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アートとサウナに癒される。群馬〈白井屋ホテル〉|まろが行く、ひとりホテルのすゝめ

  • 2023.2.14

ひとり時間の楽しみ方を提案するメディア「おひとりさま。」を運営する“まろ”が、ひとりホテルステイならではの魅力を伝える連載。第2回は、群馬県前橋市にある〈白井屋ホテル〉です。

今回、宿泊するホテルは…群馬県前橋市〈白井屋ホテル〉

第2回目は、私が原案となった漫画『おひとりさまホテル』にも登場する、群馬県前橋市〈白井屋ホテル〉。よく「ひとりステイって、退屈しないの?」と聞かれるのですが、ここは退屈しないどころか、いつも時間が足りないくらい充実したひとりステイができちゃうんです。しかも、癒しコンテンツが満載!

チェックインからアウトまでの充実ぶりを、じっくり紹介できればと思います。

世界中のクリエイターたちによる、渾身の作品を“ひとり占め”

2020年12月に誕生した〈白井屋ホテル〉。取り壊しの危機にあった、300年も続く老舗旅館〈白井屋〉を、前橋出身の起業家で、アイウエアブランド「JINS」の創業者・田中仁氏が私財で買取り、世界中のクリエイターたちが集結して生まれ変わらせたアートホテルです。アートホテルは昨今、よく聞くホテルジャンルだと思いますが、〈白井屋ホテル〉はひと味違う“本気”のアートホテル。館内にアートを飾るだけでなく、空間全体をクリエイターたちが作り上げているのが大きな特徴です。

グリーンタワーの入り口。
グリーンタワー。
ヘリテージタワーの内観。

設計したのは、建築家の藤本壮介氏。元々ある〈白井屋〉のコンクリートの構造を剥き出しにした、大胆な吹き抜けが印象的な「ヘリテージタワー」と、旧河川の土手をイメージして新築されたという「グリーンタワー」の2棟に分かれています。

オールデイダイニング〈the LOUNGE〉。
煉瓦の床に映る植栽の影。この煉瓦は前橋の象徴のひとつ。

この建物がとにかく楽しくておもしろいので、チェックイン後はまず散歩から始まります。じっくり、じっくり味わう。何度も来ているのですが、そのたびにいいなと思うポイントが変わるくらい見飽きません。

ヘリテージタワーの吹き抜けの下にはオールデイダイニング〈the LOUNGE〉があるので、ゆっくりお茶をして、空間を堪能するのもおすすめ。

五木田 智央氏「The Demon of Jealousy」。
ライアン・ガンダー氏「By physical or cognitive means (Broken Window Theory 02 August)」。

館内には、五木田智央氏やライアン・ガンダー氏など、随所にアート作品も。このアートと建築のコラボレーションがかっこよくて、うっとりしちゃうんですよね。

部屋中に金色の水道管が張り巡らされた「レアンドロ・エルリッヒルーム」。

そしてなんと、お部屋自体がアーティストの作品だという客室もあるんです!私のいち押しは、部屋中に金色の水道管が張り巡らされた「レアンドロ・エルリッヒルーム」。

客室については、夜の過ごし方が最高に良かったので、のちほど紹介します~。

思わず体が踊ってしまう、絶品ディナーコース

「虹鱒」
「上州地鶏」
「赤城和牛」
〈the RESTAURANT〉はカウンター席のみ。オープンキッチンなので、お料理が出来上がる過程も楽しめます。

お待ちかねのディナーは、メインダイニング〈the RESTAURANT〉で。今まで色々なホテルでお食事をしてきましたが、ここは本当に、本当においしくて、気が付いたら体が踊ってしまうほど(これもひとりじゃないとできない…笑)。

「YAKIMANJU」

群馬の食文化をあっと驚くイノベーティブな手法で表現した、フレンチを提供するレストランなのですが、例えば「YAKIMANJU」は群馬名物「焼きまんじゅう」をアレンジしたもの。この見た目の美しさからは想像ができないくらい、どこか懐かしいお味で、そのギャップがたまらないのです。

ちなみに、ドリンクのペアリングはノンアルコールがおすすめ。アルコールなしで、こんなにちゃんとペアリングできるなんて、と感動が止まりませんでした。

深夜3時まで寝られない、幸せなひとりの夜

〈真茶亭〉の外観。 photo: Katsumasa Tanaka / Courtesy of Shiroiya Hotel

お腹が満たされたところで、いったんお部屋に戻りつつ、週末限定でひっそりとオープンするバー〈真茶亭〉へ。元の旅館にあった茶室を移築した空間に隣接していて、その待合の機能をも意識して、現代美術作家・杉本博司氏と建築家・榊田倫之氏率いる〈新素材研究所〉が設計した場で、異世界なドリンクを楽しむことができます。まるでイリュージョン!?な演出は凝っていて楽しいです。

まるでこれも“作品”のよう。
アメニティは、群馬のオーガニックブランド「OSAJI」。

お部屋でお寛ぎタイム。ひとりステイの中でも、夜にお部屋でまったりする時間がとても好きです。

中でも、浴室のシックなグレーの壁と真鍮製の水栓金具のデザインがたまらないです。特に蛇口からお湯が出てくる姿が美しすぎて、これだけぼーっと眺めてしまったり。変態ですね…(笑)。

備え付けのグラスサウンドスピーカー。
水道管と光のショー!

そして、さらにたまらん…な時間だったのが、さあ寝ようとベッドに横たわったとき。照明を消し、備え付けのグラスサウンドスピーカーをキャンドルモードにして、光を揺らしてみたら、偶然写真のようになり、“水道管と光のショー”を楽しむことができました。あまりの美しさにうっとりしすぎて深夜3時まで寝られず、またやってしまった~という感じではありましたが、この時間が最高に幸せで、やめられない。

ちなみに、お部屋を手掛けたアーティスト、レアンドロ・エルリッヒ氏のパイプは館内にも張り巡らされていて、深夜にライトアップされ、ショーを楽しむことができます。夜更かしには気を付けてくださいね。

朝サウナですっきり。自分と向き合う時間に

翌朝は、予約していたサウナへ。サウナは3種類あり、今回、私が予約したサウナは「グリーンタワー」の丘の上にある、写真のかわいらしい小屋の中に。階段で上がるところからわくわく。

ベッドルームサウナ。
花瓶でロウリュができます。

サウナは、なんとベッドルーム。ごろんと横たわり、至福の“ととのい体験”を味わうことができます。貸し切りなので、どんな体勢でも大丈夫なのがいい。しかも、花瓶にアロマ水を注いでロウリュができちゃうんです。おしゃれ…。

寝られることで、じっくり自分と向き合える感じがするというか、なんかもう嫌なことは全部忘れちゃおう!という気になれました。朝だとより前向きになれて、さて今日も1日頑張ろうってエネルギーチャージできます。

洋食セットのオムレツ。
併設のベーカリーのパンもついてきます。

サウナですっきりしたあとにいただく朝食は最高。もうね、何度も言いますけど、〈白井屋ホテル〉の食事はめちゃくちゃおいしい。

〈the LOUNGE〉の空間を堪能しながらいただきます。朝は日差しが入ってきて、古い建物に息吹が吹き込まれているのがより感じられて気持ちがいいです。

先日、行きつけのネイリストさんにデザインしてもらった〈白井屋ホテル〉風ネイル。指先を見て、幸せなステイを思い出してはニヤニヤしています。

いかがでしたでしょうか?これだけコンテンツに溢れていると、逆に疲れてしまうこともありますが、〈白井屋ホテル〉では、アートやサウナの力で、充実しながら癒されるひとりステイをかなえることができます!

みなさんも、HAVE A NICE HITORI HOTEL!

〈白井屋ホテル〉

https://www.shiroiya.com/

おひとりプロデューサー。ひとり時間の楽しい過ごし方を提案するメディア「おひとりさま。」をInstagram(@ohitorigram)中心に運営。自身が原案のマンガ『おひとりさまホテル』(漫画:マキヒロチ氏)のコミックス第1巻が発売中。

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