を買い揃えるのは現実的ではありませんよね。そんなとき、100均工具は大いに役に立ってくれます。

残念ながら、全ての商品がおすすめできるというわけではなく、中には必要な機能性を備えていなかったり、使うとすぐに壊れてしまったりという商品もあり得ます。

そこで、本当に使える「買って損なし工具」を、プロの視点で選んでみました。商品選びの参考にしてみてください!

1.木工用ノコギリ

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木工用ノコギリ(刃渡り210mm)
税込220円

こちらはオーソドックスな片刃ノコギリです。

刃の形状を見ると、向きの違うナイフ状の刃が交互に並んだ「横引きタイプ」です。グリップ部には凹凸があるので、しっかりと握って作業することができます。

刃の厚さがやや厚めなので、繊細な工作には不向きですが、それ以外の作業には問題なく使えそうです。

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試しに角材をカットしてみましたが、何の問題もなく切断作業を行えました。ご覧のとおり、切断面もきれいで、一般的なノコギリと比べても遜色ありません。

2.メジャー

筆者撮影

オートロックメジャー(5m) 
税込110円

DIY目的以外に、生活のさまざまな場面で使う機会の多いメジャー。これも100均の商品が十分な機能性を備えています。

手を離してもテープが巻き戻らない「オートロック」機能は必須です。

テープの幅が広くて厚みがあり、伸ばしても折れ曲がりにくい商品なら、使用する上で何の不足もないはずです。

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オートロック機能があれば、伸ばしたままの状態でキープできるので、一人でも無理なく計測作業を行えます。親指のボタンを押せば、すぐに巻き取ることができます。

3.水平器

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水平器16cm
税込110円

棚を設置したり、壁に物を掛けたりする際に、水平や垂直を確かめることができる水平器も、日常生活であると便利な工具です。

この商品は、3つの計測窓で前後、左右、斜め方向の水平をひと目で確認できるタイプ。しかも、設置面にマグネットが付いているので、金属部に吸い付いて作業が楽に行えます。

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壁に物を吊るす際などに、気泡の位置で垂直を確認することができて便利。対象が金属なら、手を離して歪みを直すことも可能です。

あくまでも簡易的な計測器具ではありますが、日常生活において、そこまで厳密な計測が必要な場面はないでしょうから、これで十分だと思います。

4.ラチェットドライバー

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ラチェットドライバー(ソケット、T型)
税込550円

こちらは、ネジやボルトを回すためのドライバーセットです。

ポイントは、工具を持ち替えずに締める・緩める作業が行えるラチェット機能と、複数のネジやボルトのサイズ・形状に対応するビット(先端工具)の多さです。

今回選んだ商品の中で最高額の550円ではありますが、一つ用意しておけば、ネジ・ボルト締めが必要なほぼ全てのシーンで活躍してくれるはずです。

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小型のラチェットドライバーは、十分な作業スペースが確保できない狭い場所でもネジ締めができるという利点があります。

ラチェット機能で力も要らないので、たくさんネジを締めなければならない家具の組立作業などに重宝します。

5.水性塗料&ハケ

筆者撮影

金巻工作用ハケ30mm
ナチュラルミルクペイント80ml
アンティークメディウム 50ml
全て税込110円

個人的にイチオシなのが、この100均のペンキと塗装用具です。

ホームセンターなどで売られている一般的なペンキは、ライトユーザーにとっては量が多すぎて、余った塗料を持て余すことが多くあります。その点、80〜100mlほどのボトルであれば、たとえ余っても処分や管理が簡単です。

ハケなどの用具も、場合によっては使い捨てできるので、ちょっと使いたいという方におすすめです。

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筆者撮影

売られている塗料の色も、原色ではない中間色が多くラインアップされていて使い勝手がよいです。

写真の作例は、アンティーク調の風合いを表現できる「アンティークメディウム」を使った作例です。こんなものまで100均で売っているなんて、まったく驚きです!



著者:柴野 聰(しばの そう)
DIYライター。1978年生まれ。編集プロダクション勤務を経てフリー転向。多くのDIY実用書の制作に携わる。現在、築50年の木造戸建てをDIYでセルフリノベーションしながら生活する。