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青木裕子さん、夫・矢部浩之さんに背中を押されて結婚後も仕事を継続

  • 2023.2.14

TBSでアナウンサーとしてさまざまな番組で活躍し、2012年末に退社。フリーに転身した青木裕子さんが現在、家庭と仕事をどのように両立しているのでしょうか。そして年齢を重ねることへの思いとは――。青木さんにお話を伺いました。

専業主婦になろうと思った時期も

――アナウンサーとしてTBSに勤めていた頃から、働き方は変わりましたか。

青木裕子さん(以下、青木): はい。今は、小学1年生と3年生の息子の子育てと両立できる仕事を選んで受けています。子どもが朝7時くらいに学校に行って、15時くらいには帰ってくるので、その間の時間を使って仕事をしています。フルタイムで働いていたときとは、量やペースが全然違います。

そもそも私が退社を決めたのは、フリーアナウンサーとして羽ばたきたいというよりも、新しいことに挑戦したかったから。局アナの仕事に区切りをつけて、海外留学でも行こうかなと想像していましたが、その後に結婚。一度は専業主婦になろうかなと考えていた時期もありました。あまり器用なタイプではないので、一つのことに集中したほうがいいのかなと。

――それでも仕事を続けたのは?

青木: 夫(矢部浩之さん)が「仕事を辞める必要はないんじゃない?」と背中を押してくれたからです。ただ、働いていると、子どもが体調を崩したときにも仕事が入っていることもある。子どもが小さかった当時は「もう仕事を続けなくてもいいんじゃないか」と悩むこともありました。いまは、子どもが大きくなり、自由に使える時間が増えたので「私に何ができるだろう。私のやりたいことってなんだろう」と仕事について積極的に考える日もあります。

朝日新聞telling,(テリング)

「次男が生まれてから、夫も育児に積極的」

――夫婦でどのように家事や育児を分担されていますか。

青木: うちでは明確に分担を決めるというより、手が空いているほうがやる。子どもの習い事への送迎は、長男が夫、次男が私、のように自然と分かれることもありますし。会社と同じように、家族も“チーム”だと思うんです。結婚してもうすぐ10年になりますが、今から「週の半分の3日は、あなたが夕飯をつくってね」と夫にお願いしたとしても、うちの場合は効率が悪い。主に夫が仕事をして、私が家のことを多くしたほうがチームがうまく回るのであれば、我が家はそれでいいんじゃないかな。とはいえ夫が家にいるのに、あまりに家のことをしないときは「最近パパ、全然お皿を洗わないのね」と思うこともあります(笑)。

育児については次男が生まれてから、夫も積極的になりました。それまでも、夫が育児をしたがらなかったのではないんですけどね。長男のときは私一人でも手が足りたので、あえてする必要がなかった。

それでも2人目が生まれて、夫の手が必要になった当初は、子どもの習い事への送り迎えひとつとっても、夫が「やったことがないからわからない」と言っていた。送迎に来ているのはママたちが多いので、気後れもしたのでしょう。「どこで待っていればいいの? 見学って何をすれば?」と言うので、そのときに夫に「私も生まれたときから母親なわけじゃなくて、子育ては初めて。『やったことがないからできない』と言われても……」と。

それが今や、ママ友たちと楽しくおしゃべりしていますからね、夫は。子どもが生まれてから、私も夫もだいぶ変わったと思います。

朝日新聞telling,(テリング)

40歳の誕生日をうっかり忘れそうに…

――今年の1月で40歳の節目を迎えられました。telling,読者は20代後半から40代前半の女性が中心で、年齢を重ねることに対して不安を抱えている人もいます。

青木: 私自身は実感がないんですよ。自分の40歳の誕生日を、うっかり忘れそうになったくらい。ただ、身体が年々不調がちになっているのは事実です。生理前のPMSがひどくなるとか。でも、若いころによくある精神的な不安定さのようなものは、年々なくなっている気がします。

今モデルとしてお仕事をさせていただいている雑誌の現場に、素敵な先輩方がたくさんいらっしゃることもあり、年齢を重ねることへの不安はあんまりないですね。

――青木さんは、家庭を優先しつつ、ご自身のペースで仕事を続けてこられました。“仕事も家庭も”、と両立する女性が増える一方で、「私は子育てや家のことをしっかりやりたいのだけど、それだけでは自分のこれからが不安」と悩む女性もいます。

青木: よくわかります。私の周りでも「専業主婦で肩身が狭い」という方がいる。私は専業主婦ってすごい仕事だと思うんですよ。だけど、つい人と自分を比べて「バリバリ仕事をしている人のほうが優れているんじゃないか」と考えてしまうことはありますよね。いろんな情報が耳に入ってしまう時代だけど、何が大切なのかを考えて、自分らしい方を選べるといいですよね。

朝日新聞telling,(テリング)

様々なことで気持ちは左右されます。たとえばママ友からの声。でも、ちょっと俯瞰して「同じ学校にいたら友達にならないような人と、子どもが同い年というだけで友達になっていくのは面白いな」と楽しむような視点を持っておくと、振り回されずにいられるんじゃないかな。

子どもの年齢に応じて、自分の気持ちが変わることもある。その時、その時の自分がやりたいことや、こう生きていきたいと思う気持ちを私は大切に持ち続けていきたいです。

■塚田智恵美のプロフィール
ライター・編集者。1988年、神奈川県横須賀市生まれ。早稲田大学社会科学部卒業後ベネッセコーポレーションに入社し、編集者として勤務。2016年フリーランスに。雑誌やWEB、書籍で取材・執筆を手がける他に、子ども向けの教育コンテンツ企画・編集も行う。文京区在住。お酒と料理が好き。

■岡田晃奈のプロフィール
1989年東京生まれ、神奈川育ち。写真学校卒業後、出版社カメラマンとして勤務。現在フリーランス。

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