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初心者ハイカーにおすすめ!東海地方から始める「雪山登山」の魅力とおすすめ4座

  • 2023.2.22

こんにちは!トラベルライターの土庄です。2023年の冬、皆さんはどのように休日をお過ごしですか?

筆者はもっぱら、大好きな雪山へ登山に通う日々を送っています。

真っ白な雪景色と、空の青が美しい冬のシーズン。1年でもっとも美しくアドベンチャーな登山が楽しめる季節です。

そこで今回は、雪山登山に適した山が揃う東海地方に注目し、「雪山登山」の魅力とおすすめの4座を厳選してご紹介したいと思います。

雪山登山の魅力

「なぜ雪山に登るの?危なくないの?」

雪山登山が趣味と言うと、このようなリアクションをいただくことが多いもの。

もちろん、危険が伴う場合や事例もあります。しかし、ちゃんと準備をすれば、これ以上ないほど好奇心が満たされるアクティビティだと筆者は思っています。

白銀の絶景に出会える

雪山登山の第一の魅力は、白銀の世界を味わえることです。

まるで白い桜が咲いているかのような並木道を越え、降り積もったばかりの道にトレース(足跡)を作って山頂を目指していく時間は、寒く厳しくも癒やしのひとときです。

時には光に照らされて、ガラス細工のようなワンシーンに出会えることも。雪山ならではの美しい風景をカメラに収めることが、雪山に通うモチベーションになっています。

普段の山と違う非日常感

2つ目の魅力は、普段の山とは違う非日常を体験できることです。

見慣れた登山道でも、雪で真っ白に覆われると、まるで別世界のように感じられることも。張り詰めたような寒さと静けさも特別な情緒を醸し出します。

もちろん紅葉や新緑のシーズンも風情がありますが、冬だけは雪が山の雰囲気を白く塗り変え、自然の圧倒的な表情変化を見ることができます。

青空に映える霧氷を鑑賞する

3つ目の魅力は、雪山ならではの冬の風物詩「霧氷」です。

空気中の水分が急激に冷やされ、枯木に付着する現象で、"冬に咲く桜"として親しまれています。気候条件の厳しい、限られた山でしか見られません。

湿度が高く、気温差が大きくないと霧氷が生成されないため、タイミングを予測するのが難しいのが霧氷。その分、気候条件が揃い、真っ青な空の下で輝く霧氷を見られたとき、登山の感動は何倍にも高まります。

雪山登山を安全に楽しむためのポイント

危険というイメージが先行する雪山登山。以下の4点をおさえれば、初心者の方でも安全に登山を楽しむことができます。

登山装備を揃える

雪山登山において、まず必須となってくるのが装備です。本格的な雪山に登らないかぎりハイスペックなギアは不要ですが、それでも最低限、以下は必要になります。

ウェアやグローブはワークマン、トレッキングシューズとアイゼンは登山用品ショップで購入するのがおすすめ。セールなどを狙えば、5万円以内におさめられるでしょう。

休日に、メジャーな山に登る

次に大切な観点は、登る山についてです。厳冬期は山のコンディションによって大きく難易度が変わってきます。

積雪具合はもちろんのこと、道迷いのリスクから、必ず他の登山者に出会うメジャーな山を選ぶといいでしょう。そして、登山者が増える休日にトライしてみてください。

具体的には登山地図アプリYAMAPで直近の活動日記がどれほどあるか調べます。目安として1週間以内に10以上の活動日記があればメジャーな山と言えそうです。

歩行時間は6時間以内

山に加えて、実際に登るコースも大切なポイントです。前述のYAMAPの活動日記から、その山の登山道に危険な箇所がないか、あらかじめ確認しておきましょう。

「急登」「トラバース」「痩せ尾根」これらのワードには要注意!"滑落のリスクあり"と書かれている場合、その山は選ばない方がベターです。

一方で標準時間についても6時間以内をおすすめします。雪に足を取られると、標準時間の1.5倍かかることもあるため、標高差が少なくコースの短い山を選ぶといいでしょう。

天気が悪い場合には決行しない

最後にもっとも大切な観点が、天候が悪い場合には決行しないということです。視界が不明瞭であれば、道迷いや滑落のリスクが格段に高まります。

毎年必ず遭難者や滑落事故に巻き込まれる方が出ています。上記3点をしっかり守った上で、当日の天候をみて登山を決行するか否か、判断を誤らないようにしましょう。

東海地方おすすめの4座

それでは次に、雪山登山を手軽に楽しめる東海地方の山を4座ご紹介したいと思います。ハイキングレベルから本格入門の一歩手前の山まで、初心者にもかなりおすすめできる名峰揃いです。

【三重県】御在所岳 | 霧氷咲き誇る山上の別天地

まず手軽に雪山の世界に触れたいなら、三重県の「御在所岳(ございしょだけ、標高1,212メートル)」がおすすめです。登山道もありますが、御在所ロープウェイが運行しており、登山装備がなくても雪山の世界へワープできます。

その醍醐味は、山公園駅一帯を彩る冬の風物詩「霧氷」。青空とのコントラストが爽快で、北へ続いていく鈴鹿の山並みとのコラボレーションは、まるで絵画のような美しさです。

【愛知/長野県】茶臼山 | 山頂に広がる南アルプス展望

愛知県の最高峰にして、冬にはたくさんのスキー客が訪れる「茶臼山(ちゃうすやま、標高1,415メートル)」は、歩行時間が短いながらも、雪山の魅力をたっぷり味わえる山としておすすめできます。

山頂まで往復1時間半ほどですが、気候条件が良ければ登山道の至るところに霧氷の花が咲き、山頂からは南アルプスと霧氷のコラボレーションを眺められます。どこかメルヘンチックな雰囲気も茶臼山ならではの特徴です。

【愛知県】寧比曽岳 | 愛知県の雪山入門王道コース

愛知高原国定公園の最高峰である「寧比曽岳(ねびそだけ、標高1,121m)」は、しっかりと雪山を歩きたい方におすすめです。大多賀峠コースは、往復4.5km前後と適度な内容で、雪山ならではの景色変化を味わえます。

スタートは静かな杉林。危ない箇所もなく、30分ほど登山道を進んでいくと、少しずつ雪景色に。そして山頂に辿り着くと、霧氷の木々から奥三河の雄大な山並みが広がります。

【岐阜/長野県】西穂丸山 | 北アルプス冬の王道人気コース

ミシュランガイドにも選ばれている新穂高ロープウェイから、登山入門者でも登頂可能な山が「西穂丸山(にしほまるやま、標高2,452m)」です。西穂高口駅から4時間ほどで往復することができます。

北アルプスの冬の稜線に待っているのは、壮大な青と白の世界。西穂高岳や槍ヶ岳まで、圧倒的な雪景色を一望することができます。西穂高山荘でいただける、通称・西穂らーめんを食べるために訪れる雪山登山者も多くいます。

一度足を踏み入れると虜になる、雪山登山の世界

登山初心者にとってややハードルが高い「雪山登山」。しかしながら、一度味わえば、また挑戦せずにはいられない魅力で溢れています。

青空との対比が美しい霧氷や、風に撫ぜられてできる風紋。まだ誰も歩いていない雪道に足跡をつけていく瞬間や、厳しい気候環境のなか自然と対峙する感覚。

写真だけではわからない、雪山というフィールドでしか味わえない非日常の旅があります。ぜひ簡単な山から挑戦してみてはいかがでしょうか。

All photos by Yuhei Tonosho

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