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駄菓子屋で妖怪トーク!?楽しみいっぱい「だがし屋竹とんぼ」宮城県加美町

  • 2023.2.17
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こんにちは。加美町地域おこし協力隊のkamichiです!

今回は、加美町ではおなじみの駄菓子屋さん・竹とんぼをご紹介します。

中新田地区の駄菓子屋さん

加美町に引っ越してきてすぐに「中新田に駄菓子屋さんがあるよ」と教えていただいたのですが、中々タイミングが合わず行けていなかった竹とんぼさん。 今回はご縁があり店主の畠山さんに取材させていただきました。

畠山さんは、「花楽小路商店街を盛り上げたい」と2020年に「だがし屋竹とんぼ」をオープンされました。

出典:リビング仙台Web

懐かしい駄菓子から最近のお菓子まで揃っていて、子どもはもちろん大人も楽しめる駄菓子屋さんです。

出典:リビング仙台Web

竹とんぼなど、おもちゃも販売されています。

児童文学作家・野泉マヤさん

畠山さんは、野泉マヤという名で作家としても活動しています。 私も野泉マヤさん、佐々木ひとみさん、堀米薫さん共著の『みちのく妖怪ツアー』(新日本出版社)を読ませてもらいました。

この本は、東北6県それぞれに伝わる妖怪の「ゆかりの地」を巡るバスツアーに参加した子ども達のお話です。子ども限定のバスツアーに参加した子ども達は、不気味な雰囲気のバスガイド・運転手と各地を巡る中、不思議な体験に遭遇していきます。

読んでみると、かわいらしいイラストの児童書でホラー要素は少ない…なんてことはなく、しっかり怖いお話でした。

お三方とも怖いお話が得意な作家さんではないとのことでしたが、このシリーズは大人が読んでも怖さを感じるようにと作られたのだそうです。

子どもだけでなく大人にもおすすめの本なので、読んだことがない方にはぜひ読んでみていただきたいです。

出典:リビング仙台Web

店内には駄菓子やおもちゃの他、野泉マヤさん著書などを販売しているコーナーもあります。

初めは子どもが読む児童書なのに怖い!ということに驚いていた私ですが、取材中にお聞きした「『人』は怖い話が好きなのではないか」という畠山さんの言葉にハッとしました。

私は怖がりなのですが、『みちのく妖怪ツアー』も怖さを感じつつ続きが気になってどんどん読み進めていたし、他にも怖いお話と分かっていてもつい読んでしまう時があります。

怖すぎると途中でギブアップしてしまいますが、そんな「怖いけど気になる」という感情は子どもも大人も得意も苦手も関係なく『人』が持っている感情の一つなのかも、と思いました。

妖怪堂たんころりん

畠山さんは、だがし屋竹とんぼの一角にある「妖怪堂たんころりん」の店主も務められています。

妖怪堂、という名前の通り不思議な雰囲気のグッズが販売されているほか、皆さんの不思議体験を募集するようかいポストも設置されています。

出典:リビング仙台Web

「たんころりん」とは宮城で言い伝えられている柿の妖怪の名前なのだそうですが、皆さんご存じでしょうか。

『みちのく妖怪ツアー』にも「たんころりん」のエピソードがあり、私は今回本を読んで初めて知った妖怪でした。

ですが、加美町で秋を過ごしていたときに、柿の木が植えられているお宅をよく見かけるなあと思っていたので、柿が身近にある宮城でたんころりんが生まれたというのも納得しました。

出典:リビング仙台Web

加美町妖怪マップ

野泉マヤさんとして手掛けられた「大崎耕土妖怪絵図」では、加美町妖怪マップと加美町に伝承される3つの物語から大崎耕土の水源でもある加美町についてを知ることができます。

畠山さんは東北妖怪文化研究もされており、加美町の伝承や妖怪のことにも精通されていていろいろなお話を聞かせていただきました。

以前は怖がりだったという畠山さんは、宮城に来てから周りの人が不思議体験を当たり前のように話している様子を見て驚いたそうです。そしてその様子を見ているうちに不思議な現象に対して「そんなに怖がるものではないのかな」と思うようになったと話してくれました。

私も怖がりなのですが、民話や伝承などのお話や妖怪のお話には昔から興味がありました。 その理由を考えた時、大崎耕土妖怪絵図に書かれてあった「妖怪は、昔の人々が恐れていたこと、大切にしてきたものを伝えています」という一文がしっくりきました。

出典:リビング仙台Web

加美町で伝わる3つの伝承

みちのく妖怪ツアーを読んだとき、ゾッとする話だけど食べ物をムダにしてはいけない、人をだまして陥れてはいけない、など教訓の意味もあるお話のように感じました。

妖怪や不思議な体験・現象のお話は、過剰に怖がるものではなく、大切なことを気づかせたり、思い出させたりするきっかけになるものなのかもしれないと思いました。

最後に

今回、畠山さんに取材させていただき、あらためて妖怪のお話や地域に伝承されるお話の面白さを感じました。

駄菓子が好きな方、妖怪に興味がある方は、ぜひだがし屋竹とんぼさんへ行ってみてください。

出典:リビング仙台Web
DATA

だがし屋竹とんぼ 宮城県加美郡加美町南町29 https://www.instagram.com/taketonbodgs/

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