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韓国主将が侍ジャパン投手をリスペクト「本当に素晴らしい」…自身10度目国際大会への決意とは?【WBC2023】

  • 2023.2.14

「今回が本当に最後だという覚悟で、必ず良い結果を出したい」

21世紀の韓国野球ルネッサンスの中心には彼がいたといっても過言ではない。

2008年北京五輪金メダル、2009年WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)準優勝、2010年広州アジア大会金メダル、2014年仁川アジア大会金メダル、2015年プレミア12優勝、2018年ジャカルタ・アジア大会金メダル。韓国野球の栄光の瞬間には必ず彼がいた。

そして今回、2023年WBCで華麗なフィナーレを望んでいる。韓国野球のアイコンであり、WBC韓国代表のキャプテンを担うキム・ヒョンス(35、LGツインズ)の話だ。

主将が語る韓国代表「最高の選手が集まったチーム」

もっとも、歓喜の瞬間ばかりがあったわけではない。

2013年WBCは1次ラウンド敗退、2019年プレミア12は日本に敗れ準優勝に終わり、2021年の東京五輪ではメダル獲得に失敗した。いずれも目標を達成できず、いつも頭を下げてきた。

それでも、バットを力強く振ることだけは忘れなかった。過去9回の国際大会における通算打率は0.364で、OPS(出塁率+長打率)は0.991だ。59試合で46打点を記録するなど、韓国の得点チャンスで常に活躍をしてきた。ほぼ毎回、初対戦の投手と向き合うなかで、粘り強く答えを見つけてきた。

キム・ヒョンス

現在、米アリゾナ州スコッツデールのジャイアンツ・コンプレックスで行われているLGの春季キャンプでトレーニング中のキム・ヒョンスは、自身3度目となるWBCに向けて「代表で本当に多くの大会に出場してきた。実際、東京五輪が最後になると思っていたが、こうして再び選ばれて光栄だ。今回こそ本当に最後だという覚悟で、必ず良い結果を出したい」と意気込んだ。

続けて、「最高の選手が集まったチームだ。しかし、出場できる選手が限られているため、何人かの選手は出場できない状況になりかねない。そんなときに残念に思わないでほしい。我々は皆、国を代表して選ばれたのだから、それにふさわしい行動をしてほしい」と後輩にメッセージを送った。

キム・ヒョンスに過去9回の国際大会について尋ねると、「良い思い出も多いが哀しい記憶もある。代表は新たな選手と一緒にできる良い機会だ。基本的に楽しい思い出がたくさんできる。そこに成績までついてくれば本当に良いだろう」とし、「やはり一番残念だった大会は東京五輪ではないかと思う。チームの雰囲気が本当によかったが、最後に成績が出なかった。あのときは本当に悲しかった」と、ノーメダルで帰国した瞬間を振り返った。

だからこそ、2023年WBCは雪辱を果たすチャンスでもある。

1次ラウンドが東京ドームで開催されるだけでなく、東京五輪準決勝で敗れた侍ジャパン(日本代表)とも対戦するからだ。キム・ヒョンスは2009年WBCにも出場した侍ジャパンのベテランエース、ダルビッシュ有(36、サンディエゴ・パドレス)と対戦した経験がある。

キム・ヒョンスはダルビッシュとの勝負について問われ、「本当に素晴らしい投手だ。あの当時から良かったが、今も良い投手だ。しっかり準備して対処するしかない」とし、「まだ戦力分析を受け取っていない。おそらく代表招集されてから資料を受け取ると思う。しっかり準備する」と覚悟を固めた。

キム・ヒョンスは自らを“成功した野球オタク”と評する。ほぼ毎日野球をする野球選手だが、野球を見ることも好きな大の野球ファンだ。全世界トップレベルの選手が集うWBCは、キム・ヒョンスにとって特別な意味を持つしかない。

「実際、2017年WBCではアメリカで徹夜をして韓国の試合をすべて見た。同僚たちと一緒にいられなかったことがとても残念だったし、結果も出なくてもっと大変だった。“自分もそこに行って一緒に苦しみを分かち合えたら良かったのに…”と思った」とし、「WBCは最精鋭の選手が出場する大会だ。出場する国も多い。本当に魅力的な大会だ」と、WBCに出場する意味を伝えた。

“次はない”という考えだ。キム・ヒョンスは「シーズン前に行われるWBCであれ、シーズン後に行われるプレミア12であれ、難しくない国際大会はない。それでも皆が耐えられることだ。それだけ代表は重要で光栄なポストだ」とし、「2年前、東京で惜しくも代表キャリアが終わると思った。ところが、こうして再び機会を得ることができた。当時の残念な気持ちを振り払いながら、代表チームを上手く仕上げたい」と声を高めた。

(構成=ピッチコミュニケーションズ)

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